
『この音とまれ』で気づく、成果にこだわる人は自分で決めるということ
こんにちは、大江仁です。
先日、ジャンプSQで連載中のアミューさんの漫画『この音とまれ』を一気に読みました。
この漫画、最初は青春系部活漫画だろうとタカを括って読み始めたのですが、
箏曲部のチーム作りと優勝するために何が一番効果的なのか、という観点で、部員たちが四苦八苦しながらも、全国大会出場を目指していく様がまさに経営と同じだと感じて、気づけば感動しまくりでした・・・💦
※一部ネタバレ含みますので、ご注意を・・・!!
簡単にストーリーを説明しますと、
時瀬高校の箏曲部は倉田武蔵一人の廃部寸前の部活で、軽音楽部とかに箏はダサいだなんだといじめられているところから始まります。
そこに現れたのが本作の主人公の久遠愛(くどおちか)。どう考えても初見では読めない名前ですがww、かつては札付きの不良少年で、箏職人の祖父の元で育ち(祖父とは死別)、祖父の作った箏曲部にやってきます。
そこに訳ありな箏の家元の娘、鳳月さとわなども加わり、箏曲部が本格始動していきます。
この漫画は何がすごいかというと、
全員が一体となって、成果にこだわりまくっているところなのです✨
もちろん、高校生なので、
脇道それてしまったり、仲違いしてしまったり、時には恋愛感情を抱いたり・・といったこともあります😄
しかし、それでも全員が色々なスタイルがあるとはいえ、結果にこだわっています。
例えば、百谷という後輩部員が登場する場面があります。
百谷はもともとドラムをやっていて、非常に音感がいい。
音楽的センスが高い人物なのです。
だから、ほかの人がなぜうまくできないかがわからない。
箏曲部に入る以前もバンドを組んでいましたが、一緒に練習をしなくてはいけない理由がわからない。なぜなら自分はできるから。
それで行かなくなると、関係が希薄になっていく。結局、うまいか上手くないか、結果を出してるかどうかではなく、一緒にいる時間なのか・・・と。
それは箏曲部内でも議論になります。
全国大会に出場するにあたり、百谷を出すかどうか。
みんなは朝から晩までずっと箏を練習してきた。
でも百谷はバイトでいたりいなかったり・・。
本当にやる気があるのだろうか、と議論になる。
しかし現れた百谷はいつもきちんと箏を弾く。
そして百谷に対して箏曲部員が出した結論は、技術としては合格、
「出るかどうかは自分で決めて」。
僕は正直、ここにすごく心を動かされました。
実は百谷は練習していなくても何度も何度も動画を見たり聞いたりしていました。でも百谷はいつも周りからは受け入れられてこなかった。
何もしていない訳ではなかった。
でも一緒に練習時間を共にするということはあまりない。
だから多くの箏曲部員が百谷の全国大会の参加に難色を示しました。
でも百谷に箏を教えるように言われたコータというキャラが言うのです。
彼がいたらもっと自分も上手くなれると思う。と。
コータはリズム感がないのです、正直。だから百谷に小馬鹿にされているように感じていました。しかし彼がこだわったのはそんな小さなプライドではなく、どうやったら、全員で全国大会の舞台でより良い曲を弾けるかでした。
彼の一言で、箏曲部員も結論は百谷本人に決めてもらう、となります。
「自分で決めて」と言われた百谷は作り笑顔でこう答えます。
「俺、週3は絶対こないですけど」
「人数足りないとか、逆に俺入ると多過ぎてバランス悪いとか
先輩たちの都合で決めてもらっちゃって構わないんで・・・」
そう話している時にコータは遮って言うのです。
「今はモモヤン(百谷のこと)がどうしたいのかを聞いているんだよ」
「全国に出るなら週4日はモモヤンの時間をもらうことになる。俺らは一位を目指してるからそこの意識を共有してもらう必要がある。
でも俺らはモモヤンの時間にも人生にも責任を持てない。
後で時間を返すこともできない。」
「だから、自分のことはちゃんと自分で決めて」
僕は漫画を読みながら、はっとしました。
何気なく、環境や他人に自分の決断を委ねていることはなかったか
後で自分のせいじゃないと思いたくて、逃げていなかったか
自分で真剣に考えて決断してきたか。
本当に結果を作りたいなら
小さなプライドや嫉妬、やっかみといった感情ではなく、
全員が結果を作るためにこだわり、何が一番必要かを考え、
そして、自分で決断すること。
すごく心を動かされました。
まだまだ語り尽くせないことがたくさんありますが
僕は『この音とまれ」を読んで、
チーム全員で結果を作るためには何が必要で何を捨てるべきなのか、
そして自分で決めて前進すること
これを改めて思い出したなと思います✨
画像引用元 https://jumpsq.shueisha.co.jp/rensai/konoototomare/