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しあわせを感じることができるのは両親が産んでくれたから

暑くて外に出るのすら躊躇していた夏の某日、アメリカドラマ『ブレイキングバッド』をイッキ見した。

ガン告知されて余命幾ばくかの高校教師が、家族にお金を残そうと麻薬製造に手を染め、次第に闇の世界にのめり込んでいく話。よくこんな脚本書けるなーと惚れ惚れする。

イッキ見したせいでもあるのだろうか、登場人物の「変化」が裏テーマなのではないかと感じた。

堅物の教師がホンモノの悪党に。出来損ないのロクデナシがなくてはならない存在に。しっかり者の母親が情緒不安定に。屈強な捜査官が恐怖を覚え、精神的に脆弱な女性が頼れる存在に、、、etc。

何も知らずに蚊帳の外の息子も人並みに変わっていくけど、思春期による変化が可愛く思えるほどに、周囲の人間が良くも悪くもどんどん変わっていく。

主役の高校教師が悪党に、准主役の出来損ないがなくてはならない存在に


その中で変わらないものとして描かれるのが「愛」。ウォルターは家族愛、ジェシーは博愛、息子による両親への愛、赤子への無償の愛。

全ての愛はウォルターの自己愛によって崩れる。家族のために始めた麻薬製造が、いつしか帝国を築きたいという自己実現欲求に代わり、ひいては自己愛へとなって破滅へと続いてゆく。

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