見出し画像

【遊戯王マスターデュエル】好きなデッキタイプの特徴の話

こんにちは。potato4dです。
普段は主に関東で【ドライトロン】を利用してOCGのCSに出場しているほか、マスターデュエルのチームEXTRAWINのメンバーや、OCGの遊戯王カードゲームインストラクターとしても活動しています。

今回はTLでちょうど話が上がって良い機会だと思ったので、私個人としての好きなデッキタイプの話をしたいと思います。

振り返ってみるとデッキ選択から構築まで、根幹となるような要素がそれなりに見つかったので、言語化してみることにしました。

みなさんも良ければやってみてください。 #好きな遊戯王のデッキタイプ というハッシュタグにしてみました。

実際の使用状況

私がある程度真面目に勝ちを意識して使ったことのあるデッキをまとめてみました。大会に出始めたのが11期からなので、すべて11期環境での使用実績(おそらく多少の記載漏れを含む)となります。

  • CSにそれなりに持ち込んだことがある

    • ドライトロン/LL鉄獣/純鉄獣/エルドリッチ(純&烙印)/スプライト

  • CSに少し持ち込んだことがある

    • サンドラ/アダマシア/ファーニマル/デスピア/召喚○○/烙印ビーステッド/シャドール

  • 非公認大会や調整会などで複数回つかったことがある

    • 人の調整の協力単位でいうと環境デッキ全般になってしまうため、自分がCSに持ち込むつもりで回したものに限定する。

    • 魔術師/ティアラ(2022/04制限)/オルフェ/ふわんだりぃず/サブテラー/ロンゴミ幻影/電脳(VFD/P.U.N.K)/相剣/サイバース系(罠コ派生)

傾向として展開系が気持ち多め/ミッドレンジは環境における最低限ということがわかります。

大会環境で使うデッキに求めるもの

上記のからも見て取れる要素ではあるのですが、私は勝利を目指す環境でのデッキ選択において「再現性が高いこと」と「コントローラブル」であることを特に重視しています。

大会環境でプレイするにあたって1試合1試合あたりでアドリブが入ることは不確定要素が増えて見えない択やプレイのミスを誘発しやすいため、できる限り消すべき存在だと考えています。

その点において、先手/後手共に展開系は非常に魅力な選択肢であり、結果としてデッキ選択の第一候補に上がりやすいという側面があります。

試しに展開系・ミッドレンジのそれぞれの好きな点・嫌いな点を挙げてみます。

展開系の評価

私が述べる展開系の必須要素を持っているのが「ドライトロン」「LL鉄獣」「電脳堺」くらいのため、その辺りをターゲットに述べます。

無制限時代の餅スプは展開系に相当する手数とパワーがありましたが、制限とMDでは事前の規制により伝説の存在となったため、今回はミッドレンジで扱います

Like

  • 共通

    • デッキ内に同質のカードが大量にあり、手札の点数のブレが小さい

      • サーチの結果実質同じ手札になると、試合展開の再現性が高まる

      • 事前に電卓を叩いて確率が、事故の再現率も把握できている

    • デッキ内のほぼ全てのカードにアクセスでき、素引きに依存しないゲームプランが組み立てられる

      • 対面理解さえあればデッキ/EXデッキから自由に回答を持ってこれる

      • 魔術師をCSに持っていくか検討したのはここが大きい

    • 誘発という不安定なものに頼る必要がない/三戦や抹殺で暖まらない

      • うららG泡あたりの最低保証ラインを超えた誘発以外は点数のブレが酷く、ハンドの運の要素を助長しているため

  • 先手

    • 概ね返しのターンで勝負が決まるので、事前に「環境に存在する全ての誘発を喰らった場合の展開ルート」を一人回しし続けるだけで勝利に再現性が生まれる

      • 「展開ルートのここでわらしを喰らっても耐えるから途中でたった無効はニビル受けを高めるために使える」「ここの泡を抹殺で弾くとガメられたうららが受からなくなる」みたいなところまで含めて、「いつ誰が何をどう打ってくるか」に専念できる

    • 展開成功時のアドバンテージ量が暴力的であり、回れば勝てる

      • 盤面を返されそうが墓地や手札に溜まったリソースを止める妨害を相手が用意できない

      • 「結局紆余曲折を経て後手ワンキル」という試合展開に持ち込めるため、トップ解決に頼る必要がない

  • 後手

    • 出力の半端なミッドレンジに極端に強い

      • 2022/01環境で「ドライトロン」を使っているときは「デスピア」対面については後手のほうが勝率が高いレベルだった

    • 再現性が高いゆえに後手捲りの要求値が完全に理解できている

      • 「環境デッキの最終盤面について、相手が一切のプレミをしなかった場合にどのハンドなら勝てるか」が全て把握した状態で対戦ができる

      • 極端な話、ケアすべきものが誘発からミラジェイドになったりレッドキャロットになったりしているだけ

        • 後手でやることが「相手の妨害を乗り越えて後手から先攻展開をする」ため

        • 環境の最終盤面を自分で作って一人回しをするだけでも良い

    • 手札の枚数がほぼイコール手数になり、「いけるハンド」で負ける試合は概ね自分のせいでしかない

      • 「ドライトロン」であればテーマの下級は全てコストや素材にもなるため「素材/手数をN枚引いている」みたいな問題に落とし込みやすい

      • 電脳であれば被りは回りだしたら青龍で他のモンスターに変わるため実質手札全てが同質カードになる

    • 横並びするため盤面の解決手段も豊富であり、マスカンを作りやすいためマスカンを押し付ける戦略を取りやすい

    • 手数が出るのでサイチェン後にパワーカードを採用しやすい

      • パワカを投げつけた結果最後の1~2枚が展開札だとそれで勝てる

      • ラヴァゴ/ラー玉みたいな利敵要素を含むものでも残りのハンドがそれを超えるバリューを生み出せるためにデメリットが低減される

      • ドライトロンで積む「拮抗勝負」の評価が高い理由。最後の1枚がセンサー/御前/割拠/スキドレなんだろうと回答があるから問題がない

        • 最近はアライズとミドラが多くてそうもいかなくなってきた(OCG)

Dislike

  • Gを見せられると参加費を募金して帰宅することになる

  • 展開系とミラーになった場合に選択権がマッチの結果に直結する

    • サイドカードの枚数の都合で誘発より捲り札が優先されるため、一撃必殺系(G/ドロール/ロンギ/アトラクターなど)が通るかに依存する

ざっとこんなところです。他にもアダマシアはCSに持っていった経験がありますし、幻影は真面目に利用を検討したことがありますが、それぞれ後手で手札が全て手数になるわけではないことから、展開系の大きな強みが失われている印象です。

なお、例に挙げているものはいずれも実話であり、最もアクティブに活動していた 2022/01 環境前後では、基本的に「デスピア」の「ミラジェイド」に加えて、

  • そのミラジェイドは発動済みか(赫セットのプランをとっているか)

  • 横にアルベルがいるか(融合スタートで赫を拾ったか)

    • ナーサでパクれる対象がいるか

  • 相手が出してくるのはキマイラかスタペか

  • ミラジェイドを 1+6(ブラロ・ライマスライン)のタイミングで打ってくるか、ナーサ着地時に打ってくるか、儀式魔法にチェーンして打ってくるか

  • 自分の手数となる「天使」はただの「弁天」なのか儀式魔法の発動回数を増やしてくれる「儀式の準備」なのか

まで含めてパターンごとの捲りの要求値を把握しきるまでひたすら回し続けていました。基本的にCSに出るときはこういった「後手での展開ルート」のようなものを自分なりにアレンジして用意するため、後手で6枚見ている時点でおおよその勝敗がわかるようになっています。

不確定の要素が非常に少なく、プレイの比重が非常に高いのが、展開系の魅力だと思っています。

ミッドレンジの評価

「相剣」「デスピア」のようなデッキを指します。「スプライト」は従来型のミッドレンジと違う要素が多々ありますが、共通点も多いのでここに含めようと思います。

Like

  • 安定性

    • ミッドレンジ=1枚初動=残りに自由枠の都合上、安定感は高い

      • 展開系が展開系の構築になるのは2枚以上の初動で安定感を出すため

      • 1枚初動なら簡単に9割超も可能

  • G受け

    • 1~2ドローでテーマでN妨害+誘発という止まり方がしやすい

  • メタカードの採用のしやすさ

    • 自由枠が多いため、特定の対面に対して有効となるメタカードを入れやすい傾向にある

    • デッキとしての安定感を落とさずに、汎用カードの枠でデッキパワーを環境に応じてチューンできる

Dislike

  • 先攻展開後の盤面について、妨害数の面で不安が残る

    • 誘発が1~2枚は引けている計算のためそこが通れば問題ないことも多い

    • 一方でうららは同数、Gに至っては指名者のほうが枚数が多く、それ以外の誘発は対面によって刺さり方がまちまち

    • マッチしない誘発を引いた場合はハンデス喰らったまま展開系にワンキルされる

  • 先手の手数が足りない(スプライト以外)

    • クリティカルな誘発1枚でターンスキップが頻発する(烙印融合へのうららのような)

    • ターンスキップが発生した場合に後続がトップ次第になりやすい

  • デッキ内の手数が少なく、誘発の刺さりに依存する

    • 紆余曲折を経てキャロット1枚が超えられなくて負けです。みたいな試合が起こりやすい

求めているものについて

変な話ですが、どうしても1枚初動+誘発のようなデッキは「そのタイミングで都合の良いカードを都合よく引けたかどうか」に勝敗が依存しがちであり、寧ろ展開系よりプレイが出づらく感じます。

展開途中に確実にマスカンがある相手の場合は誘発の打ちどころというプレイがでますが、特に展開系などと対面する場合は「マッチした誘発を引いたかどうか」と「結局貫通札を相手が今持っているかどうか」みたいなゲームになりがちで、どうしても「たまたま勝った」という以上の再現性やコントローラブルな感覚を覚えられない部分があります。

勿論、環境で遊ぶ以上全てのデッキを触るのは当然ですが、それはそれとして安定して勝てるビジョンを目指した時には展開系がゴールになるといった具合でした。

鉄獣の話

ここまで挙げておきながら、唯一の例外があるので紹介します。それは「鉄獣」です。鉄獣だけは分類としてはミッドレンジに属するものの、展開系のそれに非常に近い性質を持っていると思います。以下にポイントと鉄獣の個人的な実態評価を書いておきます。

  • 同質のカード

    • 非常に多い。天キは勿論、猫やおろ埋など動きが多少変わるものを含めるとテーマの動きに対しては通しやすい

  • 最終盤面

    • 抗戦自体の評価はそこそこだが、通れば「盤面を処理されても返しでワンキル」ができるだけのリソース量が担保される

    • それはそれとしてウーサ蒼龍抗戦までいけるならそれだけで十分ゲームは終わる

  • 手数

    • この点だけがネック。スプライトギミックは別として、テーマでは手数が基本的に2(召喚権+ケラス)しか出ないためメイン戦後手が誘発頼りになり弱い。

  • Gの受け

    • 喰らっても参加費を募金しなくて済むのが偉い。

  • サイドカード

    • 「困ったらワンキル」ができるので一滴+初動みたいな雑な捲くり方を取りやすい

    • 手札を能動的に切るカードがあるといきなり「手札のモンスター=手数」になって盤面処理した上で手数2が担保されやすいのも good

かなり展開系に求めている要素を有していながらミッドレンジらしい戦い方も可能であり、遊戯王のテーマの中でもトップクラスに好きなテーマです。

正直スプライト鉄獣は好きではないので暫く縁はなさそうですが、ビーストタイプが強化され続ける限りは常に復権の余地があるので、いつかまた使いたいですね。

終わりに

個別に話し出すとキリがないので like/dislike でまとめてみましたが、どうでしょうか。

人によって共感できる/全く共感できないが明確に分かれそうですし、みなさんも自身の好みを是非述べてみてください。

それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?