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雲隠れ蜘蛛吉その肆

登場人物

🐢おかめちゃん
亀と人間のハイブリッド
亀の名残りは、
甲羅とゆっくりの歩みのみ
ハイソサエティにみえるが
じつはおとぼけな二十歳


🐬おさめちゃん
サメと人間のハイブリッド
サメの名残りは、
鋭い歯とへの字口
そしてサメ肌
いちご大福が大好きな
自他共に認める
おとぼけな二十歳


前回までのお話↓
おさめちゃんの祖父
鮫治のお誕生日のプレゼントに
時代劇風物語を創作している
おかめちゃんとおさめちゃん
物語の主人公 雲隠れ蜘蛛吉は
よく見たらイケメンの
三枚目キャラに!
そして 物語に 
蜘蛛吉への指南役として
イケオジ仕立ての祖父鮫治を
登場させることに!



🐬「ねえねえ それじゃあ
  キャラ設定とか
  整ったわけだし
  さっきの 米屋の娘の
  行方不明事件の展開は
  どうする?」

🐢「長屋の女 とかもねえ
  一度 登場させると
  もうすでにそれは 
  我らの仲間だからねえ」


🐬「あんた
   情の熱い女だよ♪」


🐢「あたいが熱いのはさ
   情だけじゃねんだよ」


🐬「他にもあんのかい?
   わかった!
   今日は、おこづかいが
   入って
   財布が多少、厚いのかい?」


🐢「あつさ違いだよ」


🐬「じゃあなに?」


🐢「極暖なんだよ、今日」


🐬「極暖?」


🐢「インナーに着るシャツの
  超暖かいやつ 
  あれを二枚重ねて
  着たわけ
  そうすると、なにが
  起こるかというと
  室内なら暖かすぎて
  だけどインナーだから   
  脱ぐに脱げず
  ちょっとした灼熱地獄」


🐬「そうすると、あ~た
  今、極暖2枚着て
  極々暖暖なんだね
  極々暖暖灼熱地獄。
  そりゃ暑苦しい。
  それなら冬だからこそ
  エ○リズムを着てからの
  極暖などもよいとか
  提案したら
  あっ、なるほど。と
  思うやろ?」


🐢「たしかに
  吸湿効果か」


🐬「だけどね、それだと
  エ○リズムの種類に
  よっちゃあ、ずっと
  冷えてる
  カラダ動かすたびに
  ヒヤッとするんだよ
  エア極暖
  もう
  意味わからんなる」

🐢「ある意味
  年がら年中
  クールビズ。
   んーーー エ○リズム
   着るのか着ないのか
   着るのか着ないのか
   どっちなんだい!  
    ニッ」

🐬「もどそう、話を」


🐢「あらあら
  クールなおさめさんだこと
  では 蜘蛛吉と
  長屋の女の会話は
  さっきのままで!」


🐬「あいよー
  では 物語の続きから
   はじめまーーす」 


その前に、ちと、おさらい( ´艸`)
長屋の女お富が 
米屋の娘の行方不明事件を
糸屋を営む蜘蛛吉にしゃべった
そこへ 


🐬(蜘蛛吉)
 「とりあえず 糸はこれで
  いいかい?」


🐢(長屋の女、お富)
「ありがとよ 貧乏暮らしは
 年がら年中針仕事で
 そのうち
 目と目が寄っちまうよー
  ッハッハ
 ありがとよ、じゃあまた」  


🐬(蜘蛛吉)
「おーーお富さーん お代を
 払っておくれよーーあーあ
 行っちまったよ……」


🐢(鮫治)
「店先で、でけえ声だして 
 朝から
 威勢がいいねえ 蜘蛛吉」


🐬(蜘蛛吉)
 「ああー爺さん お富さん
  また代金 
  払わず帰ったんだよ 」

🐢(鮫治)
「こう景気が悪いのが続きやぁ
 金払いも悪くならあ 
 おうーそれより
 聞いたか………米屋のこと」


🐬(蜘蛛吉)
 「ああ ちょうど今
 その話聞いたよ」


🐢(鮫治)
「すまねえが ちと
  動いてほしいんだ」


🐬(蜘蛛吉)「米屋の方か?」


🐢(鮫治)「いや 呉服屋の方だ」


🐬(蜘蛛吉)「なんで?」


🐢(鮫治)「どうやら 
  呉服屋の息子の方に
  裏があるようだ」


🐬(蜘蛛吉)
「裏? また 面倒くせーこと
 巻き込まれんのはごめんだよ」


🐢(鮫治)
 「礼は弾むさ どうやら
  米屋に文が届いたらしい
  なにやら脅すような
  文面でな
  米屋の旦那からすると
  娘の将来を思うと
  おかしな噂を
  これ以上立てたくないそうだ
  それで 隠密に調べてほしいと
  米屋に泣きつかれてのことだ
  俺がもう少し若けりゃ
  自分で動き回るんだがなあー」


🐬(蜘蛛吉)
 「はいはい そのせりふ
  聞き飽きました
  動きゃいいんでしょ動きゃ」 


🐢(鮫治)
「とりあえず 呉服屋の息子の
  動きを探ってくれ」

🐬(蜘蛛吉)
「確かにあの息子
 あまりよくねえ連中と
 つるんでいるのは
   見たことあるよ」

🐢(鮫治)
「んんーとにかく
  頼んだぞ 日暮れ時に
  また来る」


~つづく~

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