Claude × MCP と、MCPのユースケースを考える
↓のWebサイトを作ってみました。
こちらからどうぞ。GitHub Pagesでホスティングしています。
GitHubリポジトリはこちら。
なぜつくったか
各所で注目されている通り、Claude × MCP には可能性を感じます。
しかし、いざ「なに作ろう?」と考えたときに、既存サービスの利便性を超えるユースケースは正直それほど思いつきませんでした。
例えば、古いGitHubリポジトリのリファクタPRなんかを作らせて喜んでいたのですが、「まぁCursorでも良いよね..」みたいな。
新しい概念を前にワクワクしたものの、結局しょぼいユースケースしか思いつかなかったので、Claude と一緒に考えることにしました。
「生成AI と考えるアイデア」ってどうなの?
もちろんかなり怪しいです。
実現性は不明ですし、こちらが気を抜くとすぐ曖昧にして誤魔化そうとします。
ただ、期待しているのは「アイデアガチャの大当たり」ではなく、「凝り固まった脳ミソを刺激して新たな視点を得ること」です。細かいことは気にしません。
Claude と考えたユースケースのサンプル
一例を貼っておきます。フローは長いため切り抜きです。
どうやってつくったか
以下サマリです。
ClaudeにMCPを分からせる
Claudeにユースケースを考えてもらう
(Markdown形式のファイルを出力させる)人間がレビューする
Markdown形式のファイルをMkDocsでそのままWebサイト化
1つ1つ見ていきます。
step1. ClaudeにMCPを分からせる
Claude 3.5 Sonnet の学習データのカットオフは2024年4月です。
2024年11月に公表されたMCPのことは知りません。
ということで、ClaudeにMCPドキュメントのGitHubリポジトリを読み込んでもらいます。
会話履歴のスクショも置いておきます。流し読みでどうぞ。
ちなみに、「Claude --> MCP --> GitHub」のアクセス設定については、既にたくさんの参考記事があるため検索してみてください。
step2. Claudeにユースケースを考えてもらう (.mdファイル出力)
↓のレベルの出力をしてもらうためには、相応のPrompt Chainingが必要です。
UIからポチポチPromptを入力して…は面倒なので、Promptを記述したファイルを置いて勝手にChainingしてもらうように指示します。
なお、「Claude --> MCP --> Filesystem」のアクセス設定も既にたくさんの参考記事があります。公式のQuickstartガイドでも取り扱っています。
step3. 人間がレビューする
Claude 3.5 Sonnet がフルオートでGoodアイデアを量産してくれたら楽なのですが、残念ながらそこまで賢くありません(プロンプト次第なのかもしれませんが、少なくとも私は到達できていません)
なので、とりあえずアイデアは出力させつつ、しっかりレビューします。
よく見られた傾向はこんな感じでしょうか。
ハルシネーション
LINE Messenger API でトーク履歴を検索しようとする
Google Maps API で個人の位置情報を得ようとする
安直、ショボい、視野が狭い
気を抜くとすぐに「データを蓄積して分析」で誤魔化そうとする
(あと、やたらMemory使おうとするが、実用に耐えるか怪しい..)「その領域は既にシステム化されているはず」の想定が足りない
ちなみに、レビューをしているとすぐに制限がかかります。
そのため、現在のWebサイトにはレビュー未完了のアイデアも掲載されています。質の格差が凄いです。徐々に駆逐していきます。
(追記: 大体レビューは完了しましたが、やはり私自身の理解が浅い領域は質が低いように思います。まぁいいや)
step4. `.md`形式のファイルを「MkDocs」でそのままWebサイト化
LLMはMarkdown形式のファイル出力が得意らしく、かつ人間によるレビュー・修正もしやすいです。
(例えば、htmlを直接レビューすると考えると🤮ですよね)
「MkDocs」はMarkdown形式のファイルをそのままWebサイトのコンテンツに変換できるOSSです。「LLMで"文章"生成 --> Webサイトとして公開」というユースケースと非常に相性が良いと考えています。
(LLMを抜きにしても、レビュー要なドキュメンテーションに良きです)
How to は検索すればたくさん見つかります。本記事では割愛しますが、有用なリンクを置いておきます。
MkDocsのデファクトなテンプレート
MkDocsの超絶まとめ記事
ちなみに、↓のようなシーケンスは「Mermaid」というツールで作成しています。テキストで作図ができるためLLMとも相性が良いです。こんなふうに
おわりに
「"100"ってキャッチーでいいな..」と思って「MCP 100 ideas」という名前をつけてしまいましたが、実はまだ 50個弱しかありません。誇大広告。
とはいえ、現状ではあまり数を増やす気は無いです。公式も「リモートMCPのサポートが最優先」と言ってますからね。私はClientインストール型のLLMアプリ開発者でもないし。
以上です。それではまた。