少女都市からの呼び声

少女都市からの呼び声を観たメモ/感想/考察

8/16(水) 18:30~
15日の公演は台風で中止。
16日昼公演は挨拶なしで、夜公演はカテコ5回。安田さんからの挨拶あり。

【以下挨拶文】
昨日はやむを得ず中止になってしまって、これなくなった人がたくさんいる。そんな人達が今日の公演を見たいとチケットを求めて、来てくれたという声を聞いている。胸が熱くなる。今日もちらほら空席も見られるが、新幹線が止まってしまってる影響だと分かってる。大阪公演ももうあと…8回?7?7回か。あと7回になりました。残りの公演も唐十郎さんの胸の中、心の中の想いを、全力で伝えていきたいと思っています。本日は!誠に!ありがとうございました!!

公演内容

・田口の腹の中には長い毛が。切りますか?切りませんか?
・雪子に聞いてくる!!から始まる、夢の中の世界
・再会できた雪子は、一緒に帰ろうと言ってもフィアンセがいるから帰れないという
・田口はフィアンセがいることに激怒 俺に許可なく?
・雪子は性の手術をしている途中(子宮をガラスに取り替えている。)
・私の頬は何色?ラビアンローズ
・2人はいつ、所帯を持つんですか?

8/19(土) 18:30~
カテコ3回
最後のカーテンコールの時、安田さんがばいばーいって優しく微笑んで言ってくれて(ふにゃってしてた)、小さめの声だったから前の方にいたから聞こえたので嬉しい
そのあとみんながえ!!バイバイってゆった!!みたいな反応してたら後ろにも聞こえるように大きめの声でばいばーい!ってもっかいゆってくれた
手振って微笑んでくれて

公演中1回目あったよね???????ガチで
そのあとも暗闇の時もっかい目合った気がするけどこれは気のせいかも 先のは気のせいじゃないガチ



【ここから舞台の内容に関する話】


ラストの有沢と雪子とビンコとのシーン
ふたりはいつ、所帯を持つんですか?
のところ、いっぱい迷って辛くて苦しい顔をしたあとにふっと顔を上げてできるだけの柔らかい笑顔で上記のセリフを言ってて、本当に胸が苦しくなった。言った後に田口が腹部を抱えて雪子と共に苦しみ出すのは本意じゃない言葉で有沢への気持ちを捨てるシーンだからだよね
有沢もたぶん田口のこと好きだと思う、親友以上の気持ちは確実にある。雪子のことを忘れてしまってる田口に何を見たんだ、誰にあったんだ、って問い詰めてるのは自分への気持ちを取り戻して欲しいからかな
でもそれを思い出さない、思い出しても雪子のことを「知らない女」ってゆってるのは有沢への気持ちをなかったことにしてるってこと?

世帯を持つんですか?のあと有沢が口をつぐんで何も言わなくなる時、ずっと顔が切なくて苦しくなった。
自分への想いを捨てた親友に対して、それ以上何も言えないくらい、絶対に思い出せと言えないくらい、有沢にとっては「同性」の壁はあった。
君がなかったと言うなら、、ってつぐむしかなかったのかな。

オルゴール(思い出の比喩?)から髪を取り出してまた田口の腹部に置くのは自分への気持ちを思い出して欲しいから?

ビンコがことある事に「だって私、女だから」って言うのは性別でしか田口に勝てないと思ってるからこそのセリフだからだと思う。
でもその「性別」の壁は実際、田口にとっても有沢にとっても大きかったんだなぁ…
ビンコが瓶にビー玉を閉じ込めて手で抑えてるところ、悔しさと後ろめたさと嫉妬心といろいろ入り交じった顔で最前列で見て、感情が沢山入ってきて、1番感情移入した 苦しいな~~~………
必死で田口が雪子を思い出さないように、蓋をして見せないように隠して、ってしてて…
でも私見たんですけど所帯を〜の前に今のシーンがあって、チラッと1回、田口はビンの方見たんだよね
それ見て顔ちょっと苦しくして、からの所帯を〜だったから…………あくまで忘れてる訳じゃなくて忘れようとしてるなんだよね(涙)(涙)(涙)(涙)

田口、苦しんで苦しんで苦しんで、顔を上げたシーン、汗と髪でぐちゃぐちゃになってる中、一筋の涙流しててダメだった あーーー😭😭😭

手術で髪を取り除いたはずの田口が腹部を抑えて苦しむのは、田口の中の女性性だけが有沢のこと好きなんじゃなくて、男性性の田口も有沢のこと好きだったんじゃないかなぁと思った。

今日を通して、ビンコのことめっちゃ好きになってしまった。
子供たちがビー玉を取り合うシーン、その他のシーンではずっと焦ったような怒ったような悔しいような表情をしてることが多かったビンコが、すごく慈愛に満ちた表情で微笑んで二人を見てて、多分有沢との所帯を持ったあとの世界を重ねて見てるんだろうなと感じた。
その横の有沢は一緒に微笑むものの、やっぱり余裕のない表情してて、ビンコとの未来を想像なんてしてる余裕はなく、田口のことが心配でしょうがないんだろうなと…ここのシーン、2人のすれ違いを感じてしんどかった。

自分に自信のある女だけ愛すのよって言うセリフ、印象に残ってるけど誰より自信なかったのは多分ビンコだし、自分に言い聞かせてるシーンのようにも思える。
最後にビンコがビンの蓋を開けるとこ、あれなんでなんだろ〜
もう田口が有沢への気持ちを捨てた今、開けたところで問題ないと思ったのかな。
でもそのあとまた蓋してたから〜…わからん…

冒頭の田口に家族は?愛する人は?親友は?のシーン、田口から有沢への思いに自信が持てず、自分は親友と呼ぶべきなのか愛する人なのか、分からないからこそのあの答えだったのかなと思う。
腹部を抑えて笑う彼を、なにかを隠してる彼を、ぼくは親友と呼んでいいのか分かりませんみたいな…最初見た時どゆこと?親友でええやろがいって思ってたけど自分は彼にとって「親友」ではなく「愛する人」なのでは?っていう考えがあったから親友と呼べない=愛する人なのかも。ってことなんだな

帰る場所がない子は、どこに帰ればいい?
のとこ、同性愛者(or性同一性障害)の自分に、現実世界では居場所がないってことかなぁと思った。

オテナの塔のくだりが本当に訳分からんかったんやけどあれは到達=死なのかな…………軍人とか老人とかがあの塔を認知して行こうとしてたから………そうなのかなと思ったけど……ホンマにわからん フランケとの関係性もマジでわからん あの辺のこと何も分かってない。
オテナが見えてる田口はよっぽど死に近いところにいたのかなぁ…3日3晩意識なくて今晩が山ですとか言われてたくらいだし。

てゆか元々なんでこんな状況になってたんだっけ
手術に至った経緯は?冒頭にナースさんが田口の普段の様子とかについて訪ねてたけど急に倒れたの?腹部抑えて笑うところ、関係ないかもしれませんが…って感じで有沢とビンコが言ってるの見る限り、腹部が原因で運ばれたとかではなさそうだもんな。
急に原因不明で倒れたorワンチャン自殺未遂 かな。
ここからは完全に私の願望というか、って感じだけど、有沢への思いを捨てれないことに疲れた、同性愛者(or性自認の身体との不一致)の自分がこれから天涯孤独で生きていくしかない、とか色々考えた末に自殺未遂した可能性ないことないんじゃないかなぁと夢の中の田口を見てて思った。帰る場所がない〜のくだりは自分のことかなと思ってるから…生きる場所がないから自殺未遂…ありえんかなぁ…どうだろう。

雪子に会う直前、口からマジックみたいに長いハンカチと玉を吐き出すの、キャッチーな感じで始まるなぁって思ってたけど、抑えてた蓋みたいなものを取り除くって意味なのかなと思った。
蓋をしていたものをとる=抑えていた自分の中の女性性(雪子)を解放する、みたいな。
解放したからこそ雪子に会えた。
雪子にしばらくです、って言われてることからここ最近はずっと有沢への気持ちをなかったことにして生きてたんじゃないかな。

自分に黙ってフィアンセをつくる雪子にキレ散らかす田口、なんでそんなに怒るの?!って思ったけどあれは兄だからとかでなく、自分と雪子を切り離した存在だと考えてて、男性の自分はともかく、女性の自分には有沢のことだけを好きでいて欲しかったのに知らないところでフィアンセを作ってる(=有沢のことを諦めてる)ことに対する怒り?

雪子が「兄さん、私に必要だって言って欲しいのね?!」って言ってるのは、自分だけは自分のことを認めて欲しいことに対する比喩かなぁと思った。

手術でガラスの身体になっていく雪子。私の事、壊さずに連れて行ける?みたいなことゆってるとこの話。
外の世界に女性性の自分を連れて行ってたところで、現代じゃないから今よりももっと性自認のこととか同性愛者のこととか認知なんてされてないし、世間の風当たりは強い。そんな中で女性性をさらけ出して生きて、精神的にも傷つかず、生きたままいれる?みたいな話かなと思う。

雪子っていう双子の妹は本当に存在して、胎児の時に雪子のなんらかの一部が田口の中に取り込まれたっていうところまでは現実なのかなと思ってる。
雪子の一部が田口の中に女性性を生み出したのか、そうではないかは別として。
そこはあくまで田口自身の比喩表現なのかなぁと…
雪子に自分の女性性を押し付けて、理想(有沢に好まれそうな見た目)の女性像を具現化してるのかな…現実では雪子の一部は一部であるだけでそれ以上でも以下でもないけど。
だからこそ、雪子の1部を取り除いたところで苦しみは続くし田口自身が有沢のことを好きな事は変わらないのかな。
雪子の存在は田口が、田口の中の女性性を押し付けた比喩的存在であって、現実はただの一部に過ぎない。取り除いてしまえば終わると思ってた恋心も終われなかった。あーーー割と納得いくかも、そうなのかな。
そう考えるとある意味イマジナリーフレンドみたいなもんだな。

田口、性同一性障害なのかと思ってたけど、単に同性愛者なだけの可能性もあるよな……矛盾生じてるかもだけど…。
同性愛が一般に浸透されてない世の中、男をすきになる=女だって固定概念がみんなにあって、それは田口にも同様で、
俺は有沢のことが好きだ、ってことは俺の心の中は女なんじゃ?っていう思い込みの可能性 あるんじゃないかな。
有沢のことを好きな気持ちは女の自分に託して、男の自分はそうじゃないって割り切って生きたかったのかも。
現実は性同一性障害なんかじゃなく、性自認も男で、身体も男で、好きになった相手も男。
だから思い込みで託した女の部分を取り除いたところで何も変わらない。
手術で取り除いたあとも腹部を抑えて苦しむ田口に対する理由がそれならめっちゃ納得できるんだよなぁ………この辺はかなり自分の偏見入った考察。

フランケがしたかったことは?ガラスとかあの辺
フランケは雪子の体を「母親」とは縁遠いものにしたかった。
生殖器をガラスに変え、今はまだ未完成だが生理も来ないようになれば完成。

雪子の存在が田口の有沢への恋心の抽象だったとして、都市の中の人物も全ては田口の夢の中の出来事だから潜在的に思ってる事たちの比喩なのかなぁと思ってるんだけど、フランケの存在はなんなんだろ、って考えたら雪子の存在を「母親」から縁遠いものにしようとしてて(生殖器をガラスに変えたり)
「生殖ができないモノ」に変えてる存在なんだよね
それってたとえ田口の体を雪子に託して有沢との想いが叶ったとして、田口の体は女じゃないから有沢との子どもができることはないっていう思いの比喩がフランケなのかなぁと…思った
雪子を行かせないようにガラスの街に閉じ込めようとしてたり、生殖できない存在にしたり、要するに有沢への想いを出すべきじゃない、リスクは沢山あるっていう考えの反対側の意志の存在…葛藤を表した存在

子宮虫さんたちは、「世間一般」の声かなぁ…ガラスの子宮じゃ子供は孕めません!とかの部分が、「世間一般」からは男と男がくっついたところで子どもは出来ないだろ、って非難されそうだ、っていう意識の象徴?わからん

ヴィクターフランケンシュタインが「理想の人間」を人造的に創り出そうとしたように、
「理想の女性像」=「有沢との想いが叶うであろう理想の姿」を表したのが雪子なのかな

フランケンシュタインについて軽く検索かけたら、フランケ醜態とめっちゃリンクしてた。
肺炎→喘息持ちとか、銃がでてきたりとか、、母親がいない子供のメタファーだとか書いてあったりして、色々関係してそうだな〜と思った。あんま調べれてないし考察出来てないからまた考えたい。

ラストシーンについて
雪子の1部が手術によって切り取られた今、雪子と田口は完全に別の存在になってしまった。2人は同時に存在できないって言ってたのに、ラストでは2人が分離して存在してるのは切り取られたからこそ。
田口が最後、有沢に想いを伝えるようなことがあれば何か変わったかもしれないけど、田口がなかったことにしたことによって、完全に雪子が死んだ瞬間になったんだと思う。都市に帰ることも無く、切り離された存在の上で存在意義がなくなった雪子の死の涙が、最後の大量のビー玉の演出かなぁと思う。

舞台中田口と雪子って髪型めっちゃ似てるなぁと思ったんだけどあえて似せてるんだな。二人は一心同体だもの……このために安田さん、髪伸ばしてたんだな

今思ったけど雪子が有沢にアタックしに行くとこ、髪に手を入れて、みたいな、あれ何?て思ってたけど、雪子の髪は唯一の実体というか、現実世界に介入してる部分で、田口の中の有沢への気持ちに触れて。という意味合いなのか、?髪に手を入れてのシーンがあったからこそ、オルゴールに閉じ込められた髪を田口の腹にまた置いたのかなとは思うんだけど。いやまだイマイチ納得できてない、もうちょっと考える。

現実世界の田口と夢の中の世界の田口の人間性の差面白いな〜と思った。
現実世界の田口って、本人の挙動が見れたのはラストシーンだけだから1回目観にいったときはあんまりギャップ感じなかったんだけど
夢の中の田口って序盤に金ちょろまかしたり床に服叩きつけたり怒鳴りつけたりかなり「男」らしいんだよね。
からのラストシーンの感じ、わたしは一回目はまぁ失恋の瞬間だし病み上がりだしくらいに思ってたけど、
冒頭の有沢の口から語られる普段の田口は、大人しくミステリアスな女性的な雰囲気を感じる人物で、2回目でめっちゃギャップ感じた 1回目の時点で田口って男らしい人物ってイメージが着いたまま2回目冒頭観たから。

でもどちらも有沢の前の田口だから本当の田口がどうなのかはわかんないけど、
有沢の前だから猫かぶってるというか、恋する乙女的にしおらしくなってるのか、現実では元々そういう性格なのか。
でも夢の中の田口は本当の田口の性格と言うよりも、男なんだから男らしくいなきゃという潜在意識の象徴かなぁとも思う。それぞれの人物が何かしらの田口の中の思うところの象徴なら、田口自身も感情の象徴なんだよな。

夢の中の田口は会社の金をちょろまかして解雇されてんのに、現実の田口は夢の中で指を頂戴って言われたけど明日の仕事に支障が出るからって夢の中で断ったよ、って言うような真面目な人なんだよね 夢の中ですらあげないっていう 涙
すきだよ田口 そんな有沢みたいな男じゃなくて俺にしな 結婚しよう



【あとがき的な】


ダ~~ラダラと書き連ねてきたけど話が反復してたり心の中の声ダダ漏れで読みにくいだろうにこんなとこまで読んでくださってありがとうございます🥲
今まで観たことある舞台でいちばん難しくって、一筋縄じゃいかなくて、だからこそ沢山考える機会になって楽しかったです。こんな作品に出会えてよかった。安田さんの演技ってやっぱり好きだし、いつも安田さんに会うぞー!!って思って舞台に行くのに、結局終わったあとあんまり安田さんに会えた気がしないんだよね。今回で言うなら私は「田口」に会いに行った感じ。そう思わせるのってすごいことだなぁと毎度思ってる。

今回本当にいい席で見れて感情の細かいニュアンスまで観れて良かったです…
1回目は2階席の1列目(センターあたり)、
2回目は1階席1列目(センターあたり)で観れて
こんなにいい席運ないだろって感じだった。2階席観やすくて舞台の内容頭に入れて、2回目で細かい感情のニュアンスが見れたの…最高の流れだった。
安田さん、生きてた……髪の1本1本流れ、血管、皮膚の動き、涙、見えないとこどこ?ってくらい近くで見れてもうこの先こんなに近くで見れることないんだろーなーて思ったら涙出てきた。
るーるるとか参加できて嬉しかった。絡まれた時笑っちゃった。

まだこれからも多分あれってどういう意味だったんだろーて考えるだろうな
また更新するかもです。
ありがとうございました☺︎︎︎︎

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