学習支援ボランティアサークル4年間の軌跡
大学の学習支援ボランティアサークル4年間の軌跡(卒業文集)のファイルが整理したらでてきた。
個人情報に配慮しつつ、ここに残してみたい。
(担当の子...Aくん
施設や活動自体...B
と表記。
その他個人名などはXXで伏せる。)
・はじめに
たぶん4年生みんなが思っていることだけど、僕も例に漏れず「卒業まであっという間だな〜もう自分が軌跡書く番か!」と思っているので後輩のみなさんも覚悟していて下さい(笑) いざとなると何を書こうかと悩んでしまいますが、 思っていたことをつらつらと書いていきます。
・担当との活動について
小学校教師を目指していたこともあり、初めの体験活動のときにXXを希望して、そのままXXだったAくんの担当になりました。彼はXXでこだわりが強く、時間通りに動くのが苦手な所があるため、活動初めのうちはゲームをやめさせて部屋に行くのも一苦労、机の上を整理させるのに二苦労、コミュニケーションを取るのに三苦労という感じでした。勉強は学校の授業からかなり遅れており、職員さんからは「生きる力をつけてあげて下さい」と言われ、どんな教材を作っていけばいいのかとても悩みましたが、僕は先輩の「先ずはコミュニケーションを取ることから。最初の1年は関係性づくりくらいの気持ちでいいよ」というありがたい言葉に基づき、「たくさんしゃべること」を第一目標にしました。初めのうちは上手くコミュニケーションが取れず、 前の担当は来ないの?と聞かれてまだまだだなあと落ち込んだりしていましたが、彼が好きなアニメやゲームの話題を織り交ぜることで会話に食いついてくるようになりました。しかしそれはそれで一旦そっちの話題になってしまうと中々学習に戻れずいろいろと工夫をしました。
学習では1日から31日までの読み方やお釣り計算、時間の計算、音読、子ども新聞を読む、都道府県の白地図、英語の歌詞を翻訳、論理パズル等、学校の授 業にとらわれずいろいろと考えましたが、8級~7級の漢字練習と会話に多くの時間は割かれました。4年間というスパンでみたときに少しでも漢字が得意になって欲しいというのと、会話を通してAくんのことをもっと知りたかったし、語彙力がつきコミュニケーションの訓練になると思ったからです。漢字については本当に少しづつ力をつけていくことが出来たかなという感じです。
でも彼は放っておいてもぐんぐん生きる力を付けていったなと思います。どんどん身長も伸びていくし、中身も大人びていくのを4年間側で感じることが出来たのは、僕にとってとてもありがたいことでした。ほんっとにゲームをやめないし机も汚すぎて困らされましたが、Aくんは、思春期特有のエロさが全開になったり、悪い兄ちゃんたちとXXたり、学校で親友を見つけたり、 失恋したり、生徒会副会長をやってみたり、陸上の大会でXX位になったり、急に部屋がポスターだらけになったり、いろんなことを経験してそれについて話してくれました。ときどき意味不明なことを言っていたり急に哲学的になるAくんとの会話は時に深い議論になりとても楽しかったです。気づいたら小さい子の面倒をみてあげていて、時間も守って、自分から勉強するようになって!本当に自分が何をしてあげられたのかなという気持ちです。
学生は1週間の本当に1部分でしか関わっていないし家族との関係に踏み込むことも出来ないけれども、長い目でじっくり向き合っていくことは間違いではないと思います。1回1回の活動で一喜一憂しすぎないで大丈夫。持っていった教材をすべて終わらせられれば良い活動とも限らない。ただし長期休暇に急に退所する子もいたりするので1回1回を大切にしてください。また、XX反省会も大事だと思います。みんなからはいじられているけど、いつも「ぽてとの教材おもしろいね〜」と褒めて頂いたXXさんにも本当に感謝しています。
XXの皆さん、そしてXXメンバーのみんな本当にありがとうございました。運動神経抜群で、ナルシストでクールぶっているけどホントはとってもお茶目で、優しいAくんと活動できてよかったです。
・(サークル名)の活動ってなんだろう???
僕が1年生の頃は、自分の担当の学習をどう進めていくかという迷いと共に、 学ボラの活動ってなんなんだろうなと真剣に悩んでいました。サークルではあ るけれども、施設の利用者さんがいるから責任があると先輩から言われてものすごくムズムズしていました。
・ボランティア... 自発的にやるもの
・サークル... 好きなことを同志とやる、勝手に休んでもなんとかなる
・Bでの活動... 担当の子どもがいるので絶対に休めない
というイメージだったので、そもそも両立するものなのか...?と感じていたし、あんまり「責任責任」言い過ぎて強制力を強くしすぎるのもどうなのかなと思っていました。正直な話、いくら活動が好きだと言っても長い大学4年間の中、毎週水曜日か金曜日固定で休むことは出来ないっていうのはそこそこの負担だと思うし(車出しの人はもっときついと思う!)、代理さえ見つければ好きに休んでいいのかとか、他にやりたいことが出来てしまって辞めたい気持ちがあるけど子どものことを考えると辞められないとか、みんなの入会した理由も活動モチベーションも違って子どもへの接し方も違うのかなとかいろいろ考えました。
特にXX先輩(ん?今は同級生か?)が子どもに対する責任であるとか、行事やXXに参加することの大切さをすごく説いていて、暑っ苦しいな、鬱陶しいなと思っていました(今ではもちろん尊敬していますよ笑)が、僕も着実に思想に染まっていき(笑)、1年生のときは部活に入っていたためXXや行事に参加できることが少なかったのですが、行きたい気持ちがあるのに行けないもどかしさを感じると共に、週末空いている同期がXXや行事に行かないのを見ると行けばいいのに・・・と思ってしまうお節介野郎状態になった時期もありました。また、僕が1年生のときの4年生(XXさんの代)の方々がすごいパワフルで、Bに対する思いも強く、憧れを持っていました。
そんな中、自分の考えを相談できるような仲間がいたことはやっぱり(サークル名)の良いところだなと思います。例えばXXと話したりして、あいつは「担当の子のことだけを考えられたらそれでいい」ってスタンスだったし、「週に一回の活動なんてほんの些細な関わりなんだから少しでも担当にプラスになればいいくらいに考えているよ」って感じで、それを聞いて当時の僕は「それぞれ違った考えを持って活動しているんだな」と改めて考えさせられました。そして今でも覚えているのが1・2年会で (2・3年会だったかも)生意気にも、「(サークル名)論」について言い争いを起こし、楽しいはずの会をものすご〜く空気が悪いものにしてしまったことです。先輩に「まあ別に言いたいことあるなら言ってもいいけど、自分でやってみろよ!」みたいなことをプチギレで言われて、じゃあやったるよ!と思ったのがリーダーになろうと思ったきっかけだったかもしれません。
・・・何が言いたいのか分からなくなってきましたね。結局僕が言いたいことはみんなそれぞれ違う考えがありそれを尊重するべきだということ。尊重するということは各々が好き勝手にやるということではなくて、意見があったら思う存分に議論すべきだということです(ゼミでは議論出来なかった僕が言いますが... アタマイタイイタイ)。議論できるような雰囲気を是非作って欲しいと思います。みんな入会した理由は微妙に違うし、他にもサークルに入っているかもしれないし、学部も違うし、忙しさも違う。1人でだってボランティアをやろうと思えば出来るけれども、そんなメンバーと一緒にサークルとしてやっていることを思う存分に活かすべきだと僕は思います。もう幼稚園生じゃないんでみんなで仲良しごっこをしなくても構いません。(昔はみんな仲良しだったら良いのにとか思ってた)けれども同じコミュニティの中で多様な人と協働をすることは必須スキルだし、むしろ学生のうちなんていくらでも失敗できるんだから守りに入らず色んな人とバンバン関わるべきだと思います。喧嘩してもいいしサークルクラッシュしてもいいかなと思います(笑)ただし尊重と思いやりを忘れずに。答えなんか無いんですが、答えを出さなくても良いことに没頭できるのは最高です。僕たちは(サークル名)会ではなく、(サークル名)「研究会」なので大いに研究しちゃって下さい。これらを通じて活動が改善され結果的に子どもたちのためになればいいのかなと。
ただし気をつけなくてはいけないなと思うことも何点かあります。例えば職員さんとの接し方について。職員さんから「今の学生は子どものことが見れてない」「子どもの名前も知らないの?」「XXで学生の方が楽しんじゃってて何しに来てるの?」等いろいろ言われることがありました。以前職員さんと学生だけのスポーツ大会が開かれたのも、職員さんが学生の名前が全然分からず、少しでも関係を作れたらと歩み寄ってくれたものでした(今は新しい職員さんが増えていることも影響していると思いますが)。これに関してはBグループの活動云々ではなく社会常識じゃないのかなと思う部分もあります。学ボラはあくまでBにお邪魔しているという立場を忘れてはいけません。昔はXXに入る前に上着は脱いでからお邪魔するんだよ等と言われた記憶もありますが、そういった雰囲気が薄れているのは4年生が悪いのかなとも思います。職員さんからすれば、いつもBに来ているのにうちの子の名前も知らないのかな?と思うんだろうけど、学生の現状としては執行代になって始めて自分の所属するXX以外の子の名前を知るってパターンも多いので最低限自分がどう見られているのかなと考える必要はあるかなと(だんだん説教臭くなってきましたね)。また、職員さんと気軽に話せるのはBの良いところということも伝えておきます。僕は他のグループの活動に行ったことがないので比較はできませんが、他グループにも所属していた先輩がかつて追いコンで言っていたのを覚えています。職員さんはXXによっても人によってもキャラクターも考え方もかなり違うなと感じます。職員さんであり、ただの社会人でもあるのです。 僕達の活動をより活かしてもらうためにも積極的に話してみて下さい。(先輩が率先してください!)
他にも、Bグループは子どもとの関係性を大事にしていて「自由な雰囲気」 があると僕は思っていますが、その自由さを履き違えないようにしなくてはい けないなと思います。これについては知らない下級生もいると思うので書きますが、かつて僕たちが入る前にXXが起こり、(サークル名)の活動もストップしていた時期がありました。活動を再開して以来、Bグループでは先ずは子どもとの関係づくりが大切だという思いをもってやってきたようです。 Bグループに所属している以上は「この思い」は引き継いでいって欲しいと思います。また、僕たち4年生が入る前年には今の場所に移転してきました(4年生は今のBしか知らない最初の代です)。旧施設のときは大広間で学習していたようですが 移転してから現在のXXに変わり学習指導も個室で行われるようになりました。どちらにもメリット・デメリットがあるのですが、これが原因で昔よりも全体での関わりが減ったと感じる先輩もいたようです。1対1の学習は良くも悪くもなんでも出来てしまう怖さもあります。各代で反省会のやり方を工夫するなどして欲しいと思います。
・最後に
いろいろ書きましたが、先ずは担当の子、そしてXXの子、更に余裕ができたらB全体の子に対してどんな活動ができるのか真剣に考えてみて下さい。でも1人で考えていても妙案は浮かんでこないものです。是非同期と飲みながら語り合って下さい。先輩や後輩ともご飯を食べて下さい。XX会を開いて下さい。(サークル名)の他グループのメンバーとも話してみて下さい。また、自分のために楽しんでください。大学生活はBだけじゃないです。本当にやりたいことがあるなら辞める勇気もあっていいと思います。それと同時に無理矢理にでも続けさせようっていう友達がいてもいいと思います。
週に1回必ずあるのが嫌なときもあれば本当に救われるときもありました。僕はBを4年間やってきて楽しかったです。XXXXXXXXXXX、ダメダメなリーダーと一緒に執行代を務めてくれてありがとう。そしてグループの偉大な先輩方、楽しい後輩たち、職員さん方、子どもたち、すべての関係者にありがとう。
(執行代について追記)
XXもだ〜本当にありがとう!
XXのおかげでXX代はまとまってた!
1人だけ後輩なのに仕事させてごめんね〜
平成XX年3月11日
ぽてと