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【ゴールド環境】11月12月の季節性・金ETF・投機筋・テクニカル分析・ファンダメンタルズ


✅指標関連

🔵実需

🔴中国
中国中央銀行PBoCの金準備は、5月から6カ月連続で据え置きと報道されています。PBoCは買い控えしている現状ではあります。
しかし、面白い話として、表向きは大手メディア報道の通り中国人民銀行による金購入は見送られ続けていると言われておりますが、隠れてゴールドを買い込んでいるのではないかという話があります。
仮にこっそりと金準備を積み上げている場合、これは市場に織り込んでいないので、今は過小評価されていることになり、金は上昇するかと思います。

https://www.thegoldobserver.com/p/estimated-chinese-official-gold-reserves
中国中央銀行は、これまで購入は非公開の時期があった


🔴インド
インド需要については、10月末にインド中銀が102トンの金準備を国内に移管と発表、510.5/854.7トンを国内で保管、残りはイングランド銀行とBISで保管との報道がありました。
インドはずっと金準備残高が増え続けていることが分かります。「頻繁に保有金を売る予定がなくて、戦争や内乱で奪われるリスクがないなら、敵対するかもしれない米英じゃなくて、自国の目が届く所で保管したいニーズ」とのことです。

https://timesofindia.indiatimes.com/business/india-business/dhanteras-delight-rbi-says-102-ton-gold-shifted-to-india/articleshow/114751987.cms


🔴国毎の保有量
WGCサイトで確認できます。
売りが入ることもありますが、全般的に金保有量を増やす流れは続いているかと思います。

https://www.gold.org/goldhub/data/gold-reserves-by-country


🔵中央銀行による購入

WGCで各国の中央銀行の金保有に関するアンケートが実施されていますが、
全般的に金保有は増やす方向で、今後の需要は増え続けると考えている中銀が多いです。
この流れは、まだ続いており、金保有は積み増しが続きます。
つまり、ゴールドにとっては追い風です。

🔵プレミアム/ディスカウント

中国・インドの国内価格は、横這いで大きなプレミアム価格はない。

🔵政策金利

米国経済データは依然強い内容であり、利下げ後退しております。
さらに、トランプ氏が次期大統領に決定したことにより、景気刺激策によるインフレ懸念が意識されたことで、利下げしにくいといった考えを持つ人が多いです。
このような環境が続いているので、長らくドル高が続いております。

11月17日時点
11月17日時点

米金利は10月以降上昇し続けています。トランプ大統領の就任が織り込まれて、ドル高になっておりました。ドルインデックスも似たような動きで、他の主要国通貨ユーロ・ポンド・カナダなどは、めっぽう弱いですが、ドル1強が続いています。

2・10・30年金利
ドルインデックスも金利と同じような動き

現在の米国債券金利はトランプ政権を過大評価した状態なんじゃないかなと思いったりしています。米国以外のECBとかBOEなどはあまり利下げ回数とかは影響を受けていないです。米国景気期待が実質的に上方修正されてるのにECBの利下げ回数織り込み変わってないのは、それ相当の景気懸念が危ういのではないかと考えています。

リスクプレミアムからも、株が割高になってきており債券のターンが来てもいいのではないかとも思っております。https://x.com/Ryo_Ponta01/status/1857375484390347135


✅季節性

20年平均
https://charts.equityclock.com/gold-futures-gc-seasonal-chart

5・10・15年平均は以下の通り。

https://insider-week.com/en/seasonal-charts/

直近分を優先して考慮するなら、11月下旬は下落基調です。
月末から12月頭頃に押し目を作って、年末に向けて上昇していくことが多いようです。


✅投機筋

🔵金ETF残高

リアルタイムで金ETFのGLDは、以下サイトで確認できます。ここにヒストリカルデータがありますので、チャートにしました。


2004年以降の全データ
2020年以降のデータ(11月15日まで)

直近10月以降の金ETF残高の前日比増減は以下の通りです。
ここ最近んは金ETF残高の上昇と連動して、金価格も上昇しておりました。
しかし、直近10月後半から金ETFは売らており、その結果金価格も連日下落に転じています。
ここからは、金ETFに資金が入ってくるかどうかが重要な点と考えています。
11月15日は、久しぶりにプラスになりました。
ここから、金ETFに資金が入ってくるかによって金価格が上昇できるか、調整局面が続くかに大きく影響するものと思います。

ゴールド日足


🔵COTレポート

投機筋ネットポジションは一旦下落しています。
買いポジションだけで見ても、投機筋は減らしていることが分かります。

ネットポジション

ただ、依然とネットポジションは強気水準ではあります。

🔵OI未決済建玉

ゴールドのOIと出来高は以下サイトでリアルタイムで確認できます。
OIを見ると、投機筋の買いポジションの解消(利確)が入ったように思えます。
大統領戦を終えてから、出来高も下落基調でOIも下落しゴールドも下落が続いております。以下のPrice・volume・OIの関係表から、現在は下降トレンドであるものの、全体的には強気であり、押し目局面と判断できます。

https://stooq.com/q/a2/?s=gc.f&i=d&t=c&a=lg&z=131&ft=20240604&l=0&d=0&ch=0&f=0&lt=56&r=0&o=1

✅テクニカル

🔵週足

直近の安値を割って、長期チャネル下限も割って、2600を割りました。
テクニカル的には一旦下落基調かと思います。

🔵日足

直近の山にFibonachiリトレースメントを充てると、1.618が2500あたりに来ています。
2500あたりはサポート価格帯もあって、一旦は固い場所になりそうです。
ここまで落ちてきた際、前述の金ETF状況、OIとVolumeの関係、投機筋のポジションは確認したいです。
買いポジションを狙える条件であれば、買っていきたい所存です。



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