【動画生成AI入門】いまさら聞けないプロンプトの作り方5選
「AI動画ってどうやって作るの?」「プロンプトって何を書けばいいの?」
いまさら聞けないけど実は知りたい、
動画生成AIの基本プロンプトの作り方。
動画生成AIを始めたばかりの人が、プロンプトで迷わないために、私が半年間の試行錯誤と、各動画ツールの英語チュートリアルを熟読し、生成を繰り返す中で導き出した、これだけは押さえておきたい「5つの視点」を解説します。
各ツールごとに作法のようなものもありますが、そんなのイイからこれだけまず覚えとけというのをまとめました。
この5個だけ覚えておけばOK
①被写体:何をどうする?
②カメラ:動きと心理効果
③背景:被写体以外にも物語を語らせる
④自然:光・影・火・風・水で感情を増幅
⑤時間経過:物語に奥行きと変化をもたらす
『プロンプトはAIで自動化したい!』と思われるかもしれませんが、指示を出し選別するのが人間である以上、ここは理解した方が早いです。この5つの視点で動画作りを進めることで無駄な時間とクレジットを削減することができます。ではいきましょう。
※最初に言っておきますが、ただ画像が『動く画』でいい場合はプロンプトなんて気にしなくてOK。プロンプトなしで画像に沿ったハイクオリティな動画が完成します。あくまで意図を反映したい場合、複数シーンを組み合わせて物語を作りたい場合に使える方法です。
この動画を元に解説をしていきますので一度ご覧いただいた上で続きをお読みください👇
①被写体:動画の中心を定める
動画生成AIで見かける9割がこれです。別記事で考察します。
まずは動画の主役となる「被写体」を明確にしましょう。
「何が」「どのように」動くのかを具体的に記述することで、AIはあなたのイメージを正確に理解してくれます。サンプルでは女性がコーヒーを飲んでいるとしました。
何が映っているか?
例:猫、人物、車、風景
どんな行動をしているか?
例:歩く、微笑む、ジャンプする、走る
どんな状態か?
例:穏やか、興奮している、悲しんでいる、楽しそう
ポイント:
被写体の行動や状態を具体的に記述することで、より生き生きとした動画を作成できます。
例えば、「猫」とだけ書くよりも、「猫が窓辺で日向ぼっこをしている」と書く方が、より詳細な動画を生成できます。
②カメラ:動きと心理効果
動画生成AIにおいては、あなたがまるでカメラマンのように、カメラワークを指示できます。
カメラの動きや視点を設定することで、動画に奥行きやダイナミズムを与えることができます。サンプルではクローズアップで表情を注目させています。
カメラはどのように動くか?
例:近づく、遠ざかる、左右に動く、固定
カメラの視点は?
例:ローアングル、ハイアングル、正面、俯瞰
カメラの動きはどのように変化するか?
例:ゆっくり近づく、急にズームする、パンする
ポイント:
カメラワークは動画の印象を大きく左右します。
例えば、被写体にゆっくりと近づくカメラワークは、視聴者に期待感や緊張感を与えます。
一方、固定したカメラワークは、落ち着いた印象を与えることができます。
詳しくはこちらをご覧ください👇
③背景:世界観を演出
背景は動画の雰囲気を決定づける重要な要素です。
背景を具体的に指示することで、動画の世界観をより深く表現することができます。サンプルでは赤いバスを走らせることでロンドンを連想させています。
どんな背景か?
例:街並み、森、部屋の中、海辺
背景に何が映っているか?
例:人が歩いている、他の猫がいる、紅葉が散っている
背景はどのように変化するか?
例:背景がゆっくり流れる、景色が変わる、夕焼けが広がる
ポイント:
背景は、被写体との関係性も考慮して設定しましょう。
例えば、猫が主人公の動画であれば、部屋の中で遊んでいる様子や、自然の中でくつろいでいる様子などを背景に設定すると良いでしょう。
素材についてはこちらをご覧ください👇
④自然:光・影・火・風・水で感情を増幅
風、光、影、雨など、自然現象は動画に動きや奥行き、時間の流れを与えてくれます。また、AIは自然の動きはとても優秀です。光や影、風をうまく使いこなすことで被写体を固定したままでも物語を作ることができます。サンプルでは髪を風になびかせることで心の開放感を演出しています。
どんな自然現象を取り入れるか?
例:風、光、影、雨、雪、雷
自然現象はどのように表現するか?
例:風で髪がなびく、太陽の光が差し込む、木の影が動く、雨が降る
自然現象は動画にどんな影響を与えるか?
例:風で躍動感を出す、光でドラマチックにする、雨でしっとりとした雰囲気を出す
ポイント:
自然現象は、単なる背景要素ではなく、動画のテーマや感情を表現する上で重要な役割を果たします。
例えば、雨のシーンは悲しみや寂しさを、晴れた日の光は希望や喜びを表現するのに役立ちます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
⑤時間経過:物語に奥行きと変化をもたらす
5番目におまけのごとく置いていますが個人的には一番大切な概念です。画像と動画の違いの一つに”時間の経過”があげられます。画像はある一点を示すのに対し、動画は複数の点と点を結んだ線であり、面です。5秒の動画なら5秒間を示す、訳ではありません。その前後に"物語"を感じてもらうことができますし、その5秒間とは異なる5秒間を繋げることで、その間に面が発生します。面が織りなし立体的な物語が完成すると思います。
時間の流れをどのように表現するか?
例:タイムラプス、スローモーション、時間の経過を表現する演出
動画全体でどれくらいの時間経過を描くか?
例:数秒間、数分間、数時間、数日間
時間の流れで何が変化するか?
例:空の色が変わる、花が開く、人の服装が変わる、季節が変わる
ポイント:
時間経過の表現は、ストーリー性のある動画を作る上で非常に重要です。
例えば、花の開花をタイムラプスで表現することで、生命の力強さを表現することができます。
これら5つを組み合わせることで被写体の動きだけではない濃密な情報量をこめることができると思います。動画の目的は"人の感情を動かす"ことですから。
まとめ
動画生成AIのプロンプト作成は、最初は難しく感じるかもしれませんが、ポイントを理解すれば、初心者でも簡単に使いこなすことができます。
この記事で紹介した5つのポイントを参考に、ただの『動く画』から脱却し、素晴らしい動画を制作してください!
サンプルシートをまとめました:
https://note.com/preview/nda3d9f35813b?prev_access_key=a960f2397bf6f169e1cc384910a3f2f0
あとがき
動画生成AIの進化は止まりません。『動けばすごい』フェーズは終わり複数シーンを繋げた物語を作れるようになりました。①は物を語るには十分なクオリティがあります。Xなどにあげれば『AIすごい。』と言ってもらえます。さらに②-⑤をうまく使い奥行きのある表現ができれば『クリエイターすごい。』と言ってもらえます。その差は感情が動くかどうか、でしょうかね。それが物語の魔術なのかもしれません。しらんけど。