アクティブリスニングとは

アメリカの臨床心理士であるトーマス・ゴードン博士の著書、
Parent Effectiveness Trainingを読んでいます。
この本をベースにしたペアレントトレーニングに参加したかったのですが、
日程があわずにそれも叶わず。
本だけ取り寄せて読みはじめました。

本の最初の章
Parents are Blamed but Not Trainedの文字を見て、
その通りと妙に納得しました。
職業に就くのには学校に通ったり、研修を受けたりしますが、
赤ちゃんが生まれたらいきなり「親」という一生続く大事な大事なお仕事を
当然のように任されます。
それができないとダメな親のような気になったり。
でも「親業」の「訓練」を受けて教わったらいいんですよね。

ティーンエイジャーの娘と会話をするのに、
このアクティブリスニング(Active Listening)、
「積極的傾聴」がとても有効的だということに気が付きました。

ただ「ふ~ん」と聞くだけでなく、
「お母さんはこう思うんだけどね」でもなく、
彼女が言っている同じ内容のことを、
言葉を少し変えて言う。
そのキャッチボールを続けていると
彼女の自分の奥底にあった気持ちがわかってきて、
それに対してどうしたいのか自分で解決できるようになることもあります。
もちろん毎回ではありませんが。

この本に書かれている
「子どものとの会話にアクティブリスニングをするメリット」は
以下にご紹介します。
①自分が感じている気持ちに気づくことができる
悪い感情は抑圧したり、忘れようとしたり、他のことを考えようとしようとしてしまいがちですが、逆に感情を表現して向き合った方がいいようです。

②負の感情を怖がらなくなる
feelings are friendlyというように、感情というものはフレンドリー、親しみやすいものです。どんな感情でも悪いものはありません。

③親子関係がいいものになる
子どもが親にきちんと聴いてもらっていると感じると、それだけで信頼関係が向上します。話を中断せず、自分のありのままの感情を受け入れてくれている、自分を認めてくれていると感じます。

④子どもが自分で問題解決をする
大人でもそうですが、自分の抱えている問題を声に出してみると、
本当の気持ちがわかることってあると思います。友達に相談していて、
自己解決した経験はありませんか?

⑤子どもが親の意見にも耳を傾けようとする
まず自分が言いたいことを全部言ってすっきりすると、他の人の意見(特に一番身近で自分のことをわかってくれている親)も聞いてみようかな、という気になります。

⑥あくまでも会話の主人公は子ども
子どもが自分で考えて問題解決する機会を決して奪ってはいけません。

親子関係ではもちろんですが、アクティブリスニングは日常生活のいろんな場面で役に立ちそうです。夫婦や友達関係、自分の親との関係、同僚など。ポイントはその人の立場になって、自分のものさしはポケットにしまい込んで、全身で聴くことですね。

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