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ある暑い春の日に書く、2024年夏ファッション申し送り事項@自問自答ファッション

ここ数週間、真剣にローファーを探していた。恐れ慄いていたハイブランド店舗巡りも、3店舗ほど入って試着させてもらったら後は早かった。

ローファーは、春・夏・初秋に履く想定で探した。一年中履こうと究極の1セットの制服としてお迎えしたスカートが結構ボリューミーなので、今まで気に入って履いていた、存在が慎ましやかなバレエシューズとバランスが合わなくなってしまったからだった(ほんと、だから靴から揃える必要があるんだと、これ以上なく実感している)。
誰にでもなく言い訳をすると、このスカートを試着し購入したのは真冬。私の相棒のブーツとの相性はばっちりだった。購入してから週4〜5のペースで履き続け、4月になり「暑っ!」という日に初めてバレエシューズと合わせて、もやっとした相性の悪さを感じたのだった。

試着した時に撮った全身写真を見返すと足元に目が行った。お店に試着用で置かれていたローファーとの相性がこの上なく可愛くて美しくて、そういえばもう数年前からローファーいいなと恋焦がれていたこともあり、「これは!絶対に!ローファーと合わせたい!」と興奮さながら決意し、まずは高い価格帯からと試着旅に出かけた。

その中でも本当に本当に気に入ったローファーがあったけれど、まだ価格帯を少し下げての試着が終わっていない。この記事公開日がちょうどそのローファーの値上げ日。約2万円ほど上がってしまうのだけれど、試着旅が終わるまでの時間を買うようなものだと割り切り、無事に全価格帯試着し終えてそれでもお迎えしたいと心から願ったら、晴れやかな気持ちでその値上げ分も含めた価格で買おうと決意した。

……はずだったんだけれど。

「暑っ!」という日が数日続いた時、同じスカートに違う靴を色々合わせてみた。バレエシューズに加えて、綺麗めのスニーカー、カジュアルめのスニーカー、靴下合わせでグルカサンダル。そこで気づいた、というか、思い出した。

私、夏めちゃくちゃ苦手なんだった。

夏に靴下履くのが本当に本当に嫌。今持つグルカサンダルはデザインもばっちりで可愛いのだけど、これを素足で履けるかと考えたら革の素材が直接肌に当たるのも嫌。できるだけ涼しく、できるだけ風通しの良い状態で過ごしたい。思い返せば、去年の夏も90%くらいはサンダルで過ごしていた。

あれ、これ夏はローファー履けないな……?

結構ショックだった。ローファー、本気で買うつもりだったから。ショックと共にだんだん記憶が蘇り気づいたことがある。

まず、私は暑い夏が苦手なだけでなく、夏のファッションへの苦手意識がある。

いくら薄いブラウスでも長袖は暑すぎてまず着れない。
若干のアトピー体質なので、五分袖を着るとちょうど肘裏に袖が当たりそこで汗をかくと、一夏中消えない発疹が出てしまう。
今まで数々のTシャツに挑戦してきたけれど、形・素材が似合うものはほぼ皆無。
袖短めキレイめブラウス/シャツ的なものを着ると汗が気になって一日中落ち着かない。かといって、透け素材にするとインナーを着ないといけないのでそれも煩わしい(けれど今までは折衷案として我慢してきた)。
脇の開き具合が少なめと言われるものでもバストのせいで多めに開いてしまうので、インナーが必須になってくるのだけれど、風の通りが良くないからどんどん元気がなくなっていく。
じゃあいっそのこと振り切ってキャミソールやノースリーブ?と一瞬思ったものの、脇/肩が完全に無防備になるファッションは落ち着かなくてそわそわする(大学生くらいまでは平気だった、というか好きだったのに!)。
雑誌などで「シャツを肩掛け」「シャツを手に持って」などと見ると「嘘でしょ!?」と思うくらいにはとにかく身軽でいたいので、夏はレイヤードとか考えてられない。

日本の夏はだんだん暑く、長くなっているのに、私は心の底から着たいと思う服も靴も見つけられていない。しかも、夏服への解像度が低いから、何を起点に探したり妄想したりすれば良いのかもわからない。

そこで申し送り事項。

涼しく、軽やかに、晴れやかに夏を過ごすための準備をしましょう!

ということで、まずゴールデンウィークを利用して断服式を行おう!

憧れて買ったけれど数回履いたら足が痛すぎて履けなくなったあのパンプス。数年前に買ってから大事に履いていたけれど、ファッションのテイストが変わってもう似合わなくなったあの靴。洗ってみたら色落ちしてしまい元のように履けなくなってしまったスニーカー。だんだんストラップが伸びてきていたけれど騙し騙し履いていたデザインは気に入っているサンダル。

ぱっと思いつく靴箱の中身だけでも、こんなに潮時なものがある。

さらに、暑すぎた日にセールになっていて買った色は抜群に綺麗だけどとにかく形が合わないTシャツ。形自体は気に入っているけれどどのボトムと合わせてもしっくり来ないブラウス。気に入って着ていたけれどテイストが変わって手に取る回数が少なくなったブラウス。インナーなので形に特にこだわらずに買ったエアリズム。もう8年ほど前に買った当時応援していた方がプロデュースしたオールインワンも、外に着ていく抵抗感がありすっかり部屋着と化している。こうなりたいな!と憧れて買ったリネン素材のハーフパンツは、履くたびに脚のラインが気になってしまい結局外には着ていけない。

クローゼットの中身も、こんなに。きっとまだまだ出てくる。アクセサリーもこのタイミングでお別れした方が良いものがたくさんある。

そうやって愛を持って送り出す儀式をしたら、きっと夏に着たいものが見えてくるはず。


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