昔のカラオケビデオは短編映画!①
昭和の歌謡曲が流行った頃のカラオケ動画はその時代や情景を反映しているので、曲を聴く時に昭和のイメージが一気に広がるので好きです。ポパイ、ブルータス誌の編集を経て、現代美術、建築、写真、デザインなどの分野での執筆・編集活動を続けている都築響一(つづき・きょういち)氏も以下のように語っています。
「今、カラオケと言えばそれは通信カラオケを指す。ハードディスクに記録された、曲とはなんの関係もない環境映像。それが歌詞と関係なくても、だれも奇妙とは思わない。曲ごとに映像と音声が制作されたレーザーカラオケは、その一曲一曲が3分間の短編映画だった。歌の世界を映像で補強する、ヴィジュアル・ランゲージだった。
たった10年間かそこらのうちに、何万曲ものカラオケのために何万本もの短編映画が作られて、何万ものロケーションと、何万人もの俳優たちの演技が記録されて、そしてそのすべてが見事に捨て去られて、いまはだれひとり保存しようとすらしない。もう存在しない、日本各地の貴重な風景が数多く収録されながら、
図書館もフィルムセンターも興味を持とうとすらしない。レーザーカラオケの映像世界、それは僕らの失われた記憶の海なのだ。」
私も同感です。昔のカラオケは映画監督の玉子が、ちゃんと曲のストーリーに
合わせて1曲1曲作ったという話を聞いたことが有ります。そう、だから面白い。皆さんにも是非、昭和を目と耳で感じてほしいです。