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【為替環境】10月下旬:米国経済と各国の中央銀行


✅米国経済

年来利下げ必要なしってくらい強い経済状況。
トランプ大統領当選の織り込み、新規失業保険申請件数の減少、小売売上高の上振れから、経済が強いことを確認。

11月7日FOMC:10月19日土曜時点
12月18日FOMC:10月19日土曜時点

利下げサイクルに入っている世界中銀の割合。BofA

🔴米金利

米経済は強くてドル買い、入札でドル買い、リスクオフでドル買いという流れを感じます。

・米住宅ローン金利が大幅に上昇し、6.52%に達した。
・30年物固定ローンの金利は、先週から38bp上昇した。
・15年物固定ローンの金利も上昇し、5.94%になった。
・住宅ローン申請と借り換えの動きが鈍化している。
・金融市場では積極的な利下げの見方が後退している。

・米国債先物のポジション解消が進行中である。
・利下げ観測の後退により、投資家が賭けを手じまいしている。
・短期債の買いと長期債の売りが加速し、格差が広がる見込み。
・経済の強さを受けて、スティープ化の動きが滞っている。
・投資家のポジションが急速に解消され、今後の動向が注目される。

・債券相場は下落し、長期金利が高水準を記録。
・米国の経済指標が強く、長期金利が上昇。
・円安が日銀の追加利上げ観測を強める。
・投資家は衆院選を控え様子見姿勢。
・超長期債は地合いが良く、需給が支えに。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-10-18/SLKD12T0G1KW00

なんとなく利下げは思ったより、トーンダウンからのドル高への巻き返しってところ。年内利下げ幅ないしは、据え置きまで視野に入って来る。
直近の雇用統計に注目です。


🔴大統領戦の影響

なんとなくのイメージで、米大統領選まで米ドルロングで、それ以降は年末に向け米ドルショートという感じです。

・トランプ候補が勝利するとドルが上昇する見込み。
・財政刺激策が債券利回りを押し上げ、ドル高を促進。
・民主党が勝つとドルは下落し、円買いを助言。
・アジア通貨や新興国通貨の買いが推奨される。
・選挙後の市場反応は不透明で、慎重な見方が必要。

・トランプ前大統領の再選期待が高まっている。
・投資家は2016年の「勝ち組資産」を増やしている。
・銀行株や小型株、ドルが強気相場を示唆。
・トランプ氏の政策が再び強化される可能性。
・世論調査ではトランプとハリスが接戦。


歴史的に見れば、共和党時代はドル安、民主t郎時代はドル高という傾向があります。

https://www.m2j.co.jp/market/report/33537

🔴新規失業保険申請件数

失業保険申請の減少は、ハリケーンの影響で申請ができなかった可能性が指摘されていますが、ヘッドラインが好結果であればそれに反応してしまいますね。

ヘリーンの2週間後に南東部を襲ったハリケーン「ミルトン」の被害で多くの労働者が就労できなくなり、失業保険の申請もできなかったと考えられ、申請件数は短期的に変動を続ける可能性がある。
前週は急激に上昇して、市場を驚かせたが、これはまさにハリケーンの影響だ。今週は、その影響が少し緩和されて、24万件に低下した。これは市場予想よりも良い結果でした。

新規失業保険申請者数の前週と今週の増減数が下の表である。ハリケーンが直撃したノースカロライナ州やフロリダ州は前週には急増したが、今週は減少している。但し、この5州で前週には3万件増加となったが、今週に戻したのは、その半分程度である。また、ハリケーンや一部のストライキの影響をが小さいはずのカリフォルニア州が前週に急増していた。今週の動向が注目されるなか、微増ではあるが、今週も減るどころか増加している。これは、ちょっと気になるデータだ。

https://note.com/cjdbx883/n/nee4e103f463c?sub_rt=share_pb

直近の急上昇は、ハリケーンの影響とのこと。

🔴小売売上高

コントロールグループも強い。
GDPも強そうです。GDP-NOWも小売り結果を受けて上昇しています。

✅BOJ日銀と政府方針

7月に利上げに踏み切った日銀ですが、審議委員の間でもリフレ派とされる安達審議委員が16日高松市で講演がありました。
「利上げ環境は整ったとしながらも、拙速な利上げは避けるべき」との内容でした。ハト派の安達さんが利上げ環境が整ったと発言したと伝わった瞬間は円高となりましたが、その後の利上げに慎重であるべきとの内容にドル円相場は下落幅を取り戻して上昇(円安ドル高)が進んでいます。

まあ年内利上げもなさそうですし、円は買われにくい環境が続いている認識です。利上げしても、米国に比べたら幅は小さいし、結局のところアメリカさん次第です。

✅各国の政策金利

主要国の金利推移

1週間の通貨強弱。
米ドル強い、ユーロ弱いが目立ちました。

🔴欧州

ECBは年内最後の会合での利下げも示唆しています。市場は来年の利下げも速いペースで織り込んでいます。ユーロ売りは一旦は材料出尽くしのようにも見え、買いの調整が入ってもいいころ合いかと思っています。
中東情勢が悪化しないなら、はやや改善に向かうかもという印象です。
このユーロ買いが来たところは、いい戻り目になりそう。

短期金融市場では利下げ観測が強まり、トレーダーは11月と12月の2会合連続利下げを見込んでいる。CPI発表前は年内にあと1回の利下げのみが想定されていた。

欧州中央銀行(ECB)は今週17日の理事会で追加利下げを決定するとみられている。すでに6月と9月に利下げを実施しているが、ユーロ圏経済は前回の理事会以降、悪化しており、四半期に1回だった利下げペースが加速するとの見方が強まっている。~10月後の4回の理事会で3回強の利下げを予想している。

・欧州中央銀行(ECB)が利下げを決定する見込み。
・インフレ率が急速に低下し、経済の悪化が影響。
・投資家やエコノミストは、利下げの実施を予想している。
・地政学的リスクが欧州経済に与える影響は大きい。
・成長とインフレに関する複数の予測シナリオが存在する。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-10-17/-3-25?srnd=cojp-v2

ECBは6月、9月、10月と25bpの利下げを3回実施してきたが、今後についても米国よりも速いペースでの利下げが見込まれている。来年の秋頃までには更に6回程度の利下げが織り込まれているが、これは欧州の景気が弱いことに加えて、ディスインフレ圧力が強まってためである。

🔴英国

イギリスの順調にインフレ退治のデータ確認。利下げしてもいい根拠が揃っています。
ベイリー中銀総裁はインフレが抑制された状態が続けば利下げについて「より積極的」になる可能性を示唆している。

「15日発表の賃金データも落ち着きを示し、賞与を除く賃金の伸びは2年余りで最小だった。」

🔴オーストラリア中銀

雇用強すぎワロタwという感じでした。
個人的に豪ドル買いで入ってるので、ラッキーです。
狙ってたEUR/AUDも強弱があって、想定通りで嬉しみです。

「オーストラリア準備銀行(中央銀行)は8日公表した9月23─24日の理事会の議事要旨で、今後について利上げ、利下げ両方のシナリオを協議

・オーストラリアの雇用は9月も強い伸びを示した。
・9月の雇用者数は6万4100人増加し予想を上回った。
・失業率は4.1%と8月から改善した。
・豪ドルは一時的に0.4%上昇した。
・金利緩和サイクルの期待が低下している。

🔴NZ中銀

同じオセアニアでも、NZはインフレ率は低下。豪州は高い水準維持です。

NZのインフレ率低下でやはり11月のRBNZ(NZ中央銀行)の金融政策会合で0.5%の利下げ観測が台頭しているようです。
「ニュージーランド(NZ)ではインフレ率が目標の2%を割り込むリスクが高まっており、NZ準備銀行(中央銀行)は年内に予定される2回の政策決定会合でそれぞれ0.5ポイントの利下げを実施するとエコノミストは予想している。」

NZのCPIは毎月発表されず、四半期に1度の発表。
RBNZは今月10月の会合で0.5%の利下げを決定したばかりです。次回会合でもさらに0.5%の利下げ観測が出てきています。
NZが0.5%を超える利下げを行うのは、コロナ禍と2008年のリーマンショック時の2回のみです。それだけインフレが低下しているということと、景気刺激が必要な状況だということみたいです。

AUD/NZDも中銀に逆らわず、綺麗な上昇トレンドです。


🔴中国

やはり注目は、景気刺激策です。
期待されては中国株は買われ、裏切られては売れれという感じ。
このヘッドラインは、もう少し続きそうです。
原油とかも買われてもいいねんけどな~という所感です。

✅テクニカル

個人的には、引き続き円安目線なのでクロス円のロングは狙い。
米ドルも底固い。
ユーロは材料出尽くし感で、一旦反発して欲しいところ。
豪ドルは中国ファンダに注目しつつ、中銀はインフレ高いことが懸念で利下げしにくい環境かと思っています。

10月以降の通貨強弱とゴールドの推移。
日本以外の主な中央銀行は利下げに入っていることもあり、ゴールドは非常に買われやすい環境と言えます。ずっとゴールドは最高値更新を繰り替えしています。
ゴールドは短期以外の売りはなし、大き目の下落が欲しいけど、押し目待ちに押し目無しといったところ・・・

🔴ドル円

来週は、大き目の指標なし。
PMIと新規失業保険申請件数には注目。
一旦落ちて欲しいところ。

4時間足

🔴オジ円
引続き、押し目狙い

4時間足

🔴ユロオジ

ユーロ・豪州の中銀政策から下げ目線で、テクニカル的には良い戻り目に見えて、いい感じでした。
このペアを狙ってるトレーダーは少ないとは思うけど。。。
個人的には、直近安値くらいまで来て欲しいな。

4時間足

🔴ユロル

戻り目ください!

4時間足

🔴ポンドル

戻り目狙い。一旦反発してもいいあたり。
盛大に教科書通りのヘッド&ショルダーの右肩を作りに行って欲しい。

4時間足

🔴ゴールド

上げすぎぃ~

4時間足

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