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無関心の皮を被った承認欲求。

ゲイドルのぽたろうです。
私は文章を書くことで、自分のなかの承認欲求と折合いをつけている。
もやもやを吐き出して、清清して、気持ちを保っている。

ストレス発散、と捉えられても仕方がない。
思考整理だとか脳内公開とか、カッコつけることも出来る。

「思考整理」とは、人間の英知がもたらした過去を探る営みのことである。

そっちのカッコじゃありませんでしたね。
失礼しました。

ネットの人間関係は面白い。
普段の自分では会うことの出来ない人と、コミュニケーションが取れる。
昨日までは仲良くしていた人が明日にはアカウントが削除されているかもしれない。見知らぬ街で自由気ままに過ごしているようなゆるさ。
私はネット上でも慎重派(コミュ障)なので、なかなか声をかけられないでいるけども、知らない人通しの会話を見るだけでも楽しいし際限がない。

刺激を求めるあまり、強い言葉が氾濫し流れていくのも特徴だ。
炎上合戦は古代ローマのコロッセオさながらに、民衆を焚きつけ、えんやえんやの大合唱。私はそれを神の視点で端から見ているだけ。
目が覚めると、急に気持ちが冷めてきて、ひどく寒気がする。
ネットは匿名で逃げきることも出来る。記録はネットの海に残り続ける。

私は身バレをするのが怖い。
本名ではない。顔出しもしない。卑怯者です。予めご容赦いただきたく。

・私は男、男性が好きなゲイ
・弟は生まれつき脳性麻痺で車椅子生活

私は昔から優柔不断だった。
家族で滅多とないレストランに行ったときだって、メニューを舐め回して全部食べたくて選ぶのに時間を費やしてしまう。何回か足を運ぶとメニューも覚えているのに。実物よりもメニューに映っている写真が好きなのだ。

私は昔からレディースセットが好きだった。
少量ずつたくさんの品目を一度に味わえるから。
小さい文字で、男性でも注文出来ます、と書いてあるお店もある。
だけど私は躊躇する。欲望が我慢の限界を超えたときだけ、勇気を出して店員さんに、なるべく小声でレディースセットと注文する。

なりたい職業もころころ変わった。
ミーハーだからドラマの影響をもろに受けた。
「ビューティ7」というドラマを観て、桃井かおりに憧れた。ビューティアドバイザーになりたかった。恥ずかしくて誰にも言えなかった。
「1リットルの涙」を観て、身体に障害のある弟に勝手に重ね合わせて、文系なのに理学療法士になるとか高3の秋に言い始めた。滅茶苦茶だった。

高校の進路でも、(無言の)親の公務員圧力が凄く、法学部が嫌になり、経済学部を志望して、でも本当は文学部に行きたくて、現役のときは経済学部、浪人のときは文学部を受験した。両方とも本気になれなくて落ちた。
そして新設されて間もない文理融合の学部に拾っていただいた。

何事においてもやる気がなくモチベーションが長続きしなかった。

物心ついたときから音楽が好きだった。
子供の頃、ピアノを習うチャンスがあった。
だけど、自分のなかでピアノは女の子がやるものだ、という勝手な思い込みがあってピアノを習わずに青春時代を過ごしてしまった。
非常に後悔している。生まれ変わったら、男女に関わらず幼少期にピアノは習っておきたいと本気で思っている。
その後、社会人になってからピアノを習い始めたが、指がなかなか言うことをきいてくれない。体の一部なのに。脳のバカ。

私とか弟はある面ではマイノリティと呼ばれる存在なのかもしれない。
しれない、というのは逃げかもしれない。
率直にいうと、そういったことはどうでもいい。
話題にならない(社会になる)こと、それを私は一番望んでいる。

性別や年齢、国籍、学歴。
個人を構成する属性のひとつであって、それ以上でもそれ以下でもない。

声を上げてきた人がいるからこそ、いまの社会がある。
それも、頭ではわかってはいる。でも、声を上げたくない人もいる。

無関心なくらいが丁度いい。
ただ、法律だとか環境だとか整備が必要、というのもわからなくはない。
両者が共存できる方法はないのだろうか。

私はごく親しい人にしか、現実の世界ではカミングアウトしていない。
既に気づかれている可能性はあるが、両親にも直接は話ししていない。
パートナーはいない。育てられる自信がないので子供も欲しくない。
一生独身でいいや、と思っていたけれど、人に会えない日が続いて寂しい。

高校入学と同時に家を離れたから、弟とはそこまで接点がない。
実家にも年に1回くらいしか帰らないし、筆不精なので、こちらから連絡を取ることも基本はしない。
だから、本人に面と向かっては言ってないのだけど、障がいを持っているからといって人に頼るのが当たり前になっても、相手に感謝の言葉を伝えなかったら許さへんで、と心のなかでは思っている。

周りの人もどう接したらいいかわからないのだと思う。
困っていたら助けてあげる。手を差し伸べてあげる。
これは障がいがあろうがなかろうが一緒だと思う。

私は面倒くさがりなので旅行が大嫌いだ。
弟はスポーツ観戦やらアイドルの追っかけで忙しい。
地元が田舎なので、車椅子で各地に遠征をしている。
そんな弟を羨ましく思いながら、PCの画面と向き合うだけの私。

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ぽたろう
断捨離を推し進めた結果、男の子が寄ってこなくなりました。