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庭のお茶①

1年目の夏の初めに、最初に収穫したのは、ウスベニアオイでした。

ウスベニアオイ(学名:Malva sylvestris 別名:マロウ、コモンマロウ、マロウブルー)の花は鮮やかな赤紫色で、お湯を注ぐと青いお茶になります。粘液質が豊富なので、そのトロミ成分が喉を保護してくれる効用があり、風邪をひくと咳が止まらなくなる私には必需品。庭をつくる前の秋に、畑の縁のカエデの横へ、最初に植えたハーブの一つでした。

ウスベニアオイには味や香りはないので、何とでも合わせやすい。
香りの良いフレッシュローズマリーと合わせて。

晴れた日には毎日花を摘んでは竹籠に載せて干していました。さすが粘液質豊富なだけあって、花びらに触ると手に引っ付くような感じがあり、乾燥には意外と時間がかかります。花同士も引っ付きやすいので、途中から洗濯物を干すピンチで吊り下げることにしました。この方がきれいに乾燥できると思います。

でも、大量に花が咲くようになると、ピンチでは間に合わなくなるので、
竹籠の方がどさっと干せてこれはこれでやっぱり便利。
普段は陰干しですが、天気の悪い日が続いている時の束の間の晴れ間には、
風通しの良い外にぱっと干したりしていました。
完全に乾くと青味が強く出て濃い紫色に。シャカシャカと乾いた音がする。
家族の喉対策に1年分を収穫しようと思うと1株では足りないと思って、もう1株植え込みました。
耕した土は養分豊富なのか、ひと月でこんなに大きな葉を茂らせてびっくり。
最初に畑の縁に植えた株は小さかったのですが、花壇に移植するとぐんぐん大きく育ちました。
背丈を超えて大きく育ってくると、いろんな生き物がやってきます。
模様のきれいなカメムシも茎の水分を吸いにたくさんやってくるようになります。
でも木が丈夫なら多少虫がついても花はたくさん咲き続けてくれます。

育ててみると、ウスベニアオイは夏の初めから秋の終わりにかけて途切れずに咲き続ける強健な植物でした。1年目に1株育ててみて、乾燥させた花を冬中利用でき、とても助かったので、2年目にはさらに2株増やしました。環境が合っていたのか素晴らしくたくさん咲き続けてくれ、5月から4ヶ月間、晴れた日は毎日すべての花を収穫し続けました。2年目の株は、1年目の株に比べて3倍以上の花が咲きます。咲いた花はできれば残さず収穫する方がいいと思います。咲いた花を木にたくさん残すようになると一気に木が弱ります。

そうは言っても、植物の成長のペースは早いし、ウスベニアオイだけでもピーク時で1日1株で100以上の花を咲かせますから、それを追いかけ続けていると人間の方が体調を崩しかねません。私も9月に入ると疲れが出たのか、数日熱を出して寝込んでしまいました。それも友人が誘ってくれて開催することになった1日だけのハーブティーカフェの前日に・・・本当に楽しみにしていたのでショックでした。さらにショックなことに、収穫できずに1週間経ってしまったウスベニアオイは、酷暑もあってかすっかり弱ってしまい、3株とも枯れてしまったのです(><;)

健康のためのお茶作りで体調を崩すのは本末転倒だなとつくづく思い、あまり欲を出しすぎずにバランスを保ってやろうと思いました。栽培の量を考えるよい機会になりました。私的にはウスベニアオイは2株(2年目以降の株なら1本で十分ですが)をしっかり育てるのが良さそうです。

真夏は毎日こんな感じ! 左が2年目の株。

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