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夏本番!:怖い「ホラー」を楽しく紹介(②上品さが漂う「ホラー」とは)

こんにちは!ぽっぷです。蒸し暑い日が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

1.「ホラー」のジャンル

さて、前回は「①心構え編」で雑感を述べました。

そこにも書きましたが、「ホラー」と一言で言ってもいろいろなジャンルがあります。

「ピクシブ百科事典」で「ホラーのジャンル」を見ると、こんな感じで出ています。

【ホラーから連想されるジャンル】
・怪談、オカルトホラー(怪奇への恐怖) ...
・サイコホラー(人間心理への恐怖) ...
・サバイバルホラー、パニックホラー(直接に身を脅かすものへの恐怖) ...
・スプラッタ/スプラッター・グロ
・ゴシックホラー(ゴシック期の洋館などが背景) ...
・モダンホラー(ゴシックホラーと対比して現代の日常が背景)

ぽっぷはホラーの専門家ではので、全部をひっくるめて語るなぞ、到底無理ではありますが、自身が好きなホラーというのは、一言でいうと「上品さが漂うホラー」です。

この「上品さが漂うホラー」って何?と思われると思いますが、一言で申し上げるのはちょっと難しい。でも、かの作家・幻想文学研究家である稲生平太郎先生も「上品なホラーが好き」と仰っています。(以下は、稲生先生のカルト作品)

では、「上品なホラー」っていったいどんなものなのでしょうか?独断と偏見で「こんな感じ」というのを以下に挙げてみました。

哲学的・文学的な要素がある
幻想的である
ビジュアルが美しい
・何か深淵なもの・本質的なものを感じる  ‥

ただビックリさせるだけのものとか、ぐちゃぐちゃだけどか、痛いだけとか、、、そういうのは「ちょっとね‥」という感じです。
※ぽっぷ個人の好みなので、当然万人には当てはまりません。

2.「上品な感じのホラー」を選んでみる

①「サスペリア PART2」(1978年)と「サスペリア」(1977)

言わずと知れたイタリアン・ホラーの巨匠ダリオ・アルジェントの傑作です。上記は「サスペリアPART2」ですが、驚くことにこの前のパート1にあたる「サスペリア」とは、何にも関係ありませんww

特に有名なのは、この人形のシーンです。 ※閲覧注意

ホラー初心者の方々は怖いかもしれないですが、どっちかというとサスペンスに近くて「この人形のシーン以外は怖くない」と、言う人もいます。(逆に言うと、この人形のシーンは「トラウマになる」とも言われていますが‥)

まあ、正直ストーリーはフツーな感じですが、ダリオ・アルジェントの映画は何といってもビジュアルと音楽が秀悦なところです。特に「赤」が印象的に使われています。あと、ホラーでありがちな演出ではありますが「童謡」や「子供の絵」とかが要所要所でキーポイントになってます。

パート1の方も「赤」が印象的に使われていました。パート2でもその要素は引き継いでいますね。

パート1の方は魔女ものですが、バレエ学校のインテリアとか色の洪水で「ホラーでもこんなにおしゃれやん!」と感動すら覚えます。それに、主人公のジェシカ・ハーパーがめちゃくちゃかわいい。

あとシンセサイザーの音楽も1970年代ぽい感じで、映像とマッチしています。これももう、この映画の代名詞になっていますね。

ということで、内容よりビジュアル重視の人にはぜひ見てほしいホラーです。

②「回転(The Innocents)」(1961)

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次に紹介するのは「回転(1961)」です。この映画は、映画監督や評論家らが「本当に怖い映画」で何度も上位にあがっている「古典的ファンダメンタル恐怖映画」です。

監督はジャック・クレイトンで脚色はウィリアム・アーチボルトとトルーマン・カポーティ。カポーティといえば「ティファニーで朝食を」が有名ですが、なんと村上春樹が訳しているのですよね!この映画にも関わっていたとは驚きです。

ストーリーは、屋敷に訪れた家庭教師の女(デボラ・カー)が、屋敷に取りついた亡霊を次々と見ていく‥という、古典的なホラーストーリー。

ほぼ絶版状態なので、ひょいと借りてきて見るのは難しいし、正直ストーリーの進み方が超スローなので、ついつい途中で早送りしたくなってしまうので全部見なくても大丈夫かなあ、というのが正直なところですが‥。

なぜこの映画がそんなに絶賛されるかというと、ここに出てくる「幽霊」が「本当の幽霊か!」と思えるほどのリアル感が漂っているからです。ぽっぷでもゾッとするくらいです。

以下のシーンの1:51あたりにその「幽霊」が出てきますので、雰囲気を堪能するために、1:40あたりからご覧いただくとよいと思います。(もちろん最初からでもOK!)

どうです?

ちょっと、ゾッとしませんか?

③「悪魔の首飾り」(1968)

最後にご紹介する映画は、「世にも奇妙な物語」(1967:イタリア=フランス)(注:タモリのじゃないよ!)の3部作の1つ。なんとあのフェリーニが監督した映画です!主人公もフェリーニの映画でおなじみのテレンス・スタンプです。

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ストーリーは、落ちぶれたイギリス人俳優トビー(テレンス・スタンプ)が酒と麻薬でヘロヘロになりながら撮影のためイタリアへ行き、少女の姿をした死神に遭遇するという、なんてことない内容です。

実は、他の2つの映画は絶好調の時のアラン・ドロンやジェーン・フォンダという豪華なキャスティングで、こっちの方がストーリーとしてはけっこう「キテる」のですが(しかもポーが原作ですので)、こちらの見どころはなんといっても「少女の姿をした死神」です。

この少女は「白いボール」を持って現れるのですが、その微笑み方といいたたずまいといい「本物でた!」と思ってしまうほどの存在感です。この作品にインスパイアされた監督はめちゃくちゃ多いそうです‥。

ということで、どんな死神なのかは以下のシーンをご覧ください。

これだけ見てもちょっと伝わらないところはあると思いますが、けっこうゾッとしますよね?

ということで「上品な感じのホラー」を3つ(というか4つですが)紹介しました。鑑賞するのに手間がかかるのもあるかもしれませんが、機会があったらぜひご覧くださいね。ぽっぷでした。





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