缶詰万歳!なMinestrone
前書きー缶詰の話/ミネストローネとは
ポトフって美味しいけれど、やっぱり月単位で食べていると飽きがきます。同じものばかり食べているとはいえ、栄養は偏ってないので体は至って健康なのですが、たまには刺激が欲しい。人間なので。
フランスのスーパーは野菜の缶詰がとても豊富。トマトやコーンといった日本でも定番のものはもちろん、ミックスベジタブルのような缶詰やホウレンソウ、ニンジン、豆類の缶詰など、日本ではあまり見かけない缶詰もあります。ミックスベジタブルは日本だと冷凍食品が主流だと思いますが、学生寮の冷蔵庫の中にある冷凍庫は冷凍野菜を保存するにはちょっと小さい……ので、常温保存できる缶詰は重宝しています。また、安いので節約にもなります。
というわけで、今回紹介するのはほとんどの材料が缶詰のミネストローネ(Minestrone, 女性名詞)。ミネストローネはイタリアのスープで、意味は「具沢山スープ」。トマト味で作られることが多いですが、元々イタリアの家庭料理なので決まったレシピはなく、伝統的なレシピだとトマトが入っていなかったりします(イタリアにトマトが入ってきたのは大航海時代)。具がたくさん入っている洋風のスープなら、なんでも「ミネストローネ」と言えるのかもしれません。
尚、今回のレシピはトマト味です。
それでは、作り方に移りましょう。
缶詰の分量は、パッケージのPoids netの数字です。水煮缶の水は入れないので、実際に鍋に入れる量は記載の分量より少なくなります。
材料, Ingrédients:鍋20cm目安
トマト缶, Tomates entières pelées au jus:800g
ミックスベジタブル缶, Macédoine de légumes:400g
コーン缶, Maïs doux:300g
タマネギ, oignon:2個
ハム, jambon:200g
鶏ブイヨン又はコンソメ, bouillon volaille:1粒(パッケージに沿ってください)
塩胡椒ハーブ等はお好みで
道具, Ustensiles
鍋, casserole/cocotte(レシピは20cm想定)
ボウル, saladier
ザル, Tamis/égouttoir
※包丁、まな板等はもちろん必要です。
作り方, préparation
タマネギは皮を剥いて小さめの角切りに、ハムも同様に角切りにし、鍋で炒める。
ボウルにザルを重ね、そこにコーン缶、ミックスベジタブル缶を空けて、水で簡単に洗う(洗わないと変な風味が残る)
ボウルの具材の水を切って、鍋に入れて炒める。
トマト缶からトマトだけを取り出して鍋に入れ、加熱しながら潰す。
水を約500ml入れ、沸騰したらブイヨンを入れる。
トマト缶に残ったトマトジュースを入れ、もう一度沸騰するまで加熱する。
グツグツしたら出来上がり。塩胡椒ハーブ等はお好みで
アドバイス, conseils
Macédoine de légumesには大抵ニンジン、カブ、インゲン豆が入っています。Macédoineというサイコロ状の野菜とマヨネーズを混ぜたサラダ用のものですが、スープに使っても便利です。
作り方にも書いていますが、水煮のものは絶対に水を切るだけでなく、具材を軽く水で洗ってください。缶の中の水が料理の中に入ると変な風味がします。
トマト缶の"entière"はホールトマトを指します。潰すのが面倒な人はカットトマト(Tomates concassées)を使うと楽です。
トマトの果肉が苦手な人は、トマトピューレやトマトソースでも代用できます。上記の材料に加えてジャガイモを入れても良いですが、その際は他の具材より大きめに切りましょう。あまり小さく切ると溶けてしまいます……。
フランスは野菜の缶詰がかなり安く、このミネストローネに使った缶詰も1缶1€前後です。このミネストローネも3〜4回分の食事になるので、お財布がピンチの時にもおすすめです。最終日は少し水気を飛ばしたりチーズを入れたりしてから、茹でたパスタにかけるとお手軽トマトパスタが作れますよ!
Bon appétit !