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ほんとにあった(田舎の)怖い話。 〜お金と価値観〜

今回の記事は田舎暮らしブログ番外編。

この記事を書いているわたくし、ぷーこの住んでいる地域ではない(けれど結構近隣の)田舎の怖い話をします。
地名を書きたいところですが、書いてしまうと色々不都合があるので書きません。みなさまが少なくともその地域に移住しないようにしたいようにしたいのですが、、、どうかご理解を。そして、この記事は有料ではありませんので、みなさまが田舎暮らしを検討する際の一助になればと思います。


では、はじまりはじまり〜。


これは、わたくしの知り合いAさんから聞いた話です。Aさんは夫と子ども、義両親と一緒にB村で暮らしています。
結婚して子どもが生まれ、義両親と同居することになったAさん。B村は田舎とはいえ、スーパーやドラッグストアもある地域の側の小さな村で、生活には便利そうに思えました。


何のための、、、?

村割(村に払うお金)

引っ越してすぐ、村に払うお金(集合住宅でいう「共益費」)の計算のため、村からの調査票に答えることになりました。
調査票には、かなり詳しく質問項目が並んでおり、驚いたものの義両親や夫は何も疑問に思っていないようだったので真面目に答えました。

調査票には

  • 世帯人数

  • 性別

  • 年齢

  • 所有する車の台数

  • 所有する自転車の台数

  • 土地の大きさ

  • 家の価値

などなど、多岐にわたって項目が並んでおり、その中のいくつかは何に必要な情報なのか分からないものもありました。
調査票を初めて書くAさんは、義母に尋ねてみました。
「車の台数って何のために書くのですか?」
『それはね、村に出す金額を決めるのに使うのよ。車が多いとそれだけ金額も高くなる。』
「じゃあ、車の数だけでその世帯が払う金額を決めているのですか?」
『後はね、自転車の数とか、土地の大きさ、世帯の人数も関係してるのよ。自転車は子供の三輪車も含めて書いてね。』
「なぜですか?子どもの三輪車って関係あるんですか?」
『そういう決まりだから、ね?従いなさい。』

Aさんは疑問に思いながらも、田舎ってこんなものなのかと諦めて記入を続けました。
おかしいとは思っても、ここに住めなくなっては困るし、義両親との関係も悪くしたくない、、、
どうせ、住んでいたら分かることだし、、、

「ところでお義母さん、今年は私たちが引越してきたので、金額が上がりそうですね。いくらぐらいになる予定なんですか?」
『今年はね、車が3台、自転車が3台、人数が6人で土地が、、、、、、それで男が3人でしょ?だから、、、』
「お義母さん、男が3人っていうのは、、、?」
『ああ、男の人の人数も計算に入るのよ。男の人がいないと村の行事が出来ないからね。』
「、、、そう、なんですね、、、」
『だから、今年は12万ね!』
「12 !? なんでそんなに?」
『なんでも何も、そういう決まりよ。半年で6万、一年で12万、でしょ?』
「はぁ、、、」
「そんなに払って、お金は何に使うんですか?行事とかあるんですか?」
『さあ、何に使ってるかなんて気にしたことないわね。祭りももうしてないし、工事とかする時は別で集めるし。』
「あ、じゃあ、村の集まりで出るお弁当とかお茶とか?村全体の草刈りの日の日当とか、、、?」
『お弁当とかお茶は別で集めてるわね。この村は草刈りに日当は出ないわよ。』
「、、、、なんで、払ってるんですか?」
『決まりなんだから、払わないと住めないわよ。どれだけお金がなくてもかき集めて払うのが村のお金よ。黙って払わないと、何言われるか分からないでしょ。』
「、、、、、、。」

通行料


もっと不思議なのは、村の中の道を通るのに通行料がいるということです。
その村に住んでいる人が自分の家に繋がる市道を通るためには、通行料が必要なのだそうです。
使う道の距離に合わせて金額が決められており、それも村に払うお金に含まれているようです。そもそも市道なのに、通行料を村がとるのも変です。違法ではないのでしょうか。
何が怖いって、村に払うお金は何に使われているか一切分からないところ。そして、誰もそのことに触れないところです。

納得がいかないAさんでしたが、子どもはすでにその地域に慣れているし、田舎で子育てをしたい。義両親は高齢だから、2人だけで暮らせなんて言えたものではなく、、、さらに言うと、夫は長男です。

長男だとか次男だとか、女だとか男だとか、そんなことを言う時代は終わったと思っているそこのあなた!
田舎だとまだまだ言われますよ!!
Aさんの住む村はそれがさらに酷い、いわゆる「男尊女卑」の地域でした、、、


男尊女卑


Aさん一家の近所に、子どもが生まれた家がありました。B村では子どもが生まれると近隣の家から2000円ずつ渡すことになっていると聞いていたAさんは、早速2000円を持っていこうとしました。

「お義母さん、お祝い持っていってきますね!」
『どこに?』
「赤ちゃん生まれたって、、、」
『ああ!あそこは女の子だから要らないよ。』
「???」
『男の子が生まれたら渡す決まり。結婚するときのお祝いも男の子が結婚する時だけよ。もしもお父さんのいない家庭に男の子が生まれても、それは渡さなくていいの。この村では女に価値はないから、、、。』
「そんなの、令和の時代にあるんですか?!」
『昔からの村の決まりだからね。』
「、、、。」

おかしいとは思っても、村の決まりに逆らっては住んでいられなくなるのが田舎。
そして、お義父さんや夫の言動にも逆らえなくなります、、、


男は何をしてもいい?


夫が急に仕事を辞めたことを責めても、お義父さんに止められます。
「でも、この子達のこともあるのに、仕事を急に辞められたら困るんですよ!ただでさえ、私が生活費出してるのに、、、」
『お前が働けばいいだろう。男は好き勝手するもんだ!文句を言うな!』
「でも、お義父さんとお義母さんの分の村のお金も私が出してるし、、、」
『当たり前だろう!口答えするな!』
「、、、。」

夫が浮気をした時も、、、
「出張とか夜勤とかって言ってたでしょ!なんで私たちにお金を一切かけないのに、その女にはお金出してるのよ!!」
『何大きな声を出しているんだ!!近所に聞こえるだろ!!恥ずかしい!!』
「お義父さん!(夫)さんが浮気したんです!」
『男は遊んで一人前だ!その程度でうるさく言うな!!近所に聞こえたらなんて言われるか分からないだろう!黙れ!』
「お義父さんはなんでいつもっ、、、」
『お父さんの言うことを聞きなさい、Aさん。この村では男の人は何をしてもいいの。そろそろそれに慣れなさい。男の人は偉いのよ。』

言いたいことはたくさんありますが、子供がいるので、離婚できないし、、、とAさんは今でも我慢しています。
田舎だから、というかこの村だから、というか。非常に古い考えですね。令和とは思えない。

どうでしたか。B村の恐怖。
ほんとにあったというより、この令和の時代に実際にある村のしきたりです。ほんとにある怖い話なのです。

田舎は田舎でも、、、


わたくしぷーこの住んでいるところは、村に払うお金はありますが、使い道も分かっているし、リターンがあります。
男尊女卑もあまりありません。掃除に出るのが女の人、草刈りが男の人とかはありますが、一応の決まりなので絶対ではありません。また、90代ぐらいのおじいさんでも奥さんを大切にしていて、ゴミ出しなどの家事もしています。考え方も現代よりも現代的な人が多いです。
Aさんの住むB村の対極みたいな地域で良かったです。動物と虫が多いぐらい、良いかなって思ってしまうほどB村は酷い。

村の外から来た人は、、、

そんなB村に慣れてきたAさんの言葉でこの記事は終わりにします。

「この間、都会から引っ越してきた人がいるんだけど、村でやっていけるのかなぁ、、、村のお金だって、今から高くなるし。新しい人にちゃんと教えてあげないとね。この村では私たちに発言権がないことも、村のお金のことも。だけど、村の外から来た人は村に払うお金が倍になるっていうのは言っちゃダメだね。」
「うちからは新しい人の家がよく見えるから、調査票にほんとのこと書いてるかちゃんと確認しないと。村の決まりに逆らっていないかも確認してあげよう。そうじゃないとうちの村には住まわせられないからね。」





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