ポルシェにおけるGTSモデルの系譜を追う vol.1
GTSラインナップは,ポルシェブランドにおけるひとつの『突出した個性』
GTSラインナップは,今や既に,ポルシェブランド全体におけるひとつのIdentityとなっている.
(トップ画像参照:https://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-gts-models/)
GTは,Gran Tourismo/Grand Tourerの略.
元来は,長距離移動を難なくこなす高性能・高居住性を誇る車種のことを表したが,近年はレースにも参加することができる高性能なロードカーという意味合いが強まっている.
すなわち,ミッドシップ2シーターでは,その役割を全うするにはやや役不足.ある程度の荷物を積むことが可能で(ゴルフバッグ二つ分,なんていうのは,日本市場だけらしいが),さらに運転者をストレス・フリーに目的地へと導くことが求められる.すなわち,2ドアクーペが多くなるのは必然的であろう.
各社その位置付けこそ様々であるが,現代においても避けては通れない開発車種となっている.
GTカーの代名詞といえば,真っ先に思い浮かぶのがベントレー・コンチネンタルGT(写真は現行の三代目).
搭載するW型12気筒エンジンは635ps/900Nmを発生し,0-100km/hrは3.7秒,最高速度は333km/hr.
特徴的な「ロングノーズ・ショートデッキ」スタイルは更に磨きを増している.それは,都会のド真ん中であれ,アウトバーンであれ,ドライバーにその差異を全く感じさせない走りと佇まいを誇ることであろう.
(参考画像:https://response.jp/article/2018/09/01/313559.html)
ポルシェ車がGTの名を初めて冠したのは,1956年の「356A 1500カレラGT」が初と言われている.それから早や60年が過ぎ,現代に到るまで,ポルシェ社の名を賭したモデルにGTの名を冠してきた.
2003年に発売されたカレラGTもそのひとつ.ボディ・シャーシは全てカーボンファイバー性であり,タルガトップを有するその風貌は,他のどのモデルとも一線を画している.V型10気筒5,733ccエンジンは612ps/8,000rpmを発揮し,非常に取り扱いが難しく癖が強いモデルであったことは,周知の事実.
(画像参照:https://response.jp/article/2003/04/07/50134.html)
GTS,それは『最もスポーティなモデル』
GTSは,Gran Tourismo Sportの略.
ポルシェにおけるそのネーミングは,名の通り『オンロード性能を徹底して磨いた,最もスポーティなモデル』という位置付けである.
ことロードカーにおいて,GTSの名を冠したモデルは?と振り返ったところ,最も最初にヒットしたのは,2007年9月に販売が開始されたカイエンGTS (957).4.8L V8エンジンを搭載し,同エンジンを積んだカイエンS(385ps/51.0kgm)のパフォーマンスを更に向上させて405ps/51.0kgmを達成.エクステリアにおいては『GTSレッド』という専用外装色を有し,赤と黒のコントラストを印象付けたモデルであった.以降,このコンビカラーは,GTSモデルのキャラクターのひとつとなっている.
(参考画像:https://driving.ca/porsche/cayenne/reviews/road-test/road-test-2008-porsche-cayenne-gts-3)
当初,SUVにスポーティさを,というのにも些か違和感を覚えさせた.しかし,今やエンドユーザーの心をがっちり掴んでいるのは紛れもない事実.
『S』と『ターボ』の間を埋める,当初ニッチであると思われた市場には,実は多くのEnthusiastたちが存在した.ポルシェは,エンドユーザーの側に立ち,その期待に応え続けて来た.ただそれだけである.
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