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終わらせどきを、どう決める?

 あなたは、鉛筆をどれぐらいの短さになるまで使うタイプだろうか。

 人生で何本もの鉛筆を使って来たはずなのに、この問いに対してわたしは明確な答えを持っていないのだと、今日気づいた。愛用の色鉛筆が、気がつけば4cmになっていた。

 未使用の鉛筆は、だいたい18cm弱の長さである。ということは、わたしは14cmもの目に見える変化に対して、芒洋と過ごして来たことになる。

 慌てて、文房具店に行く。短くなった鉛筆を延長する、キャップ兼ホルダーのようなものを買った。これでしばらくは安心だ。

 家に帰って色鉛筆にキャップをつけて見る。とても使いやすい。もっと早くこうすればよかった。しかし、ちょっと早い段階のわたしは、「鉛筆が短くなっている現実」を、意識すらしていなかったのだ。

 もう少し短くなっていったら、ある日突然書けなくなって、慌てることになったかもしれない。間に合った。良かった。

 ふと考える。しばらくの間、この色鉛筆はもう大丈夫。でも、いつかは終わりが来るだろう。その終わらせどきは、どういった判断で自分は決めるのだろうか。

 過去何度も立ち会ったはずの、「鉛筆の終わらせどき」が、なぜかよく思い出せない。

 目の前の水色の色鉛筆が、間もなく教えてくれるのだろう。

 終わらせどきを、どう決める?

 折々に、意識してみたいと思った。


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