宇宙最強!!魚族の新帝王!!
はじめに
マスターデュエルのカードレアリティNとRのみで戦うN/R限定構築戦において、従来の魚族デッキは中速~低速の罠ビートデッキであった。
展開と除去を担う【アビス・オーパー】を軸とし、相手による破壊に耐性があり場持ちが良いシンクロモンスター【白闘気海豚】や【白闘気一角】を目指しつつ、【ゴーティス・フューリー】を始めとした罠カードで妨害するプランを取る。
ウィング・オブ・ガーディアン
2024/08/08に発売された本弾によってN/Rのあるデッキが超強化されることとなった。
それが魚族デッキだ。
そして、そう言わしめた新カードこそ【ゴーティスの月夜サイクス】である。
【ゴーティスの月夜サイクス】
〈水属性〉
【アビス・オーパー】のリンク素材となる。
また、【サブテラーの継承】で参照し【影依の巫女 エリアル】を経由して「マーメイド・シャーク」を始めとしたレベル3以下の水属性にアクセスできる。
〈レベル6〉
場に出しにくい。
〈魚族〉
【アビス・オーパー】の全効果、【白闘気海豚】の蘇生効果のコスト、【白闘気一角】の全効果及び「ゴーティス」カードの各種効果で参照する。
〈攻撃力2400〉
ほぼ全てのデッキに採用される【スリーバーストショット・ドラゴン】と同じで高水準である。
〈守備力0〉
最低。
※以下各種効果は名称ターン1縛り。
〈①サーチ効果〉
召喚・特殊召喚した場合に自身以外の魚族モンスター1体をサーチし、その後手札又は場の表側魚族モンスター1体を除外する。
サーチ範囲が広くレアリティRと思えない性能である。
しかし、+1サーチではなく1:1交換である。
〈②特殊召喚効果〉
自身が除外された場合に手札、場の表側又は墓地の魚族モンスター1体を除外し、自身を場に特殊召喚する。
レベル6モンスター故の出しにくさを軽減するだけでなく、①を往復で使用する事にも貢献し、①と合わせて【ピットナイト・アーリィ】の無効効果起動にも用いる。
そして、魚族関連の各種効果とシナジーが高い。
また、環境で必ず目にする【バージェストマ・ディノミスクス】への耐性となる。
使い勝手が良い効果。
結論
『場に出しにくいが、場持ちが良いサーチャー兼アタッカー』
②で軽減されているものの、レベル6の出しにくさを単体で解決する性能はない。
故に「場に出しにくい」と評価する。
攻撃力が高水準であり、②で何度も場に出てくる。
したがって、「場持ちがよい」と評価する。
〈①サーチ効果〉の候補
数多のカードから特に頻度が高い5枚を端的に述べる。
1.【ゴーティスの妖精】
評価
『〈①サーチ効果〉を次のスタンバイフェイズに+1のアドバンテージに変換する継続なコスト兼パンプ要因であり相手メインフェイズにシンクロ召喚できる効果を持つチューナー』
以下各種効果は名称ターン1縛り。
〈①バフ効果〉
墓地の自身を除外し、自分場の魚族モンスター1体を対象にターン終了時まで攻撃力を500アップする。
言わずもがな強力な効果。
突破力、キルスピードを上げ、ミラーに有効。
また、魚族は横展開が得意であるものの最高打点が2400〜2500程度であり心許ない。
N/Rにおいて汎用リンク【天威の鬼神】の攻撃力3000のボーダーラインは重要だ。
故に本効果の意義は大きい。
〈②特殊召喚効果〉
自身が除外された次のターンのスタンバイフェイスに発動でき、除外状態の自身を特殊召喚する。
1枚分の消費を場に還元する本効果は魚族の除外をコストとする魚族関連の各種カードと相性が良い。
そして、本カードが場にいると【アビス・オーパー】【白闘気海豚】【白闘気一角】等の主要カードに繋げやすい。
したがって、重宝する。
〈③シンクロ召喚効果〉
自身を特殊召喚した相手ターンのメインフェイズに発動でき、自身と自分場のモンスターを素材とした魚族シンクロモンスター1体を特殊召喚する。
②と合わせて相手ターン中に【白闘気海豚】【白闘気一角】主要カードをシンクロ召喚するができる。
他にも、【ピットナイト・アーリィ】の無効効果起動やエスケープを兼ねる。
2.【ゴーティスの紅玉ゼップ】
評価
『相手ターン中の〈①サーチ効果〉を+1のアドバンテージに変換する継続なコスト要因であり特殊召喚した場合にシンクロ召喚や手札から除外した場合に墓地のサイクスを除外できる効果を持つチューナー』
以下各種効果は名称ターン1縛り。
〈①墓地除外効果〉
自身を手札から除外し、自分の墓地の魚族モンスター1体を対象として発動でき、対象モンスターを除外する。
主に初動で使う。
【揺海魚デッドリーフ】の効果で【ゴーティスの月夜サイクス】を墓地へ送り、本効果で【ゴーティスの月夜サイクス】の②効果を起動し特殊召喚する。
〈②特殊召喚効果〉
自身が相手ターンに除外された場合に発動でき、自身を特殊召喚する効果。
【ゴーティスの妖精シフ】の②とは違い、相手ターン中のみであるが即特殊召喚できる。
〈③シンクロ召喚効果〉
自身が特殊召喚した場合に発動でき、自身を含む自分場のモンスターを素材として魚族シンクロモンスター1体を特殊召喚する。
【ゴーティスの妖精シフ】の③とは違いフェイズを問わない。
【リトル・オポジション】や【ダブル・フッキング】等でも起動する。
3.【ゴーティスの兆イグジープ】
評価
『相手ターン中に【白闘気海豚】をシンクロ召喚するパターンを増やし、【ゴーティス・フューリー】の使い回しを可能とするサポーター』
以下各種効果は名称ターン1縛り。
〈①特殊召喚効果〉
魚族モンスターが除外された場合に発動でき、自身を手札から特殊召喚する。
【ゴーティスの月夜サイクス】の①でサーチ後、そのまま起動し特殊召喚でき、相手ターン中に【白闘気海豚】をシンクロ召喚するパターンが増える。
〈②帰還効果〉
自身が除外された次のターンのスタンバイフェイズに、自分の墓地・除外状態の「ゴーティス」罠カード1枚を対象として発動でき、自分フィールドにセットする。
該当する2種のうち、魚族デッキにほぼ採用される主要罠【ゴーティス・フューリー】を使い回すことができる。
4.【ゴーティスの陰影スノーピオス】
評価
【ゴーティスの月夜サイクス】を場に特殊召喚する再現性を高め、リソース消費を調整し、相手の妨害ができる相棒』
以下各種効果は名称ターン1縛り。
〈①特殊召喚効果〉
互いのメインフェイズに、自分の手札・墓地から魚族モンスター2体を除外して発動でき、自身を手札から特殊召喚する。
主に【ゴーティスの月夜サイクス】の②を起動し特殊召喚する為に使う。
あらゆる場面で活躍し使い勝手が良い。
【ゴーティスの月夜サイクス】を活かすために本効果は欠かせない。
〈②付与効果〉
自身が特殊召喚した場合、場の表側カード1枚を対象として発動でき、そのカードは場から離れると除外される。
相手に使えば…
【ゴーティス・フューリー】の①除外効果を確定除外に変換する。
【ピットナイト・アーリィ】の②蘇生効果等の場から墓地に行き効果を発動するカードを妨害する。
自分に使えば…
【ゴーティスの月夜サイクス】を始めとした「ゴーティス」カードの起動体制を整える。
活躍は多岐にわたり強力。
〈③サルベージ効果〉
自身が除外された場合、自分の墓地から魚族モンスター1体を除外して発動でき、自身を手札に加える。
主に本効果で〈①特殊召喚効果〉を使い回す体制を整え、【ゴーティスの月夜サイクス】の②を往復で起動させる構えを取る。
また、魚族関連カードの除外コストを本カードを経由することで墓地からの消費に変換する。
戦線を維持する為に必須である。
5.【ゴーティスの守人イーノック】
評価
『リソースを回復できる【ゴーティス・フューリー】サーチャー』
以下各種効果は名称ターン1縛り。
〈①帰還効果〉
自身が召喚・特殊召喚した場合、自分の除外状態のレベル4以下の魚族モンスター1体を対象として発動でき、効果を無効化にし守備表示で特殊召喚する。
【揺海魚デッドリーフ】や除外ゾーンから戻し損ねた「ゴーティス」モンスター等が優先される。
中~終盤に活躍する。
〈②サーチ効果〉
自分の手札・場の表側魚族モンスター1体を除外して発動できる。デッキから「ゴーティス」罠カード1枚を手札に加える。
該当する2種のうち【ゴーティス・フューリー】は魚族デッキにほぼ採用される主要罠である。
【ゴーティス・フューリー】
従来の魚族デッキでも【ゴーティスの守人イーノック】からサーチはできた。
しかし、【ゴーティスの守人イーノック】はレベル6であり、墓地や除外ゾーンから帰還する手段を備えておらずそもそも場に出しにくい。そのうえ場に出し【ゴーティス・フューリー】をサーチする動きではアド損しがちだ。
①でリソースを回復はできるもののお膳立てが必要であり序盤ではほぼ活用できない。
したがって、リソースが重要な魚族デッキにおいて【ゴーティスの守人イーノック】は優先されず、結果【ゴーティス・フューリー】はほぼ素引き前提のカードであった。
評価
『魚族の打点問題解消に貢献し、継続して一時除外を行い相手のテンポを奪う魚族専用永続罠』
以下各種効果は名称ターン1縛り。
〈①除外効果〉
自分場の魚族モンスター1体と相手場のモンスター1体を対象として発動でき、そのモンスター2体を次の自分スタンバイフェイズまで除外する。
一時除外であるものの墓地や手札に行かない為、直後の活用を許さず、「ヴェンデット」等の付与効果を剥がすことができ、エスケープも兼ねる。
また、【ゴーティスの月夜サイクス】を始めとした除外をトリガーとする「ゴーティス」の効果を存分に活かせる。
しかし、対象とって発動する為、対象のモンスターがいなくなると除外効果が成立しない。加えて自分場は表側の魚族しか対象にできない。
〈②パンプ効果〉
除外状態のカードが存在し、自分場に魚族モンスターが特殊召喚された場合、魔法&罠ゾーン(表側表示)・墓地のこのカードを除外して発動でき、自分場の全ての魚族モンスターの攻撃力はターン終了時まで、除外状態のカードの数×100アップする。
魚族デッキの打点問題を解決する強力な効果であり、今回登場した【ゴーティスの月夜サイクス】により起動できるタイミングが圧倒的に増えた。
そして、本カードを消費する効果は重ね引き問題を軽減するだけでなく、盤面が整っている場合ではむしろ沢山欲しい札にしている。
まとめ
『【ゴーティスの月夜サイクス】は従来魚族が取っていた戦術に再現性を与え、燃費を改善し、除外耐性をもたらした変革者』
魚族デッキのプランは主に3つ
1.【アビス・オーパー】による展開及び除去
展開効果と前後問わない除去は強力無比。
しかし、場のカードを大量に消費する。シンクロ召喚や【ゴーティス・フューリー】を積極的狙いたい故に場のカードが減る事は痛手である。
また、アビス・オーバーの攻撃力は1500でありアタッカーとして心許ない。
2.魚族シンクロモンスターの特殊召喚
【白闘気海豚】や【白闘気一角】は相手による破壊に耐性があり、墓地の魚族を除外しターン1制限なく蘇生できる。
しかし、打点が2400~2500と心許なく汎用リンクで容易に打点を上回れる。
また、蘇生効果は墓地リソースによるため有限である。
3.【ゴーティス・フューリー】による妨害及びパンプ
継続的な妨害と打点問題を解消を担う。
しかし、素引き前提であり、パンプ効果の起動のタイミングは限られていた。
【ゴーティスの月夜サイクス】は先述の全てに再現性を与え、抱える問題を軽減した。
加えて、除外耐性と「ゴーティス」の活用法をもたらした。
したがって、デッキの核となり魚族デッキを「ゴーティス」デッキに昇華させた変革者と評価する。
おわりに
NoRicehesでもTear1は取れなかったなぁ。
だが!俺様がKing of Fishesだ!!