
好きなディズニー作品と言えば?ーーーそう、『ビアンカの大冒険』ですね。
家には、ディズニーのVHSが2本あった。
『ライオン・キング』と、『101匹わんちゃん』。
『ライオン・キング』はオープニング映像でタイトルロゴがダンって出てくるところが怖かったので、そんなに見ていない。
私が専ら見ていたのは、『101匹わんちゃん』だった。もしくは『クレヨンしんちゃん アクション仮面対ハイグレ魔王』。
まだ年端も行かない私は、画面に齧り付くように繰り返し見ていた。
本編前後のCMまで、きっちり毎回見ていた。
その中に気になるCMがあった。
ビアンカッ!!!!!
ブァーーーナーーーーーーーーーーーーーッッッ(バーナード)!!!!!!
臨場感たっぷりに叫ぶ2匹のネズミ。
そしてナレーション。
「ビアンカの大冒険! ゴールデンイーグルを救えッッ!」
当時はその映画を特に見たいと思わなかったが、
なぜかその映像は脳裏に焼き付いていた。
それから大体20年。
しんのすけと同じくらいの年齢のキッズは、立派なヤングマンに成長していた。
ヤングマンは近所のGEOにフラリと寄った。そこで見つけたのだ。
『ビアンカの大冒険』を。こ、これだ…!!!
さっそく再生した。
R・E・S!! C・U・E!!
きゅうじょ・きゅうえん・きょ・お・か~い!!
な、なんだ…!?
病みつきになるそのリズム…私はその場面を何度も再生した。
そして私はあのシーン、ビアンカとバーナードが雄たけびをあげるあの伝説のシーンを待ち続けた…
ところがどっこい! 現実は非情である…!
この映画の見どころは救助救援協会のテーマのみだったのである。
残りの時間はネズミが大活躍する感じだった。
おかしいなと思いつつよく調べてみると、伝説のシーンが収録されている作品は、『ビアンカの大冒険 ゴールデンイーグルを救え』だった。
そういえばCMのナレーションはハッキリそう言っていた。
私はさっそくGEOに向かった。
帰ってさっそくDVDを再生。
ついに、待ちに待った伝説のシーンが幕を開ける…!
「ビアンカ!」 「バーナード!」
…あれれ~? やけにあっさりしてない?
キッズの記憶はだいぶ誇張されていたようだった。
現実の2人(2匹)はあっさりお互いの名前を呼んで終わった。
オレでなきゃ見逃しちゃうね。
都合、私は2度ビアンカ(とバーナード)に裏切られたことになる。
裏切りの映画…それがビアンカの大冒険。
だが私にはまだ野望があった…それは、ディズニーランドのグリーティング(キャラクターと直接会ってふれあうこと)でビアンカと戯れることである!!!
しかしコロナでそれは実現の難しい話になってしまった。
ディズニーランドに行けないうえに、行ってもビアンカには会えない可能性が大きいとのこと。
裏切りの映画…それがビアンカの大冒険。