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Op.12

おはようございます。


朝晩だいぶ暑さが和らぎ、
過ごしやすくなった一関です。



「天高く馬肥ゆる秋」
空が澄んで、天が高く見える秋が
とても好きです。


秋の夕暮れ
学校の帰り道


家の近くまで来ると
風に乗って鼻をかすめる香り

「今日はカレーかな」
「今日は魚だな」

そんな夕暮れが大好きでした。





立川で

兄と一緒に住んでいた頃、
炊事はできるだけ私がやるように
していましたが、


私が怪我をし、
家の中でも車椅子での生活だったので、
母が一時休職して一緒に東京に住み、
付きっきりで私の世話を
させてしまいました。

今でもあの頃の事を母と話しますが、

あの時が、一番楽しかった。



当時は辛く、痛みも酷く楽しい状況ではありませんでしたが、
親子3人。
立川で暮らしたあの時間が
とても色濃く、
くだらない事で笑い合った日々が
鮮明に記憶に残っています。




小さなマンションでしたので、
夕方にもなるとエレベーターの途中で
色んな家の夕食の香りがしてきます。


兄が帰ってきてドアを開けると、

「今日は酢豚だね⁈」
「今日は煮物か?」 

と、ただいまの前に

まずメニューを当てにきます。



ちらし寿司の日は、


   「あったかごはんに
        まぜるだけ〜」




と歌って帰ってきました🧑‍🌾



それほどエレベーターに
酢飯臭が漂っているとは😅




そうそう、兄は少々酸味のあるものが
好きでした。


酢豚
ナポリタン
冷やし中華
よっちゃんイカ
都こんぶ



兄が帰省すると、
母は決まって酢豚を作ります。


それが、母の楽しみの一つだったのかもしれません。


母は、決して愛想がいいほうでは
ありません。

あまり出歩かず、なるべく目立たないように生きてきました。

どちらかと言うと、寡黙な武士
のような母です。



ですが、想いや情熱は誰よりも熱く、
頑固で、決めた事は必ずやり通します。


だから、酢豚はこれからも
作り続けると思います。



母のそばにも、兄はいるから。



寂しい、辛いと
決して言わない母だけれども、


また菅原家から
酢豚の香りがしてきたら、

母のところに
兄が帰ってきたのだと思いたい。


今夜は酢豚、

いかがですか?🧑‍🌾


ほんでまず〜👋

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