リモート会議で「合意」を取る3つの方法
今回は、私のセミナーに参加された方から頂いた以下の質問にお答えしたいと思います。
Q.リモート会議の場面で、参加者の合意がきちんと取れているかどうか懸念があります。リモート会議で確実に参加者の合意が取れる良い方法があれば、教えて下さい。
確かにリモート会議では、相手の様子も分かりにくいし、コメントやレスポンスも取りにくい場面もあり、参加者の合意がきちんと取れているかどうか不安になるケースに遭遇しがちです。
そこで、今回は『リモート会議で確実に参加者の合意を取る方法とは』と題して、会議前、会議中、会議後と3つの場面に分けて、お勧めの方法を紹介します。
1) 【会議前】事前にアジェンダと内容を共有しておく
まず“会議前”においては、確実に『事前にアジェンダと内容を共有しておく』ことが大切です。
参加者の中には、その場でパッと内容を説明されてもすぐに理解するのが難しい人もいると思います。そんな時、事前にアジェンダや内容を共有しておく事で、内容を各自のペースで把握してもらってから会議に参加してもらえる様になり、会議本番では全員がしっかりと本題を検討する事ができ、その結果、会議の議決事項や結論の合意を取れる可能性が高まります。
リモート会議が上手行くかどうかは、事前にアジェンダや内容の共有ができているかどうかにかかっているといっても過言ではありません。しかし、これまで様々なリモート会議や打ち合わせに参加して来ましたが、意外と事前にアジェンダを送って内容を共有していないケースを多く見かけます。これは非常にもったいない事だと思います。
事前にアジェンダと内容の共有ができれば、参加者の内容理解は飛躍的に高まり、より中身のある議論ができ、会議が俄然有益なものとなります。1人1人の参加者と物理的距離があってコミュニケーションが取りにくいリモート環境だからこそ、事前のアジェンダ&内容共有はとても大切だと言えるのです。
2) 【会議中】表情・身振り・アイコン・チャット等を活用する
続いて“会議中”の場面で取り入れた方が良い方法は、『表情・身振り・アイコン・チャット等を活用する』ことです。
リモート会議には相手の反応が分かりにくいという特性があります。その為議長や主催者の人も、参加者の合意が取れているのか取れていないのかが分かりにくく、そこを曖昧に進めてしまうと、何の合意も取れていない実りのない会議になってしまう可能性も大いにあり得ます。
そこで、リモート会議で何か議決したり、賛成・反対の意思を示してもらう場合には、議長や主催者から参加者に、表情・身振り・アイコン・チャットなどを使って各自の意思表示をしてもらうようにするのがお勧めです。
例えば、賛成の人には指でマルを作ったオッケーマークを出してもらうとか、Zoomなどでチャットを使ってグッドマークアイコンを出してもらうとか、「賛成です」とコメントしてもらう等すると良いと思います。
こういった簡単な手法からでも、確実に合意が取れているか否かを把握する事ができます。参加者の反応が掴みにくいリモート会議こそ、都度、表情・身振り・アイコン・チャットなどを活用して合意が取れているかどうかを確実に把握することが大切なのです。
3) 【会議後】必ずアンケートを取る
最後に、“会議後”の場面でのお勧めの方法を紹介します。それは、『必ずアンケートを取る』ことです。相手の反応がダイレクトに分かりづらいリモート会議だからこそ、会議終了後には必ずアンケートを取りたいものです。
アンケートを取ることで、参加者の生の声や反応を知ることができます。不明点がどこにあるか傾向を把握する事もできますし、今回のメインテーマである合意が取れているかいないのかという事をダイレクトに知る事もできます。
大きな懸念や不満がある人に対しては、別途フォロー対応する事もできるようになります。また参加者のニーズを知ることで、次回以降の会議に活かしていく事もできます。
特に、リモート会議ではフワッとした感じで終わってしまって、本当に合意や議決が取れているかどうかが不明な曖昧なものに終わってしまいがちです。これでは会議自体が、開催した価値が無くなってしまいます。
リモート会議を行う際には必ずアンケート取って、確実に参加者の合意を取れる有益な会議にして行きましょう!
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