謝罪すべきという発言に対する違和感(09/27 追記)

先日投稿したホロライブの中国・台湾関連の一件に関して、しばらくは記事の投稿もしないつもりでいたのですが、
以下の発言をされている方がいらっしゃる為、当方の見解を記載します。

1. ホロライブプロダクション、並びにカバー(株)が謝罪しないのは問題である
2. youtubeのAnalyticsの「台湾」を国とする表記を黒塗りなどで隠した方が良かった

まず前提として、台湾と国交のある国はかなり少数であり、台湾は中国の一部(チャイニーズタイペイ)であるとみなすのは国際的な慣例としては正しいです。
ただし、台湾は中国と異なり「自由主義」「民主主義」の価値観を持っています。日本を含め、同じように「自由主義」「民主主義」の価値観を共有する国家からは実質的には中国の一部であるとはみなされていません。
本音と建前は何も日本特有の慣習ではないのです。

その上で上記意見に対する、当方の見解を記載します。

1. ホロライブプロダクション、並びにカバー(株)が謝罪しないのは問題である

こちらに関しては謝罪することが解決につながるとは全く思いません。
一度謝罪すれば、チベットや台湾、香港というワードを使うことすら憚られ、いついかなる場合でも中国に配慮することにお墨付きを与えてしまいます。(チベットの一件ですでに謝罪してしまっていますが)
そもそも中国以外の国を含め全ての国家・地域に配慮する配信を継続するというのは不可能に近いです。
ある特定の配信で全ての国家・地域に配慮する事は可能であっても、恒久的には不可能です。
世界人類みんな仲良くが理想なのはわかりますが、現実的ではないので中国、中国以外どちらかを最終的には切り捨てるしかないです。

2. youtubeのAnalyticsの「台湾」を国とする表記を黒塗りなどで隠した方が良かった

こちら関しては、論外です。
こんなことを実行すれば中国以外の全ての勢力(香港、台湾含め)から反感を買います。特に、台湾と同様「自由主義」「民主主義」の価値観を共有し、台湾と友好関係にある国家の国民ならなおさらです。
以前の記事にも書きましたが、特に昨今は欧米各国の政府は中国政府に対して反感を強めています。米国の中国企業排除と台湾との急接近が顕著な例ですが、なにも同じ傾向なのは米国だけではないです。
現在、ホロライブENがすさまじい勢いで人気を伸ばしていますが、中国勢への過剰な配慮は「自由主義」「民主主義」という価値観を持つ英語圏でのENの勢いを削ぐ可能性があります。

2020/9/27 16:00 追記
9/26に配信された湊あくあさんの新衣装お披露目ですが、bilibiliでのミラー配信が行われていません。不確定情報ですが、それ以外のホロライブメンバーのbilibiliミラー配信も行われていないようです。
加えて、9/26の桐生ココさんのyoutubeでの配信も、先日に引き続きコメント欄がメンバーシップ限定となっていましたが、その理由については「愛のないコメント多量によりメンバーシップ限定コメントとなってます」と記載されているのみで、具体的な理由については触れられていません。

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ここから先、あくまで私の見解ですが、今回の一件は中国におもねるよりも、反中国の勢力(台湾・香港含め)の反感をかわない行動をとる、という選択肢をカバーはとったのではないかと思っています。
以前よりカバーは中国関連で問題が起きた時は即座に謝罪していましたが(チベット問題など)、今回そういった対応をとらないのには、やはりホロライブENの存在が大きいのではないかと。香港や欧米を始め、中国に関して不信感を持つ英語圏でのファンの存在が無視できない規模になって来ています。
引き続きyoutubeをプラットフォームとしていくならば、ホロライブは中国圏(bilibili)と中国以外(youtube)をどちらを取るのか、今まさに岐路に立たされていると思います。

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