割り切って付き合う
某月某日
職場の人間関係について思うこと。会社というちっぽけな組織の中で行われている人間対人間のコミュニケーション。社外に出た時、果たしてこの人と個人的に付き合うのだろうか?と冷静に考えてみた時、多分、おそらく付き合うことはないに等しいのではないだろうか?決めつけは良くないけれど、大半はそうではないだろうか。今日で退職しますと挨拶をされたとして、その後その人と会うことはほぼないと思う。あっこれは私の過去の経験ではあるのだが・・・会社という小さな組織の中で、長い間一緒に過ごすことになる、上司や同僚達。社外に出て冷静になった時…いや〜この人達と個人的に付き合わないでしょ。勘違いというのか、毎日顔合わせるが為、ついつい興味を持ち麻痺していく。単純接触効果とでも言うのだろうか。
ちなに私は、人付き合いがあまり得意ではない。正しくは人と付き合うのが好きではないの方が多分しっくりとくる。煩わしいのである。もちろん仕事でかかわる人達とは割り切ってそれなりに朗らかに接している。この「割り切って」というワードは大切なのかもしれない。この「割り切る」を辞書で調べてみると、”個人的な感情を入れず考えたり、行動したりすること。また、仕事や私生活の人間関係に置いて、相手への過剰な期待を捨て、ある程度の距離を置いて付き合うことを「割り切って付き合う」と表現する。”と書かれてある。若いころはこれができず、入り込んでしまい苦労をしたものだ。今は、この割り切ってお付き合いをすることが出来るようになり、人間関係が随分楽になった。人間という生き物は複雑で人それぞれ考え方や思想も違うため、簡単には理解はできない。
人間の心を扱う心理学者の河合隼雄先生が著書の中で「人の心など分かるかるはずはない」と冒頭に書かれてあり、心に強く残った。心理カウンセリングで大きな功績を残され、心とは・・何か?長年取り組んでこられた方のこの言葉はとても深い。そう、簡単に判断を下さず、人の心とはどう変化するのかわかるはずはないという態度で接しているというもの。なるほどなと思う。
人はそれぞれいろんな環境で育ち、経験をし、その人のことを深く考えたところで、それは自分ではなく、自分のものさしで他者を判断しているだけなのだ。そう考えると人間関係は考えようによっては楽になるのかも知れない。なぜなら、深く考えても間違っている場合が多いからだ。だから割り切って付き合うことを意識的に行うと、無意識も整いきっと人間関係が得意になり、コミュニケーション能力も高まるのではないだろうか。これはあくまでも私の持論である。
職場の人間関係に悩む人がいたら、相手に過剰な期待をせず、ある程度距離を置いて「割り切って付き合う」を意識しながら過ごしてみると少しは楽になるかもしれない。
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