目から鱗が落ちた日

後輩が福祉の仕事に転職したいと相談してきた。

無事に退職後、福祉の学校に入った元後輩は、学園祭によんでくれた。学園祭前日、最終打ち合わせの場に居合わせた。

白熱する話し合い。会話も止まらない。
でも何故だ?一番右にいる方は車椅子で、チューブに囲まれていて、私には何を話しているか分からない。真ん中の人は目が見えないようだ。一番左の人は耳が聴こえないようだ。

ん?でも、ずっと全員積極的に発言し続けているし、色んな最終決定も進んでいる。何が起きてる?

観察してみた。

話し合いに参加しながらも同時にサポーター役の人がいた。耳が聴こえない方に会話を筆記で伝える方。目が見えない方には、物などの説明をちょこちょこしている。車椅子の方の横にいる人は、まるで同時通訳者。

そして、それらのサポートは、ほんとうに自然な感じに行われている。

あの頃は、まだ多様性という言葉すら生まれてなかったけど。ひとり感動したことを思い出した。

学園祭当日、もっと驚いた。司会の方は全盲だけど日頃からスキーを楽しんでいる映像が流れた。

ダンス、誰がどんな障がいを持っているの?と分からないほどの、息があった作品。

何もかも、日頃、見聞きしている常識なんて吹き飛んでしまう素晴らしいパフォーマンスだった。

目から鱗が落ちすぎて目を閉じた。
後輩が行ってみたいと訪ねた、ねむの木学園で見た、子供たちの明るい絵が広がった。

🍀noteに投稿を始めたお陰で、大切なことを思い出し続けています。目の鱗、重なりすぎたから、また落とさなくちゃとも思います。
まだ私がOLだった頃の話、そして他の話を読んでくださる皆さま、本当にありがとうございます。




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