あのときの岡山一成と日立台とユナイテッド
昨年の末あたりに飛び込んできたこのニュース
あのオカが、あの岡山が監督ですかそうですか。いやはや月日が経つのは早いもので、そして先日早速オカが行った行動ですが
相変わらず熱いひとだなと感慨にふけながらオカと過ごしたあの魂を磨かれた2006年、あれからもう長い月日が流れているんだなと思い返しながらJリーグも随分変化したものだなと感じるところです。
さて色々変化しているJリーグ、そんな中柏レイソルさんのお隣のクラブであるジェフ千葉さんは今年で11年目のJ2シーズンを戦う事となっております。正直言ってしまえばジェフがこんなに長い間J2で戦う事になると全く思っていませんでした。黄色のチームカラー、大企業スポンサー、設備の整った練習施設、立地の優れた専用スタジアムも所有しておりこうして見るとレイソルとの共通点も多く、各所によってはレイソルよりも優れた点も多く見受けられるジェフが長い間J2で苦戦している現状にいささか驚いているものであります。
あのGMが無能だからだのJR東日本と古河の内部がうんぬんかんぬんだのJ2では優遇されている環境だから選手が甘えているだの監督交代繰り返しているから一貫性がないだの各所で色々叫ばれておりますがまあ遠からずもしかしたらすべて当たっているのかもれませんし、外部の他サポの自分としてはここら辺は何ともいえない部分ではあります。
ただ自分はジェフを一切馬鹿にできない気持ちなのです。これから述べる事が自分の偽らざる考えで現在のジェフは岡山一成と出会わなかった世界線のレイソルだと思うからです。もしかしたらチーム内部にもっと決定的な原因があるのかもしれませんが外から見てレイソルとジェフの最大の違いはここだと感じています。オカと出会わなければレイソルは十年以上J2を彷徨っていたかもしれない、いやそれ以上の惨事になっていたかも。
全てが壊れていた2005年
折しもジェフがオシムサッカーでリーグを席巻しナビスコ杯を制覇したこの年に、みなさんの記憶に残っているあの入れ替え戦でバレーにダブルハットを叩き込まれレイソルはJ2に降格。
この年のレイソルはどうしようもない状態でした。チーム内外は色々ギクシャクしておりしかも選手とサポも信頼関係など微塵もなく、その時の日立台は今では考えられないくらいの誹謗中傷の嵐であり怒号と罵声の渦巻く殺伐とした空間と化し、そしてあの入れ替え戦によりレイソルは完全に崩壊状態となりました。
その後主力の大半がレイソルを離れ拠り所のない不安と絶望しかないチーム状態の中、彼はレイソルにやってきました。移籍してきた理由は新しく監督に就任した石崎監督をJ1に連れていくという思いを成し遂げるため。それが岡山一成とレイソルの始まりでした。
彼はすぐさま私達レイソルサポにJ2の厳しさと選手とサポが一体となって戦う事の重要性、J2ではサポが勝ち点10をもっている存在だから選手の背中を全力で押してほしいと訴えかけました。
選手に怒号や罵声をこれでもかと浴びせ続けていたレイソルのゴール裏も崩壊の責任を感じており自分たちも変わる必要があるという自責の念を込めて迎えた2006年は選手の後押しに重視し、選手を勝たせよう背中を押そうという気持ちを感じ取れました。
またJ2でカテゴリーが下がっても明るく楽しく応援しようというコンセプトでぶっとんだネタ満載のゴール裏のパフォに岡山一成は全力で乗ってくれた結果ちょっと前まで殺伐としていた空間が嘘のようにどんどん一体化していくことになります。勝利後のパフォが日立台名物岡山劇場となり「岡山、柏に家買っちゃえ」「岡山くん、私赤ちゃんできちゃったみたい(中略)お願い聞いてくれる?柏に完全移籍してほしいの」などのネタゲーフラも満載な笑顔あふれる空間に日立台は変化していきました。
「 ネットは広大だわ…… 」by草薙素子
岡山劇場と生まれ変わった日立台
そしてオカがとあるヒーローインタビューで12,000人集めてほしいと呼びかけて迎えた日立台東京V戦、12,000人には少々届かなかったものの最高のボルテージで選手を応援したあの試合。凄まじい試合展開で東京Vを圧倒しヒーローインタビューでオカはこう言ってくれました。
「今日は選手みんな、日立台の力知りました」
当時のレイソル広報横井さんも熱い文章でこの試合を語っております。
現在のあの熱量ぶつかり合うコロッセオのような日立台のプロトタイプは、ここが始まりだったのかもしれません。
しかしそれでも一気に駆け抜けることができなかったこの年の昇格争い、最後の最後までもつれにもつれ最終節に神戸をやっとのことでまくることができ平塚の地でJ1復帰を果たすことができたのです。
終盤の昇格争いの最中に行われたスパサカのインタビューでオカはこんなことを言ってくれました。
「ここ(日立台)で勝ち点30くらいもらってる」と
今思えばあのオカが想定していた以上の力を日立台が生み出し選手の背中を強力に押していた空間を作っていたこと。凄まじい力を選手に与えいていたんだなと回顧しております。
その後のレイソル、何度も降格したりタイトルを取ったりと色々ありましたがオカと過ごしたこの魂の磨かれた2006シーズンがあるおかげで、どんなことがあろうとも根底は必ず選手の背中を押す応援という気持ちを忘れずにこれたのかなと激動のあのシーズン経験者は思う次第でございます。
ユナイテッドしてますか?
さてそれを踏まえての僕から見たジェフ千葉さん、沢山のジェフサポさんが選手を後押しする応援を、みんなで一体となって応援しようと各所で聞こえてきますが、いやジェフサポさんが気持ちが弱いとかまとまってないとかそういうことではないんです。なんというかジェフサポさんの応援する気持ちや一体感の力と選手の方向性に少しズレが生じているように外部から見えるように感じます。多分ここのズレが例のオカの言う勝ち点10の部分ではないのかなと。千葉さんからしてみれば巻選手や谷澤とかサポと向き合ってくれた選手もいたんだよとおっしゃるかもしれません。自分的にレイソル時代のヤザーからは信じられないくらい大人になってサポと向き合ってるなと別の感心をしてしまいそうですが、オカの向き合い方はもっと踏み込んで一体感を作り出してくれました。川崎サポや仙台サポ、札幌サポをはじめ岡山一成を肌で感じた人はたぶん同意してくれるんじゃないかと。
ただ今年は新監督の下厳しい三部錬で鍛えに鍛えぬいてるジェフさんなので今年の躍進を大いに期待できそうですしそこに信頼を寄せて一体感が生み出し期待できる結果が生まれる事を願っております。
上から目線で能書き垂れてエラソーに抜かすんじゃねー柏のクソサポが等々ジェフサポさんは思う存分に罵っていただいて構わないのですが改めてレイソルも岡山一成とあの時出会わなければどうなっていたことかと思うくらいオカの存在は今でも大きいと自分は感じる次第です。
長々と綴りましたがオカのVONDS市原監督就任という事で機会があれば是非市原にでも足を運びたいかなと。そして自分もオカと共に歩んだあのシーズンの気持ちを忘れずに今年も日立台を熱くしていければと。
VONDS市原がJの舞台に辿り着いたら千葉銀カップの出場権寄こせとオカが言い出すに一票。
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