ポーランドからの手紙
素敵な葉書が届きました。
ポーランドのクラクフから、友人が送ってくれました。
ポーランドといえばショパンの祖国。
彼の地に行っているとはなんとも羨ましいかぎりです。←昔、就職試験にピアノ試験があり、何を弾いても良い中でショパンのワルツを選んだくらいにはショパン好き
しかもそのクラクフには、移動郵便局があるらしく。
↑このスタンプに描かれているのが移動郵便局だそう
可愛らしい。
そして合理的!
こんな郵便局が街中にいたら用がなくても購入してしまう(それはどの郵便局でも毎度のことですがw)
素敵な葉書をありがとうございました!
さすがです。
この葉書の送り主と知り合ったのは、私が主催したPOSTORYの個展がきっかけでした。
それは昨年、2017年3月。
たった1日、しかも4時間だけの
『切手と葉書のコーディネート展 by POSTORY』を開催の日のことです。
この展覧会の趣旨は、
・100種類のコーディネートを見てみよう
・手紙の楽しみ方を味わおう
・視点を変えて手紙を見てみよう
というもの。
元々は、「100日間連続で切手と葉書のコーディネートをする」という試練を自分に何故か課し、来る日も来る日も、お酒飲んで帰っても、眠くてもネタが思い浮かばなくても大晦日でもお正月でも、なんとか毎日続けてコーディネートして写真を撮っていったことから始まります。
それを集めての展覧会でした。
コーディネートは物凄く楽しかった!
そしてなにより、自分の家にいろんな小道具があったことに地味に感動。
こだわりは、撮影の為に購入したものは一切ないこと。
あるものでやる、という冷蔵庫の中を綺麗にかつ美味しい料理を作れる人、と言いますか、そんな心境でした。
わざわざ格好いい小物、綺麗なお花を買ってきてコーディネートするのは誰でも出来る、という謎のプライドが、自身の想像力を刺激して、足りない何かを補ったような気がします。
ですのでもちろんポストカードも切手も、いつかの出番を待ち続けているストックの中から使いました。きっと彼らも私以外の人々に見てもらえて本望でしょう。
そんな撮影に使用したポストカードや切手と、撮影した写真を一緒に展示。
尋ねられる度、なぜこの組み合わせにしたのかをお話してる様子。
(奥にいるのが私)
お借りした場所にスクリーンがあったので、映像も拘りました。
即売会、大好評でした。
セットにしたものをそのまま売る。
思い入れはとてもあるが手放せる。
あまり所有欲はないのです。
こうやって撮りましたよ、の例として、恵比寿『POST』で購入したロジャー・ヒルトンの本、Night Lettersの上で撮影したものを再現したりしました。
戦後のイギリスにおける抽象画家のパイオニアとして知られるロジャー・ヒルトンの、妻ローズ宛の手紙がフルカラーで蘇るアートブック。
中身は結構やんちゃです。手紙だもの。
そこに大正デモクラシーのリード役、吉野作造氏の切手とMalcolm Tarlofskyの紳士なコラージュポストカード。
デモクラティックとは、紳士とは。を考えるコーディネート。
机も運びました。手持ち。重かったけれど、再現したかったのでがんばりました。(頑張り方をまちがえてる気がするけど)
細々したものも運んだり。
インスタを見て遠方から立ち寄ってくださった方もいらっしゃり、感無量。
あとで綺麗にディスプレイでもしよう、と思いとりあえず無造作に置いた手紙グッズたち。
そして、満を持してその方はいらっしゃいました。
名刺交換をさせていただいたら、なんと手紙振興協会のメンバーの方でした。
「ガチな人が来た…!」と思わず声に出す私たち。
というのも、実は苦手だったんです。
手紙好きな、きちんとした方々が。
邪道だと言われたり、生意気だと言われたりするのではないか、と思っていたというのが理由。
ですがその先入観を覆してくださいました。
驚くほど好意的に接してくださり、ほっとし、とても嬉しかった。
当然といえば当然ですが、手紙好きにもいろんな人がいる。
その方は懐深く、理解のある方であり、なによりアートが大好きとのことで、とても共感してくださいました。
その後もお茶したり、仲良くさせていただいています。
こうして、素敵な手紙をくださることもとても有難く。
時間を忘れて手紙談義に花を咲かせていると、ふと、あぁ手紙を好きになってよかったなぁ と思います。
これからも、手紙を通して知らない風景が見られそうです。
私にとって、さしずめ手紙は様々な世界に通じる窓のよう。
一緒に窓をのぞいてみませんか。
(ちょっと気が早いですが、好きな窓)
それでは、また。