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【助産学生必見】令和の助産師像とは

皆様、あけましておめでとうございます!!
中々更新ができておりませんが、
本年もよろしくお願いいたします。
かなり久々にnoteを更新しようと思います。

今年はコロナが本当に大変な1年でした。
助産師にとっても、面会制限や両親学級の中止など、
様々な状況の変化の中で新しいケアの在り方を探り、
なんとかやりくりしてきた1年でしたね。

さて、今年の出生数の大まかな予測が出ましたが、
ついに85万人をきりそうだという事です。
コロナ禍で「産み控え」の傾向にあったとは言え、
かなり少ない印象を受けます。

何年か前に"100万人を切る"というので、
いよいよ少子化が深刻化してきたなという実感でしたが、
この数年で15万人も減少しているんですよね。

そこで今回は、様々な状況変化の中で
助産ケアの在り方が問われた2020年に、
これからの助産師のキャリアについて、
そして必要になってくる力について、
考えていきたいと思います。

助産師の仕事は争奪戦の時代

現在日本の助産師は約37000人程度なので、
単純計算で出生数で割っても、
1人当たり年間で22人程度の分娩介助しかできません。

年間22人の分娩介助と言うのは、
助産師の技術向上にとっては非常に微々たる数です。
よく、転職をするにしても
「臨床経験3年以上」または「分娩介助100例程度」
と言われているように、一般的に1人前として見られるためには
5年近くかかってしまう
計算になります。

もちろん、現在の日本では分娩が一極集中化してますし、
全く分娩介助をしない助産師もいるので、
あくまで概算での平均的な資産でしかないですが、
今後は助産師の最も特徴的な仕事である分娩の技術向上が
難しい世の中になっていく
というのは予測がつきます。

また、分娩介助は職人技のようなものであるため、
当然ながら助産師歴が長い助産師の方が、
より高度な技術を取得している事が多いです。

そうすると、お産が少なくなった現場では
人件費を抑えてより質の高いケアを提供するために、

より助産師歴が長い助産師
分娩介助件数が多い助産師
若くても知識・技術・人柄的に優秀な助産師

が重宝される時代になるのは目に見えますね。

こうなると、これから助産師を志す学生や新人助産師たちは、
病院内でお産に携わっていこうとする限り、
今まで以上に知識・技術・人柄を磨き、
お産の争奪戦に参加していくしかない状況になっていきます。

椅子取りゲームのように、
お産を担当したい助産師が、お産の争奪戦をするのです。

そして、今後さらに少子化が進めば、海外のように
”パーソナル助産師”制度が導入される確率も上がるでしょう。
"パーソナル助産師"制度では、
妊産婦さんが担当助産師を指名することができます。
そうなれば、勤務していれば自動的にお産に携われる時代は終わります。


私たちは「選ばれる助産師」を目指す時代になるのです。


だからこそ、病院という狭い社会の中だけで生き続けて、
「選ばれる人材になる」努力をしないことは非常にリスキーだよと
お伝えしておきます。


令和の助産師のロールモデルとは

ここまで読んで分かる通り、
これからの時代に助産師を志すことは、
正直非常に大変な事だと思います。

助産師自体は素晴らしい職業ですが、
時代の流れから、自分で仕事を開拓する必要があるからです。

これは、これからのいわゆる「風の時代」には
割とスタンダードな風潮でもありますが、
安定と持続的なニーズが保障されている医療業界としては、
割と特殊なケースになると思われます。

だからこそ、周りにモデルケースを築きにくいのです。

モデルケースが周りにいないと、
自分自身のキャリア形成や進路について
イメージを持つことが難しくなります。

そして、周りの助産師たちと同じように、
「とりあえず就職しておけば大丈夫かな」
と思っちゃうだろうし、

みんななんとなく危機感は感じていても変化は怖いので、
何か行動しようとしている人がいたら、
「やめときなよ」「そんなことやってどうするの?」
って言い合う事で、同調からうまれる安心感を求めているのです。

だから、自分のキャリア形成を何とかするために
何か行動しようとすることは必要なんだけど、
自分の信念や勇気、心から変わりたいと思う想いが
大事になってくる時代がやってきます。

そして、これをすでにやってきた助産師もいます。

例えば、助産師Youtuberのシオリーヌさんなんかは、
本当に新しい助産師の在り方を提示してくれていると思います。
今までメディアやPRの面で今1つ表に出て来れなかった助産師が、
これだけ若者の目に触れられるようになったのは、
シオリーヌさんのおかげだと思います。

アミプラさんやsunnyさんなどの、
他の助産師youtuberさんにしてもそうです。

また、With Midwifeの岸畑聖月さんもそうです。
ビジネスに乗り出す助産師の先駆者だと思います。
助産ケアの対価を頂く、それをビジネスとして展開する、というのは
社会的に非常に難しいことなのです。
起業家としてその課題に果敢にチャレンジされる姿は、
多くの助産師を勇気づけた事でしょう。

じょさんしonlineの杉浦加菜子さんも、
コロナ禍でのonline相談やオンライン両親学級の展開で
世の中のニーズをしっかりキャッチしてケアを提供されており、
多くのメディアでも取り上げられました。

このような素晴らしい助産師たちも、
最初は病院勤務からスタートしているのです。
もちろん、病院勤務の助産師もとても大切なお仕事です。
でも、この少子化時代に私たちができることを続けていくためには、
助産師の活躍の場を広げ、仕事を開拓していくしかありません。

そして、それができるためには、
世の中のニーズをしっかり察知できる人間でないといけないのです。
これは、単調に病院勤務の日々を送り、タスクをこなすだけでは
身につけることのできない力なのです。

新しい助産師の在り方

繰り返しますが、病院勤務の助産師も必要な仕事です。

私が言いたいのは、これからの時代の助産師は、
医療業界に対する内向きの目ではなく、
虫の目、鳥の目、魚の目を持って、時代をよく捉え、
社会で通用するマルチ人材を目指すべきだという事です。

スペシャリストであることも必要ですが、
ジェネラリストであることも必要、という事です。

これから助産師を志す学生さんや新人助産師さんたちが、
新しい助産師の在り方を提示するロールモデルとなってくれるよう、
そして、先輩としてその背中を見せられるよう、
2021年頑張っていきたいと思います。

長くなりましたが、本年もよろしくお願いいたします。




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