ゴールドFXを攻略するためのファンダメンタル分析とテクニカル分析
トレーダ-の"ふぁじお"です!
この記事ではゴールドにおける短期・長期の時間軸でトレードする際、ゴールド界隈で参考にされているファンダメンタルズの判断材料や私自身の具体的なテクニカル手法について、説明しています。
なぜゴールドについて記事にするかというと、2024年時点で史上最高値を更新しており、近年の地政学的リスクの上昇、FRBの米金利動向、中国による大量買いなどから注目されると考えているためです。
さらに、ゴールドの値動きは大きいため短期トレードに向いており、少額資金でもリスクを最大限に抑えてレバレッジを掛けることで、一気に資金を増やせることが狙えます。
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以下、ゴールド投資やトレードに判断する材料の一例を紹介します。
こちらは2023年以降のゴールドと米10年利回りを比較したチャートです。教科書通りで言うとゴールドと米金利は逆相関の関係ですが、2024年2月頃から逆相関を無視して、ゴールドが急騰しています。
以下のチャートは機関投資家の動向を読み解く際の材料となる代表的な金ETF(GLD)保有残高とゴールド価格の推移です。こちらも教科書通りに言うと、金ETF保有残高とゴールド価格は相関関係ですが、2024年頃から逆の関係となっています。
以上から2024年頃以降から、教科書通りのゴールドの売買がされていな環境があり、その背景を探ってみたいと思います。結論から言うと、この急騰は主に中国による購入が大きく影響しています。
以下は中国国内で国際市場と比較して、どの程度の価格差で売買されているかわかるチャートです。
以下Traidingviewのゴールド価格チャートは、代表的なゴールド先物取引されるCOMEX(GC1!)青ラインと、中国での代表的なゴールド取引所がSHFE上海期貨交易所(AU1!)橙ラインを比較しています。COMEX/SHFEスプレッドから、国際価格と中国価格との比較をすることができます。
特にゴールドが高騰した2月と3月ではCOMEX<SHFEが顕著で中国による購入が明確でした。中国国内で国際価格より高くても、非常に強気で買われていたことがわかります。2024年6月頭時点、プレミアム価格は横ばいで一旦熱量は冷めてきました。
また主に中国やBRICS等では脱米ドルの流れが進み、米債券売り→ゴールド買いが進んでいると言われています。その指標として、ishares7-10 Year Treasury Bond ETF (IEF)/SPDR Gold Share (GLD)スプレッドがあります。
以下チャートはTraidingviewにて7-10年米国債を金ETFで割ったIEF/GLD(青線)とXAUUSDの日足を表示させています。
MACDインジケーター日足から、赤色の背景である期間(2024年2月頭頃)でマイナス圏へのデッドクロス以降から米国債売り→ゴールド買いに動いていることが分かります。MACDからは先行してぴったりゴールド上昇前にサインを出していました。
近年の中国の米国債売りの動向に関連して、このチャートからは米国債売り/ゴールド買いのどちらが優勢か判断する材料にすることができます。
またゴールドは投機筋の市場参加が非常に多く、彼らのポジションを見ることは投資/トレードに置いて重要です。投機筋のポジションを確認するにはCFTC(米国商品先物取引委員会)から毎週発行されるCOTレポートが役立ちます。
以下の緑線が投機筋NETポジション、赤線が商業筋NETポジションを表すインジケーターです。一般的にこの緑線と赤線がクロスする時、近づいてきたタイミングがゴールドの押し目になり易いと言われており、見ての通り割と長い目で見ると精度が高いことが分かります。
また未決済建玉OI(Open Interest)の推移と出来高を見ることで、投機筋の動向の形跡を辿ることができます。以下は2024年以降のxau/usdにおける出来高とOIの推移を表しています。
直近2024年以降5月のOIは減少を続けていることが分かりますが、上昇相場のなかでOIが減少に転ずると、上昇相場が一旦終了したのかを判断するヒントになります。OIが減少して価格が下落している際は、投機筋の買いポジションが決済されて価格が落ちた可能性が考えれます。
前述の中国国内プレミアム、米国債からゴールドの流れの過熱が一旦止まり、5月以降OI減少が続いていることもあり、調整局面であると言えます。
2024/6/7のヘッドラインで、中国中央銀行による金購入が続いていたが5月に購入がなかったとの報道があり、投機筋買いポジションの決済が入り下落に転じた思われます。今後も中国の動向には目が離せません。
非常に簡単にですが、note公開時点で最近のゴールド分析の材料を掲載しました。
今後順調にいけばFRBの利下げが始まりますので、米金利を見て教科書通りに取引をしてきた欧米勢の投資家/トレーダーから、ゴールドに資金が入れば上昇の余地が大きいと思われます。加えて、ファンダメンタルズ面でBRICKSや新興国の脱米ドルの流れ、各国の中央銀行の金購入、地政学的リスクの高まり、米経済の悪化、大統領選を含む季節性の値動き、テクニカル面のインジケーター等など、様々な判断材料をすべてURL付きで本Noteでは解説しています。(参照:<このnote記事から得られること>)
★★★★★★★★★★★★★2024/11/10追記★★★★★★★★★★★★★
noteを公開してから時間も経ちましたので、ここ最近の環境について記載してみようと思います。
🔴利下げサイクル
ゴールドに最も影響を与えるものは、やはり世界的に中央銀行が利下げサイクル入りしたことです。特に欧米勢の機関投資家らが、これらの利下げを機にゴールドを購入し始めていると思われます。
以下は、米国政策金利の推移とゴールド価格の推移です。直近の利下げ期間(緑シャドー)では、ゴールドは上昇していることが分かります。世界的に主要国の中央銀行が利下げに踏み切ったので、ゴールドは政策金利の面では買われやすい環境であると言えます。
現状、長く続くゴールドの上昇トレンドを崩すようなファンダメンタルズ面の材料は現状は無く、下落したとしても一時的な調整局面で押し目買いが非常に意識する投資家・トレーダーが多いです。
利下げサイクル入りなって、欧米勢の投資家らがゴールドに資金を入れたと考えられるデータとして、金ETF残高を見ると分かりやすいです。
以下のチャートは機関投資家の動向を読み解く際の材料となる代表的な金ETF(GLD)保有残高とゴールド価格の推移です。
金ETF保有残高とゴールド価格は相関関係は、2024年頃から7月頃までは逆の関係となっておりましたが、FRBやECB利下げ開始のタイミングで金ETF残高も積み上げられて、ゴールド価格を押し上げています。
特に北アメリカや欧州勢が、利下げを機に金ETFを積み増していることが分かります。2000年代の金ETF残高は、直近過去2回の利下げ局面で金ETFの需要は高まり、世界的に資金が集まりやすいことが分かります。
このまま利下げが続くことで、さらに金ETFに資金が集まりやすく、その分ゴールド価格を押し上げる要因となります。
🔴中央銀行による購入
また、利下げ局面以外にゴールドが買われている要因として、中央銀行による購入の影響があると言われています。
中国中央銀行による金購入は、2024年5月から据え置かれていると言われております。しかし、面白い話として、表向きは大手メディア報道の通り中国人民銀行による金購入は見送られ続けていると言われておりますが、隠れてゴールドを買い込んでいるのではないかという話があります。
この英文記事では、表向きに出ていない中国中銀の購入を推測したもので、実は市場が思っているよりも中国による購入が大きいものではないかとも噂されています。過去に中国政府から正式に購入額が発表されていなかった時期もあり、こっそり金を購入し続けていたということも全然あるかと思います。
インド需要については、10月末にインド中銀が102トンの金準備を国内に移管と発表、510.5/854.7トンを国内で保管、残りはイングランド銀行とBISで保管との報道がありました。
インドはずっと金準備残高が増え続けていることが分かります。「頻繁に保有金を売る予定がなくて、戦争や内乱で奪われるリスクがないなら、敵対するかもしれない米英じゃなくて、自国の目が届く所で保管したいニーズ」とのことです。
🔴大統領戦
大統領戦を終えて金は手仕舞い売り優勢です。大統領選に向けて不確実性からヘッジ側面で買われておりましたが、米大統領選の結果が早期に確定しました。トランプ氏のインフレリスクを高める施策から、米金利上昇・ドル高が進んだこともゴールドにとってはネガティブに反応しました。
ここからの注目は、調整売りが一巡した後にどれだけ上昇できるかです。米金利は高い水準を維持しておりますが、今後の米経済の強さやFRBの利下げ幅に注目が集まります。
個人的には今年の年末にかけて、ややスイング目のポジションを取っていきたい。季節性からは、ざっくりと11月は調整~レンジを刻んでから12月から年末にかけて上昇するパターンが多いです。
11月に一旦下落で調整してくれたら、買いで入り易いので、大きめに下落して欲しいところです。一旦2600とか2500あたりの価格帯まで来て欲しいところです。
🔴open interest と volume
また強いトレンドが出ているとき、OIは上昇しますので、ゴールドのOIにも注目しています。日足レベルでOI上昇と出来高上昇に注目してみたいです。
毎日のOIとVolume変動は、以下サイトで毎日更新されています。s=gc.f&i=d&t=c&a=lg&z=310&ft=20230926&l=0&d=1&ch=0&f=0<=56&r=0&o=1
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「お金取るんかいっ!」と思った方も居られるかもしれませんが、投資/トレード系note販売者の価格と文字数・画像量を一度見て比べてみてください。
私も色々と有料note購入して内容が薄かったり、テクニカルだけの説明とか、どこかからコピペした内容だったり、情報ソースを掲載していないことも多く、ガッカリすることもありました。
★★★★★★★★★★★★★2024/9/16追記★★★★★★★★★★★★★
本note記事を公開後、有難いことに3か月くらいで100人の方々に購入頂けました。弱小発信者の割には、多くの方々にご購入いただけたかと思っています。9/16時点、フォローは300人程度ですが、地道にnote更新していきたいと思います。
100人を区切りにほんの少しだけ値上げさせていただきました。とはいっても1000円なので、労力の割には合わないのですが・・・
今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
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私自身、投資/トレードに関する有料note等の商材を購読したり、数十万の個人コンサル受講、コミュニティに潜り込んだりしてきました。色々と周り道をした気もしますが、お蔭様である程度の利益を残せている状況です。
近年のゴールドの関心の高まり、私の経験を踏まえてゴールドに特化した有料記事を執筆しようと思い立った次第です。割と超大作なので読み応えはあるかと思っております。お値段以上の内容を伝えられるように時間をかけて分かり易く、見やすく記事作成したつもりです(そもそもの用語解説はなるべく省いています)。
トレードする際に推奨している証券会社やキャッシュバック利用について、私からアフィリエイト踏ませることは無いので各自で手続き下さい。
有料noteのクオリティについて、ご参考までに過去に執筆した無料公開PDF、インスタグラム投稿、Youtubeチャンネルを載せております。
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このトレード手法に関するレポートは、筆者が実践している手法を紹介するものであり、特定の投資成果を保証するものではありません。投資・トレードにはリスクが伴います。過去のデータや統計は将来の利益を保証するものではありません。また、筆者は投資の専門家ではありません。したがって、投資に関する最終的な判断は読者自身が行う必要があります。
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身の「自己責任」の元行うものとし、投資資産のいかなる損失等が発生しても著者は責任を負うことはできません。
★長期的な値動き★
長期的な値動きの章では、ゴールドがどのような影響により価格変動が起きるかについて解説しています。
まず「お金」というものは、どこに集まるかと言うと株式や国債など利回りが付くものにお金は流れます。お金を増やしたい投資家は基本的には利回りが大きい商品を投資対象とする一方、2024年にゴールドは史上最高値を更新するほど、大量のお金がゴールドに入っている現状です。
この背景には様々な要因が考えられ、後述しますが、世界的な地政学的リスク上昇、中央銀行の購入、インフレ懸念、米経済の停滞、BRICKSや新興国の台頭などにより、リスク資産からの逃避先として1番の選択肢に挙げられるのがゴールドになります。
そもそもゴールドとは実物資産で物的な価値が世界的に認められております。たとえ大国が滅びて通貨が無価値の紙切れになったとて、他の何かに価値を依存することがないゴールド自体に価値が残り続けます。つまり、ゴールドは全世界の共通認識で最強の物的価値を持つ実物資産です。
✅需要と供給
ゴールドは投資対象だけでなく、主に装飾品や機器、中央銀行の準備金などに需要があります。これらの需要の増減とゴールド価格の推移はWGC(world gold council)サイトで確認することができます。
注目すべき点として、近年の中央銀行による購入が増えている点があげられ、ウクライナ戦争など最近の世界情勢不安なども影響していると考えられております。通貨当局が為替介入に使用する資金、通貨危機により他国に対して外貨建て債務返済が困難な場合に使用する外貨準備として買われた側面があります。西側諸国の制裁による取引制限がかかるドルやユーロに代わる外貨資産として、ロシア中銀がゴールドが買われたと言われております。ロシア以外に中国の資産家や中東諸国が好んで米ドルからゴールドに移していると言われています。こららの背景は具体的なチャートやグラフを掲載しながら、後述していきます。
(WGC:https://www.gold.org/goldhub/data/gold-demand-by-country)
供給面では目立った変動は見られず、明らかに需要面が大きくなったことからゴールド最高値更新まで買われたと言えます。
供給面から、中央銀行/投資/テクノロジー/装飾品による購入のみにフィルターしたグラフが以下になります。
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