国別対抗 第一回ETFワールドカップ開催(2020年11月)
自分は米国株にしか投資をしていませんでしたが、最近、他の地域について関心が出てきたので、国別のETFについて調べてみました。
題して、国別対抗 ETFワールドカップ開催。
データの読み方
データはいろいろな読み方があるので、活用者によっていろいろな使い方や解釈ができると思います。ここでは、縦軸に年初来パフォーマンスと横軸に月次パフォーマンスを用いて分類し、3つの部門を表現しました。国名をグラフに置こうとしましたが、あまりにもごちゃごちゃしてしまうため、Ticker Nameとしました。Ticker Nameと国の対応については、続いている対照表を参照ください。
なおデータは、12/2のマーケット終了後に取得したデータになりますので、主に11月の実績と言えると思います。
結果発表・雑感
以下にそれぞれの部門の国と数値を示しますが、ベンチマークは米国ETFです。ここではVTIをベンチマークとします。ついでに日本のETF(EWJ)も記載します。各国のETFは全てBlackRock社の国別ETFを参照しました。
米国(VTI) 年初来 15.7%, 月次 12.2%
日本(EWJ) 年初来 10.7, 月次 11.5%
第一に、出遅れ急上昇部門です。今後の株価上昇が期待できる国として、コロナのダメージからの回復が遅れていて(年初来パフォが低い)、最近エンジンがかかってきた(月次パフォが高い)国を選択するという考え方があると思います。その観点で、見てみるとオレンジのエリアが該当ETFに当たります。
ブラジル 年初来 -26.5%, 月次 28.4%
トルコ 年初来 -15.7%, 月次 27.1%
ポーランド 年初来 -12.4%, 月次 29.3%
第二に、ノリにノッてる部門です。これは、既にコロナ以前よりも株価は回復していて(年初来パフォ高い)、引き続き高い成長を維持している(月次パフォ高い)ハイパフォーマーの国々です。緑のエリアが該当ETFになります
韓国 年初来 27.6%, 月次 20.2%
アルゼンチン 年初来 9.3%, 月次 21%
フランス 年初来 2.2%, 月次 23.1%
第三に、まだまだこれから部門です。こちらは、年初来パフォも、月次パフォも低い国々です。年初来は低いといっても、第一のカテゴリの出遅れ急上昇よりは既に高い位置にいます。青のエリアが該当ETFになります。
UAE 年初来 -12.2%, 月次 11.8%
チリ 年初来 -16%, 月次 15.2%
南アフリカ 年初来 -12.4%, 月次 13.7%
これらはあくまで年初来と月次パフォーマンスのみから分類した国々です。実際の投資に当たっては、今後の各国ごとの経済動向、リスク、バリュエーション等を鑑みた上で、総合的な選択が必要になってきます。よってこちらはあくまで数値としての参考となります。
Twitterでも以下でいくつか皆さんと意見交換がされていますので、参照になるかもしれません。
例えばスタリオンさんからは、新興国への資金流入が過去最大になっている点が新興国の株価を押し上げている要因であると指摘されています。今後仮にドル安になると、より新興国に資金が還流する流れが予測されるので、新興国のチャンスは拡大するかもしれません。
新興国は国によっては、カントリーリスクが高いことが懸念として上げられます。そのような場合、新興国をまとめたETFであるとか、特定地域の新興国をまとめたETFなどもリスク分散の選択肢としてはありかもしれませんね。
なお、りんりさんがVanguard社がまとめたレポートに関して、内容のまとめをしてくださっている以下のブログも今後の投資方針に参考になります。元データのVanguardのレポートを含め、様々なデータが紹介されていますが、地域別の割高/割安感に関しては、以下のように分析されています。米国のGrowth, Large CapはStretchedの領域、新興国はFarily Valued、US以外の先進国はUndervaluedとされています。
皆さんといろいろ意見・情報交換をできるといいなと思いますので、ぜひTwitterの方でお話ししましょう。こちらへどうぞ。
参照
ついでに関連データが表示されている表も置いておきます。
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