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7年、ない。

趣味、転職。
趣味、無職。

と自他共に認めるわたし。

お世話になった、ある会社で出会ったある上司。

入社早々から、なんとなくわかる腫れ物感。
そういう雰囲気がわたしは苦手だ。

ぽつねん、乗れない、入れない。

そんな状況の人を見るのが嫌いだし、場にいるのが苦手だし、そんな状況の人がいなくなればいいと思っている。
なので、わたしはあたおかと言われているけど、絡みたくなる。
もちろん、あ、違った。って思ったらそっとしておく。

その上司の様子を見ていたら上にも横にも、もちろん下にも基本バチバチ。
苦手だなと思いつつも、そうなる理由やきっかけがきっとあるんだろうなと思っていた。
で、絡んでいた。
それに当然だけど、お仕事だから。

その上司とは年齢はひとつ違い。
雑談も乗ってくるようになったし、振ってくるようになった。
雑談の中で笑ってることが多くなったな。

なんて思っていたら、トイレであった別の上司に。

あんた、あの子とよく話せるね。
嫌じゃないの?
嫌だったら無理しなくていいんだよ。
あの子、ここに7年いるけど、あの子が雑談してるのも、笑ってるのも初めて見たよ。

それから堰を切ったように、
その上司が
変わった。
楽しそうなの初めて見た。
笑うようになった。
仲良しだね。
と言われることが増えた。

それを言われるわたしは、複雑だった。

だって、7年。
7年もひとりだったわけだから。

その上司とは在籍中、会社帰りに1回夜ご飯に行ったことがあった。
お昼も片手くらい一緒に食べた。
上司の思っていること、対会社や人について聞いていた。

全面的に上司の肩を持つ!までの内容ではなかったけど、
7年の孤独を感じて、
その7年を思うと悲しく思った。

その後上司が病気にかかり、アップダウンがより大波になった。
結果、わたし含めまわりの人たちへの言動について、それまでよりネガティブに言われるようになった。

大丈夫?
あの子、あんたに甘えてる。

その頃にはその上司からの仕事の引き継ぎ内容もぐちゃぐちゃで、業務も含めわたしも大丈夫じゃなくなっていった。
当時、わたしも病気していたので、体力的にもキツかった。

その上司のバイオリズムが久しぶりに良くなった時に、びっくりしたわたしはその波に乗れなかった。
その時の、上司の悲しそうな顔は今でも忘れられない。

その後、後遺症を理由に上司は退職した。

あの時わたしが波に乗れなかったから、
もう無理だ。
と思ったんだろうなと思っている。

数日前。
その上司と思う人をある駅で見かけた。
誰かと話していた。

ただ、ものすごく痩せていて本人とは自信を持って言えない。
でも、人と話す時の距離。
身振り手振り、首の角度、姿勢。髪質。
たぶん本人だったろうなと思っている。

笑っていた。

もし今、一緒に働いていた頃より笑っている時間が増えているならいいな。
と思っていた。
もちろん、それは今も関わってくれている人たち、通り過ぎた人たちみんなに対して思っている。
昨日より今日は笑った。
今日より明日はもっと笑えちゃう。

その上司のその一瞬しか見ていないけど、今はその頃より笑えているような気がしている。






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popeye
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