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元カノと風船(出会い)
私のようなもの(現在は既婚者)にも元カノと呼ぶ人がいて、風船ととても相性が良かった。私は年甲斐もなく30歳過ぎで国内留学という形態でとある大学に行かせてもらったのだが、学部生の彼女とたまたま同じ講義を取って同じグループになった。私はその教科はそこそこできる方だったし、講義中教員の質問に淀みなく答えたりしていたので、彼女には「宿題の答え合わせ」というメリットがあったのだろうか、その名目で頻繁に電話がかかってくるようになった。毎日だいたい同じ時間に電話がかかってくるし長電話になるので、少しは好意を持ってくれているのかな?と思っていた。ちなみに当時は私は独身でした。
そのうち、30分ぐらい答え合わせをした後は、とりとめのない話をするようになった。いろいろな話をしているうち、その子は風船をどう思うだろう?と気になりだしたのでやや強引に「何が怖いか」という話に持っていき、自分は「びっくりすることがダメ(これは本当)」という流れから「僕は破裂音が怖い。びっくりする。車のパンクする音とか、風船が割れる音とか」とまず言ってみた。
彼女「うーん、怖いもの?事故とか犯罪とか、リアルなことが怖いかなあ」
自分「そう?びっくりするとか大丈夫?」
彼女「そういうのは怖いというか、驚きの方が先にくるよね」
これは脈がないかな?と思いつつ、もう少し踏み込んでみようと、
自分「お化け屋敷なんかは?」
彼女「友達と一緒に行って、わーわー騒いで誤魔化す方かな」
自分「ふーん、じゃあ、風船が割れるとか怖くない?」と核心部分に踏み込んでみた。
彼女「風船?んーどうだろう、風船…ねえ。最近お目にかかってないなぁ」
ここで「知らない」「分からない」と風船に全く興味がなさそうだったら勇気ある撤退をした方が良いが、もう少し行けるかな?と思い
自分「僕はびっくりするのも、予測が出来ればいいんだ。風船も、急に割れるのがいやなのであって、自分で割るのは怖くないよ」
彼女「そういうものかなー」
ここで一気に踏み込まねばと思い、「風船割るの怖い?」と思い切って聞いてみた。
彼女「んーどうかなぁ。風船自分で割ったことないから、わかんないなあ」
自分「運動会でも風船割りとかなかった?」
彼女「無かったかな。んー、でも、怖いというか、痛そうな気がするんだよね、風船割るって。ゴムが弾けそうな気がして。」
彼女の口から「風船」「風船を割る」というワードを聞き出しただけですごく満足しながらも、まだ行けそうな気がして
自分「たとえば、段ボールで四つん這いでやっと通れるぐらいの通路を作って、そこに大きい風船をいくつも並べて詰めて・・・」
彼女「そこ通るの?風船を割らないと通れないんでしょ?えーそれは怖いかもしれない!そんなことやったんですか?」
自分「いや、これはテレビで見たことがある。お正月のゲーム番組で。こんなのできる?」
彼女「んーどうかなぁ。でも面白いかも知れない、そのゲーム」
自分「え?」正直驚いて聞き返す
彼女「面白い。酔っぱらったらできるかもしれない。」
「風船」には全く無関心でもなさそうだったのだが、あまり長話をして話が尽きるといけないと思い、その日の風船の話題はその位で切り上げた。それからも、ほぼ毎日答え合わせの電話がかかって来るので、とりとめのない話をしているとき時々「風船」「風船を割る」話をしていました。やがてこれが、Hすることを「風船割りしよ?」と言い合う関係になるとは、それは続きの話になります(続く)