TOC+TBP=最効率という話
土曜日ちょっと色々と製造業務を行った。イレギュラーの事態なので数人での休日対応、ここで劇的な生産性の向上を目の当たりにして感動しちゃったよね、というお話。
基本的に当社はいわゆる多品種小ロットというスタイルのため、セル生産をメインにおこなっている。たまに同一商品をたくさん作らなければいけない事があるんだけれども、それ専用のラインがあるわけではないのでセル生産で同じものを作り続ける必要がある。
何がおこったのか?
例えば100個の製品を完成させるまでに1人で1時間かかるとする。4人でやった場合は、1時間で400個の製品が完成する。機械は1人1台必要なので4台必要になる計算となる。
これが、うっかり45分で500個完成してしまった(段取りの時間を正確に図っていないので1時間で500個と考えても良い)。
しかも、機械は1台しか使用していない。
この日を奇跡の土曜日 と命名すると、奇跡の土曜日に行った事。
何をしたのか?
1.とにかく笑いながらやる。常に上機嫌1.5をキープ
2.ちょっとしたアイデアがあれば検証できる雰囲気をつくる。やる前に無駄とかの詰めは禁止。怒らない。(これは私が意識した事)
3.あるからといって使わなくてもいい
4.(これは自然と出たことだが)投入が〜、ボトルネックが〜、バッファが〜 というTOC用語が会話に飛び交う(そもそも会話がある事が重要だと思う)
これらもいきなり出来上がったわけではなく、朝から試行錯誤してやりながら16時付近で完成形にたどり着いた感じ。
敵A「あれ、投入とまってますよ〜?」
敵B「ちょっとバッファ作ってあげようとおもって^^」
敵C「ここ3分の動きでのボトルネックはくどーさんところですね!」
豚「ボトルネックのフリをして半製品在庫を貯めているところです。販売戦略を加味しています。」
敵A~C「半製品は売れません。」
やったことは簡単で、セル生産の機械を少し移動してポテンシャルを引き出してしないと思われる機械の効率を上げた。それだけで、ボトルネックと思われていたものが、ボトルネックではなかったと判明。
これは分解して考えると、既存のやり方ではボトルネックであったが、やり方を変える事でボトルネックではなくなった、という表現が正しく思われ、もっと言えば、生産性の向上を第一義とした場合、結果的にボトルネック検証を間違っていた、とも取れる。
もっと細かくみると、商品一つ完成するのには、シールを貼って、ボトルに製造年月日を印字して、注水して、アテンションシールを貼って、ダンボールに梱包して出荷(シュリンク工程が入る場合もある)するという流れを見た時に、一番のメインである「注水」という業務にのみ目が行きがち。でもそこをテコ入れしても、商品製造というタームでみると部分最適にしかならない。こんなところに罠が仕掛けられていやがったか。
「注水器の数がたりねーんじゃねーの?」
から
「注水器は一台で良い、まである」
という「考え方」を共有できた事が最高の体験。
「今、出来たよね」「こうやったら出来たよね」「もっと効率上げるなら機械の位置をここにすれば体をヒネる動作が少なくなるよね」「段取りはやっぱりすごく重要だね。ここも再定義していく必要あるね」
どんどん意見がでるのは、戦った(何と?)4人がチームになってきた証拠だと思う。でも、これは序章にすぎなくて、いつの日か、
「次回、チーム俺たち 世界を救う」
というアナウンスが出来る日が来ることを願って。
そして、最効率稼働中に「さて、お手伝いできますよ?」とやってきて全員(鮭)に「休んでていいっすよ!」と言われた工場長(金魚)も次回はチームに入れますように^^(鮭&金魚理論はNNTBPにて)
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