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「直島影絵ーのらくら地蔵ー」ご来場いただき、ありがとうございました!!

気がつけば、本番から3週間も経っていました。嘘でしょ??
滞在制作レポートも終わっていないですが、先に本番のご報告とお礼を投稿できたらと思います。

川村さんによるパフォーマンスからスタート

全国から集まった出演者たちの友人・家族も観に来てくださって、当日は2日間で約200名の方にご来場いただき、連日大賑わいで本番を迎えることができました。一重に日頃から支えて下さる皆様のおかげだと思います。改めまして、「直島影絵ーのらくら地蔵ー」にご来場いただき、ありがとうございました!

直島に縁のある崇徳院さんの物語も上演しました

今回の影絵では、7月に関係人口として島に関わる「直島影絵団」メンバーの公募をはじめ、9月と11月の2回、計15日間に及ぶ直島での滞在制作を行いました。直島諸島を巡りながら住民との交流や実際にメンバーが感じた地域の文化や魅力をもとに2編の影絵物語ができました。「崇徳上皇と太古の神々」は、現代では怨霊として有名な崇徳院ですが、直島で調査をすると美しい詩がいくつも残っており、政戦に負けたから怨霊のような扱いを受けることになってしまったのかなと思わせられました。そんな崇徳院の直島での暮らしを描いたコミカルに創作物語。直島諸島の太古の神々が現れるシーンでは、9月のワークショップで直島地域の子どもたちに作ってもらった影絵人形の一部も出演!とても美しいシーンに仕上がりました。

直島の子ども達が作った島の神々

「のらくら地蔵」は、あるときナオシマの島民達が地獄の門番である牛頭・馬頭によって次々にカニに変えられてしまい、残された仲間たちがのらくら地蔵の力を借りて人々を助けるために地獄へ向かう物語。

のらくら地蔵
次々と仲間がカニに変えられてしまう
のらくら地蔵にお願いして人間に戻してもらう

監督・脚本は川村さんが務めましたが、フィールドワークから物語の膨大なイメージを集め、一つ一つの手触りを確かめ掬いあげる作業はメンバーみんなで行いました。9月の滞在制作後に直島から帰ったメンバーが自主的に川村さんのアトリエに再集合して制作を手伝うなど、11月の本番まで熱量が途切れることはありませんでした。

11月滞在制作
朝は歌の練習から

11月の滞在制作では直島町在住の2人も団員に加わり、音楽の東郷清丸さんも参加。出演者11人+スタッフで制作を進めました。影絵団メンバーのお子さんも歌の練習に参加したり、会場の椅子づくりを手伝ってくれたり、思わずハッとするような一言を送ってくれたりと本番に向けた素晴らしい時間を一緒に作ってくれました。

当日受付のお客様も多く嬉しい悲鳴でした
東郷さんの音楽がホールに吸い込まれていく
舞台は裏側からも鑑賞いただける形に

会場の直島ホールは少し特殊な音の反響がある場所なのですが、この場所で演奏するために作られた東郷清丸さんの音楽と歌声は荘厳な響きで天井に吸い込まれていくようでした。また直島で伝統的に行われている女文楽の舞台として使われるメインステージは裏側からも鑑賞可能な作りになっていたので、インドネシアの影絵のように表からも裏からも影絵を観ていただける形で公演を行いました。表で観る影が裏からどんな風に作られているのかを観られるのでとても面白いですよ。

カニから人間に戻って踊り出す人々
最後はお客さんと輪になってのらくら音頭を踊る

最初は焚き火の絵(物語)をみんなで描いていたはずなのに、最後の輪になって踊るシーンでは本当に焚き火(現実)が燃え上がって、物語の世界が現実に起こって、会場中に伝播していくようでした。本当に誰が欠けてもこの物語はできなかっただろうし、この時間も二度とは訪れないのだと思うとじんと込み上げるものがありました。


終演後のバックステージツアー

終演後のバックステージツアーでは影絵の作り方をより詳しく解説。ここにも子どもから大人までたくさんの人が参加してくれてました。

「ありがとうございました!!」直島影絵一同より

川村さんとはこれまでにも小豆島で影絵制作を行ってきましたが、これからも瀬戸内の島々でこんなプロジェクトが行えたらと思います。そしてうっかり「島影絵」なんて文化が残っていったり。。。

そんな「直島影絵」の制作秘話とアフタートークは、川村亘平斎さんの「ペタペタラジオ」で配信されています。本番の合間に釣りに出掛けていく東郷清丸大将の釣りエピソードもお聴き逃しなく!

【川村亘平斎のペタペタラジオ】
#1 小豆島影絵
#2 小豆島影絵
#4「直島影絵」アフタートーク(前編)
#5「直島影絵」アフタートーク(後編)

それでは、みなさま繰り返しになりますが、本当にありがとうございました。前後しますが制作レポートもぼちぼち上げていけたらと思います。2024年の「直島影絵ーのらくら地蔵ー」はこれにて閉幕です。
めでたし。めでたし。