祝50周年❣「ねずみくんのチョッキ展」を作者のなかえよしをさんとレポートします🐭✨5月22日~6月3日まで開催中!
「おかあさんが あんでくれた ぼくの チョッキ
ぴったり にあうでしょう」
このフレーズからはじまる、小さなねずみの男の子が主人公の絵本『ねずみくんのチョッキ』が、2024年の今年、50周年を迎えました。
これを記念して、このたび「誕生50周年 ねずみくんのチョッキ展 なかえよしを・上野紀子 想像力のおくりもの」がスタート! 第1会場として、東京・松屋銀座の8階イベントフロアで5月22日から開幕しています。
そこで今回は、初日に「ねずみくんのチョッキ展」にいらっしゃった作者の なかえよしをさんと一緒に、本展の魅力をご紹介しちゃいます!
見どころたっぷりの展覧会。会場へお越しいただく前の予習として、もしくは余韻を味わう復習として……なかえさんといっしょに回っているような気もちで、お楽しみいただけたら幸いです!
展覧会レポート!
入り口を入ってすぐ、ねずみくんと、ガールフレンドのねみちゃんの立像がお出迎えです。公式身長は2.6㎝のふたりですが、展覧会ということで、今回は特別に大きくなりました。その後ろにある大きな絵本型のスクリーンにも、ねずみくんとねみちゃんが登場。絵本の中に入り込んだような気分で、いざ、さいしょの章へ……
①まぼろしのねずみくん原画
1章「はじまりの2冊」には、なかえよしを・上野紀子コンビの絵本作家デビューの1冊『ELEPHANT BUTTONS』と、『ねずみくんのチョッキ』の原画が並びます。
この『ELEPHANT BUTTONS』は、夫妻がニューヨーク滞在時に出版社に持ち込んで刊行が決まったという、記念すべき1冊。日本人の新人絵本作家がニューヨークの出版社からデビューするという、当時としては異色のデビューを飾りました。
大きなゾウから小さなねずみくんへと変化をしていくお話ですが、実はこの展開を逆にして生み出されたのが、『ねずみくんのチョッキ』なんです!
②動く! どうぶつたちとねずみくん
つづいて2章へと続く入り口では、絵本から飛びだしたねずみくんやなかまたちのアニメーションがお出迎え。みんなでぞろぞろ会場内へ入っていきます!
実はこのアニメーションには、「ねずみくんの絵本」シリーズに登場する全種類のどうぶつたちが登場しています! どの絵本に登場した子か、当てるのも楽しいですよ。
③ねずみくんのかわいいつぶやき
2章「共同制作で生み出した、ねずみくんの絵本シリーズ」では、シリーズ作品の原画を年代順にご紹介しています。
注目は、各巻のあらすじパネル! ねずみくんがこっそり、この絵本にまつわるエピソードや、気もちを語ってくれています。かわいい!
④会場内スタンプラリー『ねずみくん もういいかい』
歩いていたら、会場内でかくれんぼをしているどうぶつたちを発見!
実はこの子たち、会場限定で販売される絵本『ねずみくん もういいかい』に登場するキャラクターです。
かくれている子を見つけたら、絵本にスタンプをぺたん! 自分で絵本を完成させていきます。
スタンプを押し終わったら、お話もぜひ最後まで読んでくださいね。とびきりの「オチ」が待っています…!
⑤「余白」を感じる部屋
ねずみくん絵本シリーズの特徴である、「広い余白」。この「余白」を体感できる小部屋も用意しています。
真っ白な余白に囲まれて、あなたならどんな想像をふくらませますか?
中に飾られている原画は2点だけ。部屋の中央に立って、「余白」を感じながら鑑賞してみてくださいね。
⑥絵本づくりを体験!自分でつくる表紙
つづいて3章「あらたな共作の形へ」は、2020年以降のなかえさんの絵本づくりをご紹介しています。
2019年に絵を担当されていた上野紀子さんがお亡くなりになり、これまでと同じ形での「共作」はできなくなりました。しかしその後も、なかえさんは「あらたな形での共作」を続けていらっしゃいます。
上野さんが描いた既刊の絵をパソコン上で組み合わせて、新たな作品を生み出す…という、なかえさんの現在の絵本づくり手法を体験できるのが、このコーナーです。
自由に絵を組み合わせて、オリジナルの表紙づくりにチャレンジ!
⑦大きな油絵作品の数々
この展覧会では、夫妻のもうひとつのライフワークである油絵作品もたっぷりご紹介しています。それが4章「チコ、目に見えないもうひとつの物語」。章の入り口には、ひときわ大きな油絵作品が。その隣の壁には、この作品を描くために作られた「設計図」も展示されています。
緻密に作られた設計図と、見比べて鑑賞するのがおすすめです!
⑧夫妻の愛用の品々や蔵書もずらり!
油絵を描くときに参考にしたという画集や写真集のほか、アイデアの源となったスクラップ集や、愛用の仕事道具なども、たくさん並んでいます。
⑨ねずみくんによる、なかえさんインタビュー!
いよいよ最後の章「ふたりのアトリエ、そしてこれから」には、上野さんの仕事場再現コーナーや、おふたりのご自宅兼アトリエの写真スライドが並びます。
さらに、この展覧会のために、ねずみくんとなかえさんの対談が実現! 50年を経ての思いや、絵本づくりで大切にしていること、最新作『ねずみくんからのおくりもの』についても、たっぷりお話いただいています。
一部はこちらの動画でもご覧いただけます。フルバージョンはぜひ、会場にて!
会場の出口近くには、「ねずみくんへのメッセージコーナー」も。こちらは会期が終わったら、もちろんねずみくん&なかえさんへお渡しさせていただきます。
おまけの図録レポート!
展覧会をご覧になったあと、なかえさんには展覧会図録にサインもしていただきました。
50周年展覧会を記念してつくられたこちらの図録は、中身はもちろん装丁も、とっても豪華な仕様になっています! ぜひたくさんの方にご覧いただきたく…最後に、ご紹介させてください。
★断面が赤い! ねずみくんとねみちゃんがのぞける特製ケース
★仮フランス装の製本
★「図録」には、なかえよしを・上野紀子夫妻のご自宅兼アトリエで撮り下ろした写真がたっぷり!
おふたりの過去の対談記事や、幼少期からのアルバム、なかえさんの最新インタビューなど盛りだくさんな内容で、なかえよしを・上野紀子夫妻の創作の秘密や思いを深く感じていただける図録です。
★「絵本」は、ねずみくんのやさしく温かな世界観を楽しめる絵本仕立てのイラスト集。
AからZ の順に、ねずみくんやなかまたちの絵をたっぷりご紹介します。
Apple、Cheeseなどのねずみくん作品に登場する物の他、Frame、Imagine、Smallなど ねずみくんが届けてきた思いや哲学にも触れられる1冊です。
巻末には、ねずみくんによる「ねずみくんの絵本」41 作品の解説つき🐭
*****
以上、なかえさんと巡った『ねずみくんのチョッキ展』でした♪ なかえさん、1日ありがとうございました。
松屋銀座会場での展覧会は、6月3日までになります! ねずみくんの温かい世界にたっぷり浸ってお楽しみいただける展覧会になっています。ぜひぜひ、お立ちよりくださいませ🐭
■展覧会についてもっと知りたい方は、こちらをご覧ください。
【ねずみくんのチョッキ展 公式HP】
【ポプラ社 公式X】