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未熟な命が生まれたら?
先生からのお話
入院の際に「生まれた後どうなるのか」というお話が先生たちからありました。
・陣痛や破水が来た時点で緊急帝王切開になるが双子+早い週数のため出血が多いことが予想される
・この週数で生まれた場合の生存退院は8ー9割
・肺が成熟するまでは人工呼吸器が必要になる
・血圧が不安定で、生まれて3日ほどは脳室内出血など命に関わるリスクがある
・栄養は点滴から高カロリー輸血を。母乳の分泌が始まればチューブを使って胃に。ドナーミルクを使用する可能性もある。
そのほかにも小さいがゆえに目の病気や貧血などいろんな症状があることの説明を受けました。この日の日記にはNICUも見せてもらう、と書いてありますがショックな話が多かったせいかその記憶は全くなく。
「赤ちゃんたちは生きられるのか、生きていたとしても育つのか?」と不安でいっぱいでした。
低体重児?未熟児?
私自身、2040グラムほどの体重で生まれたいわゆる「未熟児」でした。確かにずっと小さく母は発達面でも心配したことがあったようですが、小学校高学年ぐらいからは背の順で並んでも1番前ではなくなり、今や他の人と全く差はありません。だからなんとなく「小さく生まれてもまあだんだん大きくなるだろう」と考えていたのですが、いかに自分が無知であったかを思い知らされました。
今は未熟児ではなく、「低出生体重児」と呼ばれます。
細かく分けると
2500グラム未満 低出生体重児
1500グラム未満 極低出生体重児
1000グラム未満 超低体重出生児
となるそうです。
でも私は「小さいというだけでなく、あらゆる臓器、機能が未熟で、未熟児という言葉はぴったりだな」と思いました。
1日の価値
先生や看護師さんに言われて覚えているのが「1日でも長く妊娠期間を延長することが赤ちゃんのためになる。たった1日でもお腹の赤ちゃんにはその何倍もの価値がある」という言葉です。
赤ちゃんは毎日単に大きくなるのではなく、24-27週で肺の発達、28-31週で内臓や神経系が完成、など体のあらゆる機能が成長していくので成長すればするほど合併症の頻度が低くなる、と。
それを聞いて、「頑張って30週ぐらいまでお腹にいて!」と強く思いました。
ただ30週まではあと1ヶ月ぐらいあり、「この生活がそんなに続くなんて無理や」「寝てるしかできひんのに」「もうやめるとかできひんし、つらい」と自分本位な考えはずっと消し去ることができませんでした。
そんな中でもベビーズはずっと元気にお腹で動いており。
「そんなに動いたら出ちゃうよー、上の方にいときやー」と声をかけながら「今日も1日すぎた。私も赤ちゃんも偉い!」となんとか自分を褒めて眠りました。