2025年 動画生成AIの動向と未来予測:ただの「動く画」から脱却せよ
結論:画像を動かすから、物語を動かすへ
ストーリーテリングの強力なツールへと進化
クオリティ高く生成される動画
キャラクターの一貫性と画像外に含まれない自由度の高い動画作りが可能
【画像を動画にする】から【物語を動画で伝える】に二極化する
キャラ固定・自由度の高い動画の例
今日のテーマはこちら
1. 2025 動画生成AIの現状と未来予測
2. 動画生成用プロンプトの話
3. 展望
現状:動画生成AIの急速な進化
ツールがめちゃくちゃ増えました。
2024 Runway,Luma その他
2025 Kling,Sora,Runway,Pika,Hailuo,Luma,Hunyan,Nim,Pixverse,Vidu
何が変わった?
使う人やSNSの変化:
「動く画」の飽和: 発信者の増加。単なる「動く画」が大量に作られ、飽きます。
バズ目的、コンプラ違反動画の増加: バズ目的やコンプライアンスに違反するコンテンツの増加。著名人のセクシー動画、著作物の乱用。
技術的な進化:ストーリー作成へ
キャラクター固定: 一貫性のあるキャラクターを動画内で動かすことが可能になり、世界観の統一が容易になりました。
画像の延長にない動画生成: 従来の「画像を動かすだけ」の制約を超え、より自由度の高い動画が作れるようになりました。
画像の延長にしか動きを出せなかったから画像が重要だった。
画像の制約に収まらずに動きを出せるようになったから、シナリオが重要に。
2025 Project Odyssey 応募動画 宣伝
タイトル:最後のレシピ
カテゴリ:marketing & ad
『この日彼は知ることになる、これが"最後のレシピ"だと。』
AI動画制作における課題だったキャラクターの一貫性を、Pikaの「Ingredients」機能によって克服。この作品では、キャラクターの一貫性を保った上で、ストーリーテリング、感情表現、そしてコマーシャルへの展開まで、ストーリーに沿ってメッセージをより強く伝えています。
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キャラ固定と自由度の高い動画生成により、ストーリーのある動画作りが格段に容易になります。
動画活用の二極化:画像メイン or 脚本メイン
画像を動かすから、物語を動かすへ
画像を動かしたい人 (画像→動画)
画像を動かすことが目的
画像生成から入った人が多く、このタイプが主流
それっぽい動画をつなげた並列関係
物語を作りたい人 (動画←物語)
ストーリーを伝え、感情を動かすために活用される。
起承転結・つながりを重視・時間の奥行き
真に動画生成AIを使いこなすのは、監督や脚本家など、ストーリーテリングに長けた人・商用の人の話はSNSに出ない
目的が違うので、使い分け。物語を全員が作る必要なし。
AI動画を3つに分解すると
自分の強みとの掛け合わせ
2. 物語を作るために:動画用プロンプトの基礎
AIの進化早すぎ問題。今日の技術、明日には不要になりがち。
プロンプトの概念は変わらないので無駄にならないと思います。
これまでは「画像が破綻なく動けばいい」というのが主流でしたが、今後は「どう動かし、どう繋ぐか」を考える必要がありますので、以下のプロンプト作りを参考に考えてみてください。
プロンプト作りの5つの視点
①被写体:何をどうする?
②カメラ:動きと心理効果
③背景:被写体以外にも物語を語らせる
④自然:光・影・火・風・水で感情を増幅
⑤時間経過:物語に奥行きと変化をもたらす
『プロンプトはAIで自動化したい!』と思われるかもしれませんが、指示を出し選別するのが人間である以上、ここは理解した方が早いです。この5つの視点で動画作りを進めることで無駄な時間とクレジットを削減することができます。ではいきましょう。
被写体(主役):
誰・何を主役にするのか?
主役のキャラクターやオブジェクトにどんな感情や行動を持たせるのか?
背景(世界観):
どんな場所や雰囲気を作るのか?
背景がストーリーにどう影響を与えるのか?
カメラ(視点):
視聴者にどのような視点で見せるのか?
カメラの動きやアングルでどんな感情を引き出すのか?
自然物(環境):
小道具や自然物をどう配置するのか?
それらがストーリーにどう関わるのか?
時間の経過(展開):
ストーリーをどのように展開させるのか?
時間の流れをどう表現するのか?
これらの視点を踏まえ、より効果的なプロンプトを作成することで、動画の質を向上、意図の反映をさせることができます。
3. 展望:動画生成AIの活用方法
文字から画像を作ってきたように、動画と動画を繋ぎ合わせてストーリーを作る能力が重要になります。そして、
ストーリー + コンセプト = 商品価値
ストーリーに「コンセプト」を与えることで、商品にすることができます。例えば、ダイヤモンドの指輪は、炭素のかたまりに「愛」や「永遠」という物語をのせることで価値を生み出しています。ストーリーバイアス。
最後に:最新ツールに振り回されないで
動画ツールの高額化が進むと予想されますが、すべての人が最新ツールに課金する必要はありません。大切なのは、『ストーリーの伝達、感動、行動喚起』を目的とした動画作り、と思って耐えましょう。
プロユースは最新ツールをでベストを追求する必要がありますが、それ以外は、個性を追求。自分の表現に適したツールを愛用するのが良いでしょう。
まとめ:『AIすごい』ではなく『あなたの表現がよい』に
2025年、動画生成AIは「動く画」から脱却し、ストーリーテリングの強力なパートナーへと進化します。時間もお金もかかる最先端の動画生成に皆が挑戦する必要はありません。しかし、AIの進化によりストーリー性のある動画生成が可能になることで、新たな表現や課題に挑む年になることが予想され、それを念頭に置いておくと迷子にならないのではないかと思います。
高額化も予想されますが、この変化に惑わされず、動画生成AIの目的は、自分や商品のメッセージを伝え、視聴者に感動と行動喚起をもたらすことです。小さな「ありがとう」から始めるのも良いかもしれません。『AIすごい』ではなく『あなたの表現がよい』と言われるクリエイターにまずは。
プロンプト作りまとめシート
https://note.com/preview/nda3d9f35813b?prev_access_key=a960f2397bf6f169e1cc384910a3f2f0