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博多っ子純情物語1|西南学院大学入学

京の都を後にして、故郷防府(三田尻)経由で博多の地は、まさに菅原道真の九州左遷と同じ道のりでした。

室見にあったアパートは、玄関に管理人一家が住み、トイレ、風呂、洗濯機が全て共同の木造二階建て。その一階の1DKが城になりました。スマホは当然ない時代で、ピンク電話が玄関の管理人部屋の前に置かれていました。

炊事していると窓越しにお隣の台所が見え、よく隣の叔母さんと目が合いました。

「尾中しゃん、なんば作りよっとね?」

「未だメニュー決まらず、キャベツだけ切っているところです。」

「待っときんしゃい。」

と言われて、勝手口から持って来てくださったハンバーグ。家族の分から私の分を取り分けて、

「焼くのは自分で出来るやろ」

それから一年余、引越すまでとてもお世話になりました。

留学したいから来た大学。
早速交換留学について調べたり、LL教室で英語ヒアリングの自習始めたり。

そして「少林寺拳法愛好会説明会」と書かれた案内を黒板に見つけて迷わず入部。

留学から帰国した四年生二段の頃

暗い高校、浪人時代を経て桜散る四月半ば。楽しいキャンパスライフが始まる予定というかそのはずでした。

そうあの時捕まっていなければ?

これは次回のお楽しみに。

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