医療カウンセラーとして架け橋になる。
初めまして、医療カウンセラー高木真美です。
本日6/15から医療カウンセラーとして本格的に活動を開始しました。
医療カウンセラーってどんな仕事なの?と思われている方もいらっしゃるでしょう。
一言では表現しづらいのですが、医療や健康についての心配事やお悩み事を聴いて、ご自身の方針を見つけるお手伝いをすることです。
時にカウンセラーのように、時にコーチのように、時にコンシェルジュのように、クライアントさんが求めるものを臨機応変に提供していけたらと思っています。
なぜこれをしようと思ったのか?
私は内科医として多くの患者さんやご家族と出会い、病気について説明する機会をいただきました。伝えたつもりが全く伝わっていなかったり、私の意図しない形で伝わっていたり、コミュニケーションの難しさを感じていました。そのために対話が必要だと思いながらも、日常診療に追われゆっくりと話し合う時間を取ることができませんでした。結果として、私が伝えたい情報は伝えたので、あとは自分たちでどうぞゆっくり考えてください、と手渡したまま、本当に理解しているのか十分に確認もしない状態でした。もしかしたら伝えたことに自己満足して、不親切な対応を繰り返していたのかもしれません。
私自身も2015年末に体調を崩し、患者となり治療を続ける中で、自分自身のことを理解することの大切さや病との向き合い方、そして生き方について考えるようになりました。病気として表現している自分自身の奥底に目を向けること、そして、そのためにも現状を正しく理解することの大切さを知ることができました。
また、健康を取り戻す過程で出会った人々からのお話を聞く機会にも恵まれました。その会話の中で、医療者が意図したことを私は想像できるのですが、違うように受け取られていたり、わけが分からなくて混乱していたり、正しい情報が伝わっていない現実を目の当たりにしました。
同時に、私自身の家族にも病気が見つかり、主治医からの説明の場に同席する機会が何度かありました。受け取る側の余裕がない状態では、例え平易な言葉であったとしても記憶に留めることができなかったり、情報量が多過ぎて入ってこなかったり、パニックになり頭の中に言葉が残っていない状況を肌で感じることができました。
ひょっとしたら、自分の進む方向を決めるために必要な現状把握をする時点から、認識のズレが私が想像する以上に大きいのではないだろうか?病名から想像するイメージや情報だけで思考停止してしまい、ネガティブな方向に引っ張られすぎてはいないだろうか?と疑問を持つようになりました。
そこで、数年前から友人を限定として、告知の現場に同席したり、告知を受けた家族との関わり方の相談を受けるようになりました。この経験を通して、気楽に相談できる場が少ないこと、あったとしても敷居が高いように感じて誰にも相談できず、よく理解していないまま選択している状況が世の中にはたくさんあることに気づきました。偶然にも私の友人だったから話を聴いてもらえた、という奇跡的なつながりの中だけではなく、広く必要としている人が安心してサポートが受けられる環境が必要ではないかと思い、このサービスを本格的に開始しようと決意しました。
病気は一見、自分に不幸をもたらすようなイメージがあるかもしれませんが、違う側面から見ると、自分にとって大切で豊かなものを伝えようとしているのではないか、と私は考えています。
ゆっくりとお話を聴きながら、大事にしたいことは何だろう? そのためにどんなことが起こったら良いのだろう、、、なんのために治療をしたいのだろう?と、ご自分の人生を振り返ると同時に、過去から繋がっている今この瞬間を大切にして、その先にある望む未来を見据えながら選択をしていけたら、どんなに心強いだろうか、と思っています。
今、あなたの中でどんなことが湧きあがってきているのか一つ一つ丁寧に扱いながら、自分自身との関係、家族との関係、医療者との関係に、橋をかけるサポートができたら嬉しい。