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#13 ポシュロウの人たち【中島 大樹さん】


ポシュロウのnoteを始めて約半年。


お陰様で、ビュー数はトータルで2,000、スキの数は450を超えました。
*2023年8月22日現在
 



探り探り、筆を走らせてきたnoteですが、
少しずつ色んな方に読んでいただけるようになり、
さらにnoteを通じて多くの方と対話をすることで、書き始めたときよりも、
ポシュロウによって届けたい価値の解像度が高まったように感じています。
 

 
今回は、そんなこのnoteの最初の読者と言っても過言ではない、
メガネのソーシャルワーカー事務所のだいさんこと、中島大樹さんにお時間をいただきました。
 


中島大樹(NAKAJIMA Daiki)*以下:だいさん

ソーシャルワーカー
社会福祉士/精神保健福祉士/公認心理師

メガネのソーシャルワーカー事務所代表。
救護施設、就労移行支援、就労継続支援、地域活動センターなど障害のある方の支援に従事。NPO法人ソーシャルデザインワークスSOCIALSQUARE にて管理者を経て独立。成年後見活動や発信活動をしながら福祉をメガネにするための活動をしている。

【好きなこと、もの】
・カレーライス
・カフェラテ
・文章を書くこと
・ゲームをすること(フォートナイト)
・ボードゲーム(いっぱい持ってます!)
・DIY ・最新の技術を試すこと

【苦手なこと、もの】
・生のトマト
・長時間集中すること
・ひとつのことを極めること(飽き性で興味が移ろいがち)
・知らない人ばかりの場(人見知りです!)
・直接訪問する営業・ジグソーパズル


“だいさんとポシュロウ”


山本:
だいさん、今日はよろしくお願いいたします!
それでは早速ですが、だいさんの普段のお仕事についてお聞かせください。
 
 
だいさん:
よろしくおねがいいたします!

そうですね「メガネのソーシャルワーカー事務所」という名称で、フリーランスのソーシャルワーカーをしています。
どういうことをしているんですか?という質問は、色々やっているので、なかなか説明が難しいんですが。
成年後見とか、ライター業、個人向けのカウンセリング・サポート、緊急連絡先代行、福祉法人のスタッフ向けの研修講師や、利用者さん向けのプログラムとか。
あとは就労系の事務所の取材をしたり、福祉職のITリテラシーを向上させようというメディアの運営なんかをやっている感じですかね。
 
 
山本:
他の監修の方も幅広くご活躍されてますが、だいさんもジャンルの幅が非常に広いですね!!
だいさん自身もライターとしてインタビューされるとのことですが、
インタビューをするのと、今日のようにインタビューを受けるのではどっちが緊張しますか?笑
 
 
だいさん:
んー、そうですね、インタビューする方が緊張しますね。
こちらがイニシアチブを持って、進行しないといけないじゃないですか。
だから自分が答えて喋るほうが、割とできる方なのかなと(笑)
 
 
山本:
よかったです。
インタビュー受ける方が緊張すると言われたら、今度は私が緊張するところでした(笑)
今日のインタビューをとても楽しみにしていたのですが、私にとってだいさんはこのポシュロウのnoteの最初の読者だと思っていて。
だいさんが最初にポシュロウに触れたのはこのnoteの記事からだったんですよね。
 

だいさん:
はい、そうですね!
 

山本:
最初、ポシュロウの記事を読んで頂いてどんな所感を持たれたのですか?
 
 
だいさん:
最初の方にたしか、“ゆらぎ”の話をしていたと思うんですけど、
自分にも“ゆらぎ”があるんだよなっていうのはすごく共感ができました。

福祉職に限らず、例えば教師だったり、警察だったり、支援をする立場とか、立場上上に立ちやすい人っていうのは、「こうあらねばならない」というようなものがあると思っていて。
 
でも、僕は支援者として、これっていう正解が出せるわけじゃなくて。
あくまで、決めるのはその人であって、僕にできることは一緒に悩んで、ゆらぎながら、何がベストなのかを考えていくことだと思っているので、その部分にすごく共感できるなって感じました。
 
また、ポシュロウのマインドの中にあった、
“その人の答えを持っているのはその人である”とか、“そのひとりのその先にも届ける”というのはすごく良いなぁと思いながら見ていました。


山本:
そうだったのですね!まさにサービスとして大事にしたいコアのところです。
 

だいさん:
あと、福祉ってなんとなく、オシャレじゃないというか。
なんか後ろ向きに捉えられることも多いと思っていて。
ポシュロウって、ロゴとか、使う素材とか見てもオシャレだし、
“使っていること自体がかっこいいと思えるブランドにする”っていうのは、すごく共感しました。
 

山本:
それは嬉しいです~!!

 

だいさん:
世の中でサービスを展開していくときって、かっこいいデザインを考えるのは当たり前で。いくら良い商品だったとしても、使いたいって思えるものでないといけないなと思っています。
本当は必要なのに、前向きに使いたいと思えずに、使わないという選択になっているとしたら、それってすごくもったいない。
最低条件ではないですが、福祉にも使いたいと思えるようなオシャレさ、かっこよさがあってほしいなぁと。
 

山本:
なるほど~!それでいうと、大さんが以前勤められていた、ソーシャルスクエアもほんとにオシャレな空間ですよね。
 

だいさん:
そうですね~あの空間にいたいから、と利用されている方もいましたし、
もうみんな、オシャレなことは当たり前でしょ?という感じでした(笑)
 

山本:
まさにだいさんが営む"メガネのソーシャルワーカー事務所"の考えがそうだと思うのですが、
メガネも実は福祉のひとつで、メガネがあることで見る困難を感じずに生きることができている人達がいて。
しかもメガネって、たとえ視力が低くなくても使うオシャレなアイテムでもあって、誰もが使ってみたいと思えるようなものになっていますよね。
そういう、考え方にもやっぱりポシュロウはつながっているなと思いますね。
 

だいさん:
いやぁ、そうですね。
なんかいつも話していてもすごく価値観が似ているなぁと感じます。
価値観が合わなくても良いと思うのですが、共通の話ができる人って多くない中で、直さんとこうやってお話させていただく機会はすごく楽しいです。
 
 
山本:
ありがとうございます!私もです(照)


“ポシュロウを通じて感じること”


山本:
そんなこんなで縁があって、ポシュロウに実際に関わっていただく事になったのですが、
こういうサービスって表現しているアウトプットと、実際にやっていることとかに乖離があるケースなんかもあったりすると思うのですが。
これが良い悪いという話ではなくて、実際にやってみる中でギャップだったり、感じ方が変わったりはありますか?
 

だいさん:
ほぼイメージ通りだったかと思いますね。
でもポシュロウって「障害のある方」に向けてっていうサービスだと思うのですが、
作っていくうちに、決して、いわゆる障害のある人だけのものではないというか。
障害の有無に関係なく、誰にでも見てほしい、誰にとっても為になるものになっているなぁという感覚があって。
そこは自分の中で広がっている感覚ですね。
 

山本:
たしかに、そうですね。
ポシュロウの考える「障害」は、
世間一般でいう、いわゆる手帳を持っていて、とか、診断があってとか、という「障害」ではなく、やはり社会と人の間にある壁というか、なんだかちょっと働きづらいな、とか、生きづらいなとか、働いていて悶々とするっていう、そういう誰にでも在りうる“困難さ”みたいなものなのだと思いますね。
 
 
だいさん:
「働きづらい」「生きづらい」って、社会に障害を感じている方っていうのは日本にすごく多いような気がします。
何なら、僕自身もそうだったなと思います。僕自身もやっぱり、働くのが、楽しいこともあったけど、辛いとか、もう続けられないって思っていた時もたくさんあったので。
診断があるとかではなく、そういうすべての人に届いて欲しいなと思ったりしますね。
 
 
山本:
そういう意味では、だいさんには、キャリアを考えるためのコンテンツを幅広く作っていただいていますが、特にキャリア系は誰しもに当てはまる要素が多く、逆にターゲットが幅広いがゆえに、細かい表現や内容に関して制作の難しさはないですか?
 
 
だいさん:
やっぱり難しさはありますよね。
コンテンツをつくるうえでは、障害の有無に関わらず、誰が見ても為になるものっていうことに気を付けていて。
なので、答えを出すというよりは、あくまで参考というか、その動画を見ることによって、その人の考えるきっかけになれば良いなと思っています。
特にキャリアとか価値観は答えがあるものではないので、構成をどういう風につくるかとかは悩みながらですね。
 
なんか1人で作っていると、言われたら確かにそうだと思うことも気づけない時があったりするので、そこは直さんに客観的に見てもらって指摘をもらえて作れるのはすごく良いなぁと思っています。
 
なので、じゃんじゃん指摘してもらえたら嬉しいです(笑)
 


山本:
それで言うと、逆に僕はそこがすごく悩ましくて(笑)
指摘する行為自体に悩むというよりは、だいさんのメッセージをどこまでキャッチできているのかというところのバランスが難しくて。
本当に切り取り次第でいかようにも取れるだろう中で、どこまでだいさんが最初に思った感覚を残し、意図に沿った表現にしつつ、より視点を広く持った表現にできるかという。
色んなリスクを考えすぎて表現していくと、結果的に誰が書いても良いようなコンテンツになってしまう可能性があるので、とても難しいなぁと思っています。
 


だいさん:
いや、でも全然違和感なく、めちゃくちゃ汲み取ってもらっていると思っています!
 


山本:
ほんとですか!それならよかった(笑) 


“「ポシュ活」をメガネに”


山本:
だいさんの監修するキャリア系の動画は、知識的な要素だけでなく、非常にご自身の経験やお人柄が滲み出ているなぁと感じます。
 

だいさん:
自分自身もキャリアに関してはずっと悩みながら進んできているからかもしれないですね。
でもそうやって悩むことで、いろんな選択肢が生まれてきたりする。
なので、悩むことは別に悪いことではないし、
たぶん僕は、これからも悩みながらキャリアを作っていくんだろうなと思います。
 
 
山本:
なるほど~私もそうかもしれないですね。
 

だいさん:
実は「キャリアを悩むことすらもできなかった」みたいな人もいると思っています。
なんだかとてもしんどいけど、選択肢が自分にはないと思っている人もいて、
だから、実は悩めていることって、むしろとても幸せなんじゃないかと。
悩ませたいわけではないですし、悩ませるみたいで申し訳ないですが、
そういう人に届けていけると良いなと思います。
 

山本:
そうですね。悩むとか、あるいは立ち止まるとか、なんか悪いことのように捉えられることも多いと思うのですが、そこにすごい大きな意味や価値が潜んでいると思っていて。 
最近だとキャリアブレイクみたいな考え方もありますよね。
“仕事を休む”ことって本当に悪いことなのか、むしろ、色々見つめ直せるとても大切な時間なのではないかという。

なんか世の中的に“当たり前”とされていることの裏側で、すごく大事なものが失われている可能性があるから、そういうメッセージを届けていくことで少し楽になる人たちがいるんじゃないかと思ったりしますね。
 

だいさん:
キャリアブレイクの考え方は僕も救われました。
過去にキャリアをどうしたらいいかわからない時期があって。
そこでさらに悩んでいる自分が良くないって思っちゃうと、余計追い込んでしまうというか、苦しくなってしまうんですね。

でも、“そういう時期があって全然良いよね”って考え方があると、
今はそういう時期なだけなんだって気持ちが楽になりましたね。
 

山本:
うんうん、いいですね。
“キャリアを形成するうえで大切な時期”が来ただけだと。
それでいうと、このあいだ、ふと「ポシュ活」というワードだけが湧いてきたのですが(笑)
一旦、“働く”っていう事を全てにするんじゃなくて、一旦ポケットにつっこんで、置いておいて。
自分らしさについて考えるために、ポシュロウを使って色んな考え方や情報に触れ、自分の中の揺らぎを楽みながら、未来を拡げていく。
そんな活動を「ポシュ活」と呼ぼうかなと、今話をしながら妄想していました(笑)
 
 
だいさん:
良いですね~ポシュ活!(笑)
やっぱりそういうのって一人でできないと思うんですよね。
こうやって話すのもそうですが、対話することで方向性が見えてくるなぁっていうのが、僕自身も身をもって体験していて。
何か、そういう材料がないとやっぱり考えるのってとても難しいので、ポシュ活をするのってすごく良いですよね!
 

山本:
もう使いこなしてもらっていますね(笑)
 

大さん:
最終的には、すべての人が対象になるのではないかと思っています。
まさに“メガネ“を使うみたいに気軽にサービスを使う人が出てくると良いですね。
 

山本:
ぜひ、一緒にポシュ活を“メガネ”にしていきましょう!


 

【編集後記】
だいさん、改めてお話のお時間ありがとうございました。約2時間弱の対話の中で、いろんな話に飛び、広がりすぎて、泣く泣く(?)カットしたパートも多くありました(笑)
だいさんとミーティングをすると、そんな風にいつも長くなってしまうのですが、なぜかと考えた時に、恐らく大さんも私と同じ“旅人”だからではないかと思っています。
私は理想の景色はありつつも、いつも悩み、迷い、旅を続ける事にさえもゆらいでいる旅人のようなものだと思っています。
きっと、だいさんも同じような旅をしているひとりで。
その旅の途中で、旅の情報交換をしたり、互いをねぎらうように対話をしていたりするのだろうなと。だからこそ繋がったし、共感も多く、話も尽きないのだなと思います。
これからも旅の途中でときどき、一緒にあーだこーだとボヤきながらも、まだ見ぬ理想の美しい景色を求め、ともに一歩一歩あゆみを進めることができればと思います。
                                山本

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