庭のお茶①
1年目の夏の初めに、最初に収穫したのは、ウスベニアオイでした。
ウスベニアオイ(学名:Malva sylvestris 別名:マロウ、コモンマロウ、マロウブルー)の花は鮮やかな赤紫色で、お湯を注ぐと青いお茶になります。粘液質が豊富なので、そのトロミ成分が喉を保護してくれる効用があり、風邪をひくと咳が止まらなくなる私には必需品。庭をつくる前の秋に、畑の縁のカエデの横へ、最初に植えたハーブの一つでした。
晴れた日には毎日花を摘んでは竹籠に載せて干していました。さすが粘液質豊富なだけあって、花びらに触ると手に引っ付くような感じがあり、乾燥には意外と時間がかかります。花同士も引っ付きやすいので、途中から洗濯物を干すピンチで吊り下げることにしました。この方がきれいに乾燥できると思います。
育ててみると、ウスベニアオイは夏の初めから秋の終わりにかけて途切れずに咲き続ける強健な植物でした。1年目に1株育ててみて、乾燥させた花を冬中利用でき、とても助かったので、2年目にはさらに2株増やしました。環境が合っていたのか素晴らしくたくさん咲き続けてくれ、5月から4ヶ月間、晴れた日は毎日すべての花を収穫し続けました。2年目の株は、1年目の株に比べて3倍以上の花が咲きます。咲いた花はできれば残さず収穫する方がいいと思います。咲いた花を木にたくさん残すようになると一気に木が弱ります。
そうは言っても、植物の成長のペースは早いし、ウスベニアオイだけでもピーク時で1日1株で100以上の花を咲かせますから、それを追いかけ続けていると人間の方が体調を崩しかねません。私も9月に入ると疲れが出たのか、数日熱を出して寝込んでしまいました。それも友人が誘ってくれて開催することになった1日だけのハーブティーカフェの前日に・・・本当に楽しみにしていたのでショックでした。さらにショックなことに、収穫できずに1週間経ってしまったウスベニアオイは、酷暑もあってかすっかり弱ってしまい、3株とも枯れてしまったのです(><;)
健康のためのお茶作りで体調を崩すのは本末転倒だなとつくづく思い、あまり欲を出しすぎずにバランスを保ってやろうと思いました。栽培の量を考えるよい機会になりました。私的にはウスベニアオイは2株(2年目以降の株なら1本で十分ですが)をしっかり育てるのが良さそうです。