藁にもすがる思いで後輩から借りた、リップクリームを鬼畜に使うおっさん
リップクリーム
今日は、
おっさんの
前の職場での話。
おっさんが
主任という役職に
ついていた時のことだ。
以前にも書いたように、
北海道から無事感動の
帰還を果たした、おっさん。
しれっと仕事復帰である。
記事の内容と
北海道の記事との、
時系列は
どっちが先かわからない。
まあ…
おっさんシリーズの
単発ストーリーだと
思ってほしい。
では本題。
おっさんは一時期
外を中心に
働いていたことがある。
その日は、
後輩も含めて
数人と勤務していた。
ちょっとした変化にも
おっさんは敏感なので、
外仕事中に
腹痛に見舞われたおっさん。
こうなると、
おっさんの思考回路は停止する。
あと、空腹時にも
おっさんの思考回路は停止する。
後輩にその場を任せて、
トイレへと向かうおっさん。
冷や汗をかき、
とても苦しそうである。
トイレに駆け込み、
なんとか間に合ったもよう。
おっさんは
何を隠そう、
便秘がちの
腹痛持ちである。
すぐにおなかが痛くなる。
ちびまる子ちゃんの山根君と
いい勝負だ。
用を済ませた、おっさんは
抜けていた人のせいで、
バタついている仕事場に、
救世主のごとく颯爽と
無事復帰である。
なんとも
清々しい表情である。
しばらくして…
表情は曇り空を迎える。
時間の経過とともに、
彼は再び自ら
まわりに自分の
戦力外通告を訴えた。
その場が
バタついていようと、関係ない。
彼のお腹も
またバタついているのである。
内股で、
1歩ずつ丁寧に
トイレに向かう後ろ姿には
主任としての
威厳はなさそうであった。
しばらくして…
仕事場が落ち着いたころに
問題児が
ガニ股で
威厳を保ちつつ帰ってきた。
後輩や職場の人は
苦笑い状態である。
そんなこんなで、
時間は過ぎていき
あと数回トイレに
行ったりしながら、
おっさんのお腹も
ようやく落ち着いてきた。
しかしながら、
ひとつムカツクことが
あるとすれば
どんどん…おっさんの
態度がでかくなり、
肩を振って歩いていることだ。
何を
威張っているんだ、
下痢主任。
僕なら
必ずこう思ったはずだ。
この日は、
すごく寒い日で
乾燥していた。
寒いなー
などの当たり前の
会話を後輩としながら、
加えて、
おっさんは後輩に言った。
おっさん
「リップクリーム持ってへん?」
後輩は、
あっさりと答えてしまった。
後輩
「持ってますよ~。
おっさん主任どうしました?」
おっさん
「貸してくれへん?それ。」
後輩は
びっくりしながら言った。
後輩
「嫌ですよ笑、
なんで主任に
貸さないと
ダメなんですか。
間接キスですよ笑」
おっさん
「ええねん、ええねん。
大丈夫、大丈夫やから。」
何が大丈夫なんや…
この人ほんま
変わった人やな~
と当時の後輩は
思っていただろう。
後輩
「おっさん主任が
大丈夫でも、
僕が嫌ですよー
買ったばっかりですし」
ごもっともな正論である。
ゆっくりと、
この話から
フェードアウトを狙う後輩。
しかしながら、
こんなところで
引き下がらないのが
おっさん先輩。
おっさん
「ホンマ一大事やねん。
助けると思って、頼む」
なんかわからんけど、
必死で懇願する
おっさんを見かねて
当時の後輩さんは
自分のリップクリームを
おっさんに差し出したそう。
そのまま、
リップクリームを
受け取ったおっさんは
何故か
今日のおなじみの
トイレへと向かった。
後輩の
目の前に広がる光景は
リップクリームを
ようやく貸してもらえた
おっさん主任の
威厳のある後ろ姿である。
ガニ股で
肩をふりながら
トイレのほうに歩く
中年のおじさんである。
なぜトイレに向かうのか
不思議に思った後輩だったが
おっさんの抜けた穴のせいで 、
特に気にする時間も与えられず
すぐに業務に戻った。
しばらくして、
今日何度見た光景だろうか。
おっさんの帰還である。
先ほどと違うのは、
普通に歩いているくらいだろうか。
すごく満足げな表情で…
抵抗する後輩に、
リップクリームを
無理やり返した。おっさん。
それから、数週間経って
飲み会の席の時。
おっさんは後輩に
あのリップクリームを
どうしたのか尋ねた。
すると後輩は、
まあリップ塗るのは
一瞬やし
ちょっとだけ削って、
今も使ってるとのことだった。
ここで、話を
あの日
トイレに向かった
おっさんの
その後の行動に戻そう。
おっさんは
その日
使い慣れたトイレに
再度入り
トイレットペーパーで
お尻をきれいにした後
躊躇することなく、
そこにリップクリームを塗った笑
そう。このおっさん。
腹痛と下痢の
マッチアップの結果
おしりが…
荒れまくっていたのである。
なので、
当然普通に歩くと
お尻が痛い。
なので、ガニ股になり
気持ちは焦り、肩をふる。
そもそも、
このおっさんに
威厳もクソもないのである。
クソは拭いたからかもしれないが…
このタイミングで
言っておこう。
このエピソードは、
だいぶ話を盛っているし
おっさんは優しい人間だ。
おっさんの、
たまに出る
尖ったエピソードである。
さて、
この一連の流れを
飲み会の席にて、
後輩に報告し
新品のリップクリームを
悪い顔をしながら
後輩にお返しした。
あの時は
ありがとう助かったと…
すると…
威厳のあった
主任のおっさんは、
周りが爆笑の中、
みんなに見守られつつ
その後輩に
笑顔でグーで
お腹を殴られたらしい。
ちなみに、
今でも仲いいみたいよ。
その後輩と笑
ではまた、次回。
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