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【オクトパストラベラーⅡ】「きみだけの旅」への姿勢の違い


めでたく「Ⅱ」が発売され愛され続けるオクトパストラベラー。
「Ⅱ」になるにあたり昼や夜などの「時間帯」の概念が出来たり、バトルシステムに「底力」が追加されたりと様々な変化がありました。

変化としては他にも「Ⅱの主人公シナリオは1人の担当者が書いている」「露骨な下ネタが妙に多い」などもありましたが、今回はオクトパストラベラーシリーズがテーマとしてあげている「きみだけの旅」に関する内容だけ書こうかなと。

※過度なネタバレは含まないように書いています。



◯より強く反映されるようになった「選択」


オクトパストラベラーシリーズは「8人の主人公の中から1人を選んで旅を始める」ゲームになってます。
1作目ではこの仕様に関して、ゲーム内で影響するところとしては「最初に選んだ主人公は、その主人公のシナリオをクリアするまではパーティーから外すことが出来ない」ぐらいでした。

「Ⅱ」になってからはこの「最初の主人公に誰を選んだか」によって変化するイベントが追加されました。

さらにメインストーリーでも相棒を選んだり進み方を選んだり出来るようになりました
これらに関しては純粋にプレイヤーごとの「きみだけの旅」感がより出るようになっていたと思います。




◯増えていく描写、減っていく想像の余地


オクトパストラベラー1作目では複数の主人公達が一緒に旅をするのですが、彼らの関わりについては「パーティーチャット」で会話が見られる程度にしてあり、それ以外の部分についてはプレイヤーの想像に任せる形となっていました。

主人公1人での一人旅を出来る自由さもあるシステムなのであえて想像の余地を残しているのが分かりますが、プレイヤーからは「もっと主人公同士の関わりが見たかった」という声も多かったようです。
(同チームが製作した「バリアスデイライフ」に関する記事でも触れられていたほど)

それを考慮してか、Ⅱでは「主人公同士の関わり」をより感じられるような機能が追加されました。
そのうちの1つが「クロスストーリー」というものなのですが、正直こちらについては「きみだけの旅」感を薄める要素になってしまっています。

「クロスストーリー」は簡単に説明すると特定のキャラクター2人のストーリーが展開されるというものなのですが、この特定のキャラクター2人の組み合わせは固定されています。

たとえプレイヤーが誰を最初に選び、どんな順番で仲間に加え、普段どんな旅をしていても、クロスストーリーで理解を深めることができるキャラの組み合わせは変わらないのです。

これに関して「主人公同士の関係が深堀りされて嬉しい」という声もあれば「(自由に考えられるのが特徴なのに)勝手に決められたくなかった」という声もありました。
またエクストラストーリーでは他にも1作目では触れなかった部分についてもゲーム中ではっきり描写していることもあり、描写が増えた部分プレイヤーの想像の余地が減っていくものとなっています

この辺りをどう感じるかは好みで分かれるかと思いますが、「きみだけの旅」に対する姿勢は1作目とは全く同じではないということは言えるかなと思います。


なお、1作目では小説版である「OCTOPATH TRAVELER 〜八人の旅人と四つの道草〜」にて特定の2人の組み合わせでストーリーが展開されていました。

しかし同じ「特定の2人の組み合わせ」でもこちらはゲーム外の物語であることや、プレイヤーがある程度「きみだけの旅」を固めた頃に出てくる物語であったこと、さらに本当に2人の主人公しか登場しないクロスストーリーとは異なり2人以外の主人公達も登場して関わってくるなどの違いから印象が異なるものとなっています。


Ⅱになって主に演出面やシステムが強化されたオクトパストラベラー。
しかし同じ「オクトパストラベラー」でも1作目と2作目では実はテーマに関する姿勢が違うようだという記事でした。



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