勤務350日目 連日35度超え配達&素敵なおばさま方
炎天下で働く方々、おつかれさまです。
ぼくは酷暑で目まいと吐き気を感じました。
ただぼくらは二輪なのでマシです。
風を切っている間は多少涼しさを感じられる(38度を超えた日は熱風が吹きつけるだけでしたが)。
道路工事や警備員や建設のお仕事など、暑さからどうにも逃れられない方々は最悪だろうと思います。
全国で多くの方が熱中症でお亡くなりになったそうで。
このクソ暑い中、ぼくがどう配達をこなしていたかというと、とにかくこまめにスポーツドリンクで水分補給しておりました。
外で奴隷活動を行うことにおいて、熱中症対策はこれしかない。
外に出て終業まで毎日およそ1900ミリリットル飲んでいるのですが、全然おしっこでないんですよ。
そして体がとても汗臭くなります。
暑い日はお客さんが妙に優しくなってありがたいです。よく声をかけてくださります。わずかでも気がまぎれます。
声をかけてくださるのは、やはりおばさまが多いです。
おばさまにはこれまで紹介したかなり当たりの強い人(多くはお年を召した以下略)がいますが、天使か仏のような人のほうが多い。
嫌なことばかり強く心に残ってしまい、素敵なおばさまについて全然触れていなかったので、ここでご紹介します。
名前はすべて仮名。
・高子様
初めて高子様に出会った衝撃。いまでも忘れられません。
アニメキャラのような高い声。再配の書留を持って行ったときが初対面だったのですが、まるで自身の犯罪を懺悔するかのように謝っておりました。
お客様にはお客様の予定があるので、対面配達を一発で受け取れなかったことなど一切気にせずご自由にお過ごしいただければ幸いみたいなことをぼくはしどろもどろで言った気がします。
それから、いつ会っても高子様はものすごい腰の低さとものすごい声の高さで声をかけてくださります。
そしていつも言葉が優しいです。
最初はある意味、気圧されていたのですが、いまでは高子様に会うとうれしくなります。
いったい彼女の人生にはなにがあったのか。
・八代亜紀様
八代亜紀にどことなく似ています。
八代亜紀様は高確率で食べ物を与えてくれるんです。
配達が遅くなったとき「おなかすいたでしょう、これ食べな」となにかをくれます。
八代様の旦那様もとてもよい方で、高確率で飲み物をくれます。
親分肌ともいうのでしょうか。怒りっぽいのですが、面白く怒る感じの人です。
仲の良い夫婦で、でもケンカをしているところに遭遇したことがあります。
八代様が台所でテレビを観ていたくて、でも旦那様が違う番組を観たくて、怒っていました。
八代様は「やぁーだぁ! ここにいたいのぉ!」と駄々っ子のように声をあげていました。
どう生きてきたらこのすばらしい夫婦のようになるのか。
お二人の人生も知りたいものです。
・笑み子様
いつも笑顔です。
バイクに乗って出ようとしたら、ぼくを追いかけてきて食べ物をくださったことがあります。
・姐さん様
二回しか会ったことがないのですが、印象に残っています。
言葉使いの当たりが強いのですが、でもとても丁寧な話し方で、ギャップが印象的。
ぼくが不在を切って離れた後、入れ違いで帰ってきたそうで、バイクの音を聞いて400メートルくらい走ってぼくがいるところまで来てくれたことがあります。
汗だくになっていて倒れるんじゃないかとぼくは心配しましたが、逆にぼくのこと(暑い日だった)を心配してくださりました。
強く印象に残っていないものの、素敵なおばさまは他にも多くいます(割愛)。
こうして多くの方と対面し、一つわかったことがあります。
当たりの強いトラブル系の御お客様は、挨拶を返しません。
「おはようございます」「こんにちは」そうぼくが言っても、まず無視されます。
なので、挨拶をしておけば、危ないお客様かどうかの情報を得られるので、とても大事です。
余談ですが、郵便は担当エリアのすべての家に配達されるので、中には信じられないほど汚い家もあります。
しかし、そこに住む方はなぜか人当たりのよい方ばかり。
なぜなのか。
家が汚ければ人の心も汚いのでは?
そう思う方が多いのでは。
ぼくの勝手な説なのですが、
部屋を片付けられない人というのは問題をたくさん抱えようとしてしまう傾向にあるのかもしれません。
頼まれごとを断れなかったり、自分以外の問題にも頭を悩ませてしまう「人のよさ」があるのでは。
人間はひとつのことしかできないので、簡単にパンクしてやるべきことができなくなってしまう。
悪い言い方をすると「要領も悪い」。
家が汚い人は、「人がよくて要領が悪い」傾向にある――そんな気がします。
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