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ベイスターズが下克上した夜

私はDeNAベイスターズのある街で働いている。
根っからのベイスターズファンというより、横浜に住むようになり、万年最下位チームが再建されていく姿が興味深くて。
また多くの九州出身者が横浜で活躍している様子にも惹かれたわけだけど、ここ5年はベイスターズのファンクラブにも入り、三浦政権に多少の不満は持ちつつも、それなりにベイスターズファンをしている。

多少の不満、それは酒の席で吐くとするか。
でも今永・バウアー・東とトリプルエース体制の2023年に優勝できなかったのは不満で、喉元に小骨が刺さったまま、あの夏の後遺症を忘れられないところはある。

それでもクライマックス応援な、街の賑わいを見てしまうと
「去年は去年、今年は今年!」と切り替えられてしまうから、私も私で単細胞してるんだけど。

今年は、現地観戦時の勝率が異様に低いシーズンだった。
なので、ゲン担ぎも兼ねて、クライマックスシリーズは一切ライブビューイングにも足を運ばないことにしていた。
でもクライマックスシリーズファイナル第6戦、勝てば日本シリーズ・負ければ敗退の試合で、私はハマスタへ向かってしまった。

今日のベイスターズはエラーからの失点と、先発戸郷のスクイズで、巨人に2-0でリードを許している。
しかも、一昨日は4-1、昨日は1-0で負けおり、ストロングポイントの打線がシナシナなら勝ち目もロクにないだろう。

そして、ここまでゲン担ぎしてきたけど
「上位チームとの力の差を見せつけられれば、色々諦めつくだろうな」と、私はすこし打ちのめされたかった。勝ち目のない告白に似た、この感情。

しかし試合は何故か2-3で逆転勝ちした。執念勝ち。
貯金2からの日本シリーズ、本当にこのチームは何をしやがるんだ。

5回表、エラーからの得点を許してしまった森敬斗の打席。
無死1塁の場面で「思い切り行ってこい」と言わんばかり、バントではなくスイングをさせた采配も良かったし、そこから9回表の走塁も実に見事。
そして9回表に牧が執念の逆転タイムリーを上げた。
今年の牧はチャンスで力んでしまう場面も多かったけれど、ここで決めたか、と。

今年のクライマックスシリーズ、どうしてこの勢いをシーズン中に出せなかったのか。
何なら今年の打撃とCSの守備力があれば、去年優勝できただろう……と、このタイミングの悪さはなんなんだ。
まったくベイスターズってヤツめ!!!!!!!

一方、中3日のリリーフで登板した菅野も、今回が日本での最終登板になるなら、少し気の毒だな。
2017年2018年と沢村賞を受賞し「日本のエース」として一時代を築いた選手でもあったろうけど、リーグ優勝はあっても、日本一や世界一には縁の無いまま、MLBに挑戦されると思うとな……。

帰りはいつもの店で、一杯だけ飲んで帰った。
ちなみに日本シリーズは第6戦のチケットだけ持っている。
現時点(10月28日現在)では0勝2敗のベイスターズだけれど、再びハマスタに戻れるのだろうか。
ここまで来たら……圧倒的強さのソフトバンクに対しても、下克上の日本一が見たいけどね!

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