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「ゴソゴソ、プチュ、シャキシャキ、グツグツ、ゴックン」
「シーン」と静まり返った自宅で息を殺しながら、、、
「ゴソゴソ、プチュ、シャキシャキ、グツグツ、ゴックン」
深夜の台所の暗がり、冬眠前のヒグマに憑依され男が、「たこ焼きうどん」にはまってしまったのには、実は理由がある。
この「たこ焼きうどん」とは、深い味わいと、タコの弾力感、就寝前に必要な心の安らぎを提供してくれるからだ。
「普通の天ぷらうどん」だと言う輩も存在し、失礼にもほどがあるが、冷静に考えてみると、確かに少々甘い味付けの「天ぷらうどん」そのものかもしれない。
実は、この「たこ焼きうどん」が、そのうまさゆえに1日の終わりには激しすぎる駆け引きが存在する。
音を立てることなく、台所に直行すると、冷蔵庫からスガキヤの冷凍のうどんに、ニッスイの冷凍タコ焼き、スーパーの刻み葱を取り出し、鍋の中にインスタントのうどんスープと水を入れて、コンロに点火し、一気に全てをぶち込みながら、約5分後に訪れる「至福の喜び」を、ドキドキしながら、「息をひそめて」待つのである。
そんな時、この「至福の喜び」を付け狙うやつが決まって現れる。
「ゴソゴソ、プチュ、シャキシャキ、グツグツ、ゴックン」に気付いた小熊が、案の定、片手にスマホを持ちながら、もう片方の手で私の袖をつかみつ、にっこりと、鋭い目つきで、「クンクン」とこちらをのぞき込むのである。
その子熊は、一見非常にかわいくて、抱きしめたいという思いから、自分の「至福の喜び」を少し分けてあげようかという気持ちにさせる魔法をかけるのである。
しかしながら、子熊に「勇気の提案」をしたら最後、全てのタコ焼きのタコをものの見事に平らげてしまうのである。
「たこ焼き」ではない!
「たこ」だけである。
「たこ焼き」好きにとっては、「たこ」の入っていない「たこ焼き」ほど、残念なことはないのである。
実は、親熊の勝率は10%である。
これでは、本当の「天ぷらうどん」というよりも、ただのバラバラになった、少々寂しい「天かすうどん」になってしまうのである。
しかしながら、この子熊は、親熊が返ってくるのを必ず待っていて、この「たこ焼きうどん」を待っているふりをする中で、実は、あまりお腹かすいていないという噂も耳にする。
「うん!」
「やっぱりタコは我慢しよう!」
だから、今日は、いつもよりかなり大きめの「ゴソゴソ、プチュ、シャキシャキ、グツグツ、ゴックン」
実は、この「勝率10%」とは、仕事で帰ることができなかった「アウェイ」でのことだった。
思い起こせば、「ホーム」では、「たこ焼きうどん」を待つ間は「息をひそめる」のであるが、「アウェイ」では、決まって「膝を抱えている」のだ。
それでも、その時は非常に大きな10%だったが、やはり、子熊との90%の「天かすうどん」の方が断然いいに決まっている。
「ゴソゴソ、プチュ、シャキシャキ、グツグツ、ゴックン」には、様々なレシピが存在する。
もちろん料理のレシピもだが、ここでは、「ワクワクさせて、ワクワクするレシピ」のことでもある。
あーそういえばと、色々記憶を思い起こすと、
「トントン、バタンバタン、ゴソゴソ、おなかがすいた」って子熊の「オノマトペ」の後には、小さいけど、心温かい温もりしか思い出せない。
なかなかの子熊である。
本日は、少々軽めの投稿にしました。
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