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薬草の庭をつくることになった理由

そもそも、なぜ新しい庭を作ってハーブや薬草を育てようと思ったのか?

亡義父が造ったこの家の庭に手を入れながら、庭の土台になるのは木であり、どんな木を植えるかで庭の雰囲気は大きく変わるだろうと感じていました。自分で木を植えるところから庭づくりを始めたらとても楽しいだろうなと思っていたことがひとつ。

そして、義父の庭に手を入れながら、この庭の環境に合う自分の好きな多年草はほとんど植えてしまったということ。庭の環境に合わなくて何度植えても消えていくものも多数ありましたが。そして5、6年かかってそれなりに庭の環境が落ち着いてくると(落ち着かず大変なままの場所もありますが・・・)、何か新しいことがしたくなったのでした。好きな植物をもっと増やすのもいいけれど、育てたことのないものを試したいと思いました。

また、家の裏の畑では夫が自然栽培の野菜を作っていましたが、家からその畑へ行くには、距離は近いのに遠回りしないと行けませんでした。裏の畑と前庭の間には例のサザンカの垣根があったからです。垣根周辺には木や灌木が密集しており、つる植物も絡みついて手入れが本当に大変な場所でした。さらに、風通しの悪さもあってか、サザンカには例外なくチャドクガが付き、選定のたびに苦しみました。

そうして、サザンカの垣根を取り払い、家の玄関からすぐに畑へ行ける小道をつくり、畑の一部を新しい庭にしよう!と思いつきました。畑はここ以外にもいくつかあったので、夫もOKしてくれました。

庭といえば、私は本当は、雑木林を作ってその日陰を利用して日陰植物の庭を作りたかった(ページ上の写真のようなしっとりした庭が好き)のですが、法律上、農地を庭に地目変更することは難しいことだったので、庭らしい庭をつくることはできません。

そこで、思いついたのが薬草園、ハーブ畑というものでした。私はなぜか野菜作りには興味がなく、それは、野菜は食べることを目的としているので、庭という景色作りとはゴールが異なっているからかもしれません。とにかく庭的な畑なら自分にもできるかなと思ったのです。収穫物を薬草茶にして家族の健康に役立てながら、茶材となる植物として主に木本や多年草を選べば、経年変化の景色を楽しむことができます。これならいいかも!と思いました。そして、このたくさんの農地のある田舎で、私がそれを生かしながら生きて行くとすれば、薬草の活用というのは理にかなっている気がしました。

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