他力本願な野球趣味
(5月5日時点で書く、4月12日の日記)
仕事上がりにハマスタへ行った。
昼休みには日本大通りの「ありあけ」店頭にガルフェスユニやら、フォトスポットがあって、ルーキー度会のボードに対し、
「この人有名人なの?」と野球にさほど興味無さそうなご婦人たちが、ゆるく話していた。
確かにこの前髪だとプロ野球選手っぽくないもんな。
「YouTuberがベイスターズのユニを着ている」と言われても、ご婦人たちは信じてしまいそうな。
でも凄みを増すのはこれからだし、まだまだ有名になる途中なんだろうよ。頑張れ度会。
試合は3-1でベイスターズが勝った。
2024年のベイスターズは、去年までのベイスターズに無い、脚の速さで塁を陥れる場面も多く、今永バウアー揃い踏みだった2023年シーズンとは別のチームと思い応援するのがいいのかなと思った。
今日は3塁内野席から試合を見ていたけれど、石上が3塁を駆け抜けていった時、何かすこしリセットされる気がした。
私は2015年辺りからベイスターズを追い始め、投は今永昇太の物語を軸に追ってしまっていたけれど、打は宮﨑敏郎の技術一本で安打を積み上げていく姿が特に好きかな。
ベイスターズはドラフト6位の宮﨑をふくめ、ドラフト下位で一芸に秀でた選手を採る傾向があって、それらの選手が妙に活躍していく。その物語もまた面白い。
前キャプテンの佐野はドラフト9位だし、最近凄みを帯びてきてる捕手の山本祐大だってドラフト9位だ。
この日観た、東と山本祐大のバッテリーも良かったな。
今永は大学の先輩・戸柱とバッテリーを組み、バウアーは英語でのコミュニケーションを取れる伊藤光とバッテリーを組むことが多かったので、去年はあまり山本祐大のリードを見る機会がなかったけれど、改めていい捕手だ。
山本祐大はその日通用する球を見極めが上手く、強気なところは強気にいくし、ストライクゾーンの狭さには苦しめられていたけど、あまりよくない日のわりに、ようやってたと思う。
春の侍ジャパンにも選ばれていたけれど、初めてバッテリーを組む選手の取りづらそうな球もしっかり受け止めていたし、肝が据わっている捕手、かつ投手の肝を座らせるのも上手いのか。期待して見守ろう。
試合のあと、同じ試合を見ていたインターネットの友人と立ち話……というのもアレだったので、駅前のガストで飲み食いした。
その時に上がった会話の中で「野球とは他力本願なもの」という話は、野球趣味になってから、ここ何年かの答え合わせができた感じがあってよかった。
例えば筋トレとかダイエットとか、自分が努力しないと何ともならない趣味は、とにかく「自分の努力」が大事だし、仕事とか同人活動とかも比較的「自分の努力」のウエイトが高い。
でも野球観戦は違う。日頃の私がある程度善人であろうとして、徳を積んだところで試合結果は変わらないし、現場で声援を送っても微々たるものだ。どうしようもなく「他力」の世界。
そしてその「他力」の世界に触れ、ポジティブさを得るのは良いことだけれど、ネガティブになったり、ストレスを溜めてしまうのはどうなんだと。
「自力」でなんとかなるものと「他力」を願わざるをえないもの。
それらを見極めつつ、でもそれらは0か1かではなく、グラデーション状になっていることも見誤らないこと。
仕事に人間関係、趣味、雨の日のバスが遅れていること、友だちが不機嫌そうにしている日のこと。
自力でなんとかできる部分は自分が頑張る。他力本願な部分は「ダメで元々」と思い、うれしい時はうれしく、ダメだった時はやり過ごす。
……なんて話を、ガストのグラスワインに氷ぶちこんだ飲み物を飲みながら、23時半辺りまで語っていた。
かくいう私もほぼ「他力本願」な野球趣味を得て、ようやく身につけた部分だけれど。野球から仏教の話まで、夜の会話は駆けていきます。
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