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D.N.A全曲感想

Aぇ! groupのファーストアルバム、「D.N.A」を1週間聴いた感想を綴ります。

「Aぇ! groupのCD買ったよね」-起床〜スタートダッシュ-

Hello

第2のデビュー曲としてこれまでの歩みと未来を歌っていて、特別な響きがある。リード曲として世界に新たな一面を見せつつ、ファンとのこれまでの歩みを肯定してくれるような。アルバムの方向づけになっていると思う。

≪A≫BEGINNIG

個人的にはデビューからもうめちゃくちゃ聴いていていろんな思い出が蘇るが、デビュー前日イベント@道頓堀で聴きまくったせいでドンキの観覧車を1番思い出してしまう。伸び代。それはさておき、この曲はマジで「始まりの暁」であり「出発点」。おはよう世界。

脳内ラプソディー

平成〜!懐かしさを感じる。平成末期に報われない女々しい曲たちで恋愛を学んだ私にとっては大好きな切なさ。「今すぐ会いたい」というフレーズ、歌う人によってニュアンスが全く変わるおもしろさがある。冒頭の末澤さんと後の佐野さんでは切実さとか会いたい相手が違う気がする。結成当初から大事にしていた曲ということは代表曲となり得た曲だ。彼らのコンセプトが詰まっている。DNA。結成当初のスタートダッシュと重ねてみる。

「あの事務所の関西支社だよね」-安定の走り-

Wonderful!!

私が思ってるアイドルソング。私の思うこの事務所らしい曲。リスナー全肯定。軽快な足取り。

ばんざいデスコ

関西アイドルのDNA。作詞作曲のヒャダイン氏は大阪出身とはいえ「関西バカにされソング」を作りすぎていると思う。去年のKAMIGATA BOYZの「無責任でえぇじゃないかLOVE」なんてその骨頂だったので個人的に苦手だったが、この曲で私はヒャダイン氏と少し和解した。モーニング娘。の「恋愛レボリューション21」ばりの盛り上がりで元気が出る。やっぱりこんな意味わからん音楽が欲しい。メンバーのいろんな声色が聴けて楽しい。

「持ってるモノを未来の新定番へ」-挑戦-

常夜灯

「あぁ面倒」って連呼するなんて、これはある意味問題作。「まで」という表現の多用によって、時間の流れが出て、「常夜灯」が持つ時間の概念を上手く宿している。常に刻むスクラッチ音もぽつぽつ深まる夜を思わせる。夜に外を歩くと、いつも以上に身体が軽く、速く歩けるように感じることがあるが、そんな開放感も感じる。気だるさ、シティポップのような陰影は、さほどクセのない歌い方によって質の高いものに仕上がっている。私は「常夜灯」って言葉がなぜか昔から好きだ。暗い夜に、壊れそうな夜に、ずっと寄り添ってくれる暖かさと、夜独特の浮遊感と危うさがクセになる。「普通のアイドルソングじゃない」歪みや毒や危うさ。こういう面だってAぇ! groupのDNAだよね。

AKAN

言わずもがなDNAである関西弁を、こんな音楽で昇華するのか、と新たな定番を思わせる音楽。あとはこちらで語った。

ROCK'NPOP

これはアイドルファンに贈る歌ではない。私は大好きだが。虚勢ぐらいの気概と、厨二ぐらいの必死さのある音楽が大好きなのである。喉の奥に込み上げる圧力、耳に突き刺さる音、痛いぐらいの鼓動、燃えるような熱さ、手を引く「貴方」の握力。そんな身体感覚が滲む、まさに「生き様」ソング。

「Aぇ! groupというジャンルを魅せる」-限界の先に-

Colorful Days

Aぇ! groupを示した冒頭3曲、事務所色を感じる次の2曲、異色な妙味を放つ3曲を聴くと、「キラキラキラキラ」という音でこの曲が始まる。この曲には、やはり日本最大手のアイドル事務所仕込みの矜持が見え、そこにAぇ! groupらしさが加味されている。「メロい」という言葉がピッタリの求愛ソング。なのに、ギャルの服屋ばりにずっとビートがドゥンドゥン言ってて、サンバかと言うほどにホイッスルがピーピー言っている。とにかく浮き足立つハートビートの表面をなぞるだけでなく、ビートをしっかり心臓で感じさせてくれる。

AぇYou Ready?

流石はライブを愛しライブで輝く佐野晶哉の音楽。絶対にライブで一緒に歌いたい。散りばめられたフレーズからC&R、歌割りや構成に至るまで、絶対に他のグループに歌わせないという独占欲を感じる。なにより正門さんの声がめちゃくちゃ生きている。彼の声はあまり通る方ではないが、この曲ではとてもよく届いてくる。良い圧がある。そして煽り担当コジケンタイムも楽しい。シンガロングして叫んで笑っても、全体的にちゃんとロックに仕上がっていて、流石としか言いようがない。ROCK'N POPで身体感覚を宿して、Colorful Daysで打ち始めた鼓動が早くなってきた。

やったろかぃ!

良い意味で古臭い、歌謡曲のような展開。イェイ イェイェ サンキュー 万歳である。歌詞通りこのアルバムでの一休みパートだと思う。それにしては良すぎるが。

咆哮

ここへきてボルテージMAX TOP。例えが正しいかはわからないが、シャトルランで言うと76ぐらいだろうか、なのに「まだピンピンしてんな 焼き切れその煩悩」とか言われる。控えめに言って最高。(ハードロックで青春を飾ったモノで…)こんだけ自信満々に叫んでくれるなんて最高。全楽器にスポットライトが当たるのも嬉しい。「愛を刺してくれ」でギリギリアイドルとしてのラインを保っている。≪A≫BEGINNIGでも「ど真ん中に愛を」と歌っているが、「愛」は彼らの裏テーマなのかもしれない。これから何年もかけて考察していきますね。

Gotta Be

ここでGotta Beか〜!もうBPMが限界の先やで。誰しもが自分の夢を持って語って応援する清々しさを突きつけてくれる。完敗。ロックからのロックでドレミファソラシドに2回着いていけなくなった私はここで脱落です。

僕らAぇ! groupって言いますねん!!!!!

走り切ってすぐに立ち止まったら身体に悪いって言いますよね。だからゆっくり歩きます。と思ったのに冒頭からヘドバンです。この曲ほんまに大好き。それぞれに合う歌詞とメロディで自己紹介しつつ周りの盛り上げも可愛らしい。

まとめにかえて

なぜか20mシャトルランに例えることになりました。アルバムは前から順に聴くのが楽しい。これまでのAぇ! groupの顕在化していた魅力と潜在的な魅力を解放し、新たな新定番を作っていく、その流れがD.N.Aというタイトルに込められているのではないだろうか。とか言って締めてみたり。

おまけ

総じてリチャ惚れアルバムだよね〜

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